ve検査の点数と算定要件を正しく理解する方法

VE検査(嚥下内視鏡検査)の診療報酬点数は、歯科と医科で大きく異なります。算定要件・兵頭スコア・訪問診療での活用まで、歯科従事者が知っておくべきポイントをまとめました。算定ミスを防ぐ知識はありますか?

ve検査の点数と算定要件を正しく理解する

歯科でVE検査(嚥下内視鏡検査)を実施したのに、点数が取れずに損をしている医院が少なくありません。 shirobon(http://shirobon.net/qabbs_detail.php?bbs_id=19724)


🔍 VE検査(嚥下内視鏡検査)の点数・3つのポイント
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医科での基本点数は720点

医科ではD298-2「内視鏡下嚥下機能検査」として720点が算定できます。2回目以降は初回の90%相当に減算されます。

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歯科単独では点数が取れないケースあり

歯科診療報酬ではVE単体の算定区分がなく、届出要件や施設基準を満たさないと算定できません。

摂食嚥下機能回復体制加算と組み合わせで算定

摂食機能療法(H004)やリハビリ加算と組み合わせることで、正しく点数を確保できます。


ve検査(嚥下内視鏡検査)とは何か・目的と概要

VE検査(嚥下内視鏡検査)とは、細径の内視鏡(ファイバースコープ)を鼻から咽頭まで挿入し、嚥下の瞬間をリアルタイムで観察する検査です。 使用するカメラの太さは約3.2mmと、一般的な胃カメラ(5.9〜9.4mm)の半分以下のため、患者への負担が比較的少ないのが特徴です。 koba-dent(https://koba-dent.jp/visit/ve.html)


嚥下機能のゴールドスタンダードとして、嚥下造影検査(VF)とならんで広く普及しています。 外から見えない咽頭・喉頭の動きや食塊の動き、誤嚥・咽頭残留の有無を直接確認できます。 www2.satutoku(https://www2.satutoku.jp/nst/2024/06/03/)


VE検査で得られる主な評価情報は以下のとおりです。


- 喉頭蓋谷・梨状陥凹への唾液貯留の程度
- 声門閉鎖反射・咳反射の惹起性
- 嚥下反射の惹起性(遅延の有無)
- 着色水嚥下による咽頭クリアランス


特に誤嚥性肺炎のリスク評価において、歯科・医科ともに臨床的な意義が高い検査です。 www2.satutoku(https://www2.satutoku.jp/nst/2024/06/03/)


ve検査の点数・医科と歯科での算定の違い

医科では「D298-2 内視鏡下嚥下機能検査」として720点が設定されています。 算定できるのは、嚥下機能が低下した患者に対して喉頭内視鏡等を用いて直接観察下に着色水を嚥下させ、嚥下反射惹起のタイミング・着色水の咽頭残留・誤嚥の程度を指標として嚥下機能を評価した場合です。 clinicalsup(https://clinicalsup.jp/jpoc/shinryou.aspx?file=ika_2_3_3_12%2Fd298-2.html)


同一患者に同一月内に2回以上実施した場合、2回目以降の点数は初回の90%、約540点相当に減算されます。 これは見落としやすい重要なルールです。 askai.glarity(https://askai.glarity.app/ja/search/%E5%9A%A5%E4%B8%8B%E5%86%85%E8%A6%96%E9%8F%A1%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E3%81%AE%E7%82%B9%E6%95%B0%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%E6%95%99%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84)


歯科の場合は重要な注意点があります。歯科診療報酬点数表にはVE単体の算定区分が存在せず、歯科だけでVEを行っても点数が取れないケースがあるという問題です。 ただし、摂食機能療法(H004相当)として位置づけられる訪問歯科の算定体系や、施設基準を満たした届出をした医院では、関連する点数を組み合わせて算定することが可能です。 houmonshika(https://www.houmonshika.org/dental/labo15/)


| 区分 | 点数 | 主な根拠 |
|------|------|---------|
| 医科 D298-2(初回)| 720点 | 嚥下機能低下患者への直接観察 |
| 医科 D298-2(2回目以降)| 約540点 | 同一月内は90%減算 |
| 歯科(VE単体) | 算定不可(原則)| 歯科点数表に独立区分なし |
| 摂食機能療法 30分以上 | 185点 | 歯科訪問診療での活用 |
| 摂食機能療法 15〜30分 | 130点 | 同上 |
| 摂食嚥下機能回復体制加算1 | +210点 | チーム連携時の加算 |
| 摂食嚥下機能回復体制加算2 | +190点 | 同上 |
| 摂食嚥下機能回復体制加算3 | +120点 | 同上 |


つまり、歯科でVEを活用するには摂食嚥下支援チームによる届出と連携が条件です。 houmonshika(https://www.houmonshika.org/dental/labo15/)


