バイク スピード センサー 故障について
スピードセンサー故障の基本情報
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主な症状
スピードメーターが動かない、速度表示が不正確、FI警告ランプの点灯
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修理費用の目安
部品代:10,000円前後、工賃:8,000円~16,000円前後
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放置するリスク
速度超過による違反、整備不良による罰則、事故リスクの増加
バイクに乗っていると、突然スピードメーターが動かなくなったり、正確な速度を表示しなくなったりすることがあります。その原因の一つがスピードセンサーの故障です。スピードセンサーはバイクの速度を検知し、その情報をメーターに伝える重要な部品です。
スピードセンサーが故障すると、速度が表示されないだけでなく、トリップメーターも正確に動作しなくなり、バイクのメンテナンスサイクルにも影響を与えます。また、法定速度を守れなくなるため、速度違反のリスクも高まります。
バイク スピード センサーの仕組みと役割
スピードセンサーは、バイクの速度を検知するための装置です。その仕組みは、バイクのタイプやメーターの種類によって異なります。
アナログ式のバイクでは、フロントホイールに取り付けられたメーターギアの回転数をワイヤーを通じてスピードメーターへ伝達する仕組みになっています。一方、デジタル式のバイクでは、ホイールの回転をセンサーが電気信号として検知し、その情報をECU(エンジンコントロールユニット)を経由してメーターに送信します。
スピードセンサーの主な役割は以下の通りです。
- バイクの正確な走行速度を検知する
- 検知した速度情報をメーターに伝える
- トリップメーターの距離計算に必要な情報を提供する
- 一部の車種では、ABS(アンチロックブレーキシステム)の制御にも関わる
これらの役割があるため、スピードセンサーが正常に機能しないと、安全な走行に支障をきたす可能性があります。
バイク スピード センサー故障の主な症状と原因
スピードセンサーが故障した場合、以下のような症状が現れることがあります。
- スピードメーターが全く動かない
- 速度表示が不安定になる(急に0に戻る、数値が飛ぶなど)
- 実際の速度と表示速度に大きな差がある
- FI(フューエルインジェクション)警告ランプが点灯する
- トリップメーターが正確にカウントしない
これらの症状が現れる主な原因としては、以下のようなものが考えられます。
- センサー自体の故障:経年劣化や衝撃によるダメージ
- 配線の断線やショート:振動や経年劣化による配線の損傷
- カプラー(コネクター)の接触不良:埃や水分の侵入、緩み
- センサー部分の汚れや異物:泥や砂などの付着
- 電気系統のトラブル:バッテリー電圧の低下など
特にデジタル式のバイクでは、スピードセンサーの故障が多く見られます。これは、電気信号を使用しているため、配線やコネクターの問題が発生しやすいためです。また、青空駐車場に長期間バイクを停めていると、雨や直射日光の影響でセンサー部分が劣化することもあります。
バイク スピード センサー修理の費用相場と方法
スピードセンサーが故障した場合の修理方法と費用相場について解説します。
修理方法。
- 専門業者に依頼する:特に旧車や希少車種の場合、専門の修理業者に依頼するのが確実です。
- バイクショップに依頼する:一般的なバイクショップでも対応可能なケースが多いです。
- 自分で修理する:簡単な接触不良や汚れの場合は、DIYで対応できることもあります。
費用相場。
- デジタル式スピードセンサーの場合。
- 部品代:約10,000円前後
- 工賃:8,000円~16,000円前後
- 合計:18,000円~26,000円前後
- アナログ式(メーターワイヤー)の場合。
- 部品代:1,500円~3,000円前後
- 工賃:4,000円~10,000円前後
- 合計:5,500円~13,000円前後
費用は車種や修理内容によって大きく変わります。例えば、単純なセンサーの交換だけで済む場合は比較的安価ですが、配線ハーネスの修理が必要な場合は高額になることがあります。また、メーカーによっても部品代に差があります。
修理を依頼する前に、複数のバイクショップで見積もりを取ることをおすすめします。また、保証期間内のバイクであれば、無償修理が可能な場合もあるので、購入したディーラーに相談してみるとよいでしょう。
バイク スピード センサー故障を放置するリスク
スピードセンサーの故障を放置することには、様々なリスクが伴います。以下にその主なリスクを説明します。
1. 法的リスク
- 整備不良による違反:スピードメーターが故障したまま公道を走行すると、整備不良として違反の対象になります。二輪車では違反点数1点、反則金6,000円、原付車では違反点数1点、反則金5,000円が科される可能性があります。
- 速度超過による違反:正確な速度が分からないため、知らず知らずのうちに法定速度を超えて走行し、速度違反で取り締まられるリスクがあります。
2. 安全面のリスク
- 事故リスクの増加:自分の走行速度を正確に把握できないため、カーブの手前での減速が不十分になったり、周囲の交通状況に適切に対応できなくなったりする可能性があります。
- 予期せぬトラブル:スピードセンサーの故障が他の電装系統に影響を及ぼし、走行中に予期せぬトラブルが発生する可能性があります。
3. 車両管理上のリスク
- メンテナンスサイクルの乱れ:トリップメーターが正確に動作しないため、オイル交換などの定期メンテナンスのタイミングが分からなくなります。
- 二次的な故障の発生:スピードセンサーの故障を放置することで、関連する部品にも負担がかかり、さらなる故障を引き起こす可能性があります。
これらのリスクを考えると、スピードセンサーの故障に気づいたら、できるだけ早く修理することが重要です。一時的な対処として、スマートフォンのGPSアプリで速度を確認する