参考:医科の内視鏡下嚥下機能検査(D298-2)の算定通知


clinicalsup.jp|D298-2 内視鏡下嚥下機能検査(医科・点数と通知全文)


ve検査の兵頭スコアと点数化・評価基準の正しい読み方

VE検査ではただ観察するだけでなく、兵頭スコアという評価ツールで嚥下機能を点数化します。 これはVE特有のスコアであり、診療報酬の「点数」とは別物です。ここは混同しやすいので注意が必要です。 www2.satutoku(https://www2.satutoku.jp/nst/2024/06/03/)


兵頭スコアは4項目を各0〜3点(合計0〜12点)で評価します。 yokohama.jcho.go(https://yokohama.jcho.go.jp/wp-content/uploads/2022/09/20231212_no51_engekinou.pdf)


- 喉頭蓋谷・梨状陥凹への唾液貯留
- 声門閉鎖反射・咳反射の惹起性
- 嚥下反射の惹起性
- 着色水嚥下による咽頭クリアランス


合計スコアの解釈は以下のとおりです。 yokohama.jcho.go(https://yokohama.jcho.go.jp/wp-content/uploads/2022/09/20231212_no51_engekinou.pdf)


- 4点以下:経口摂取は概ね問題なく行える
- 5〜8点:経口摂取は可能だが誤嚥リスクがあり、食事形態の調整や補助栄養の併用が必要
- 9点以上:経口摂取は困難


兵頭スコアが基準です。 ただし、意識レベルや認知機能・身体機能も別途考慮して最終判断することが求められます。 VE検査の結果だけで一律に経管栄養を決定するのではなく、総合的なアセスメントが必要という点を覚えておきましょう。 yokohama.jcho.go(https://yokohama.jcho.go.jp/wp-content/uploads/2022/09/20231212_no51_engekinou.pdf)


参考:兵頭スコアと経口摂取判断の実際


横浜保土ケ谷医療センター|嚥下内視鏡検査(VE)による嚥下機能の評価(兵頭スコアの詳細解説PDF)


ve検査の点数を算定するための施設基準と届出要件

歯科でVE関連の診療報酬を正しく算定するには、いくつかの施設基準を満たして届出を行う必要があります。 これを知らずにVEを実施しても、算定根拠がなく算定できないケースが発生します。 houmonshika(https://www.houmonshika.org/dental/labo15/)


摂食嚥下機能回復体制加算の主な施設基準(歯科)


- 摂食嚥下支援チームを構成し、協力医療機関と連携体制があること
- 歯科医師が主体となった摂食嚥下機能の評価・管理を週1回以上実施していること
- VEまたはVF(嚥下造影検査)を用いて評価を実施できる体制があること


加算1・2・3でそれぞれ要件の厳しさが異なり、加算1(210点)が最も施設要件が高く、チームのスキルと実績が求められます。 届出は地方厚生局への事前申請が必要で、算定開始前に受理されていることが条件です。 houmonshika(https://www.houmonshika.org/dental/labo15/)


これは届出なしでは算定できません。 うっかり算定してしまうと返戻・過誤の対象となりますので、自院の届出状況を確認しておくことが重要です。


参考:訪問歯科と嚥下リハビリの算定体系(全国保険医団体連合会


訪問歯科.jp|リハビリテーションに関する報酬(摂食嚥下機能回復体制加算の算定要件詳細)


ve検査の点数・訪問歯科での活用と誤嚥性肺炎予防における独自の意義

多くの歯科医院でVE検査というと「特殊な設備が必要」「病院でしかできない」という印象を持たれがちです。意外ですね。 実は、訪問歯科診療の現場でも実施可能であり、在宅や施設の高齢者に対して1回あたり約2,000〜5,000円(患者負担分)で提供できます。 koba-dent(https://koba-dent.jp/visit/ve.html)


訪問歯科でVEを活用する意義は大きく3点あります。


- 🏠 在宅での誤嚥性肺炎リスクを早期に可視化できる:肺炎を繰り返す高齢者や、夜間に咳き込む患者に対し、胃カメラより細い3.2mmのカメラで検査できます koba-dent(https://koba-dent.jp/visit/ve.html)
- 📋 食事形態の調整に客観的な根拠を示せる:「なんとなくとろみが必要」ではなく兵頭スコアという数値に基づいた根拠のある指導が可能になります www2.satutoku(https://www2.satutoku.jp/nst/2024/06/03/)
- 🤝 多職種連携の中心に歯科が立てる:NST(栄養サポートチーム)やSSTとの連携において、歯科が嚥下評価データを提供することで在宅チームの中核的な役割を担えます www2.satutoku(https://www2.satutoku.jp/nst/2024/06/03/)


令和6年度診療報酬改定では、口腔管理体制強化加算の施設基準に口腔機能管理に関する実績が新たに加わりました。 VE検査を含む嚥下機能評価の実績を積むことは、今後の施設基準維持・取得においても戦略的に重要です。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001251542.pdf)


参考:令和6年度歯科診療報酬改定の口腔機能・嚥下関連の概要


厚生労働省|令和6年度診療報酬改定の概要【歯科】(口腔機能・嚥下評価の算定要件変更を含む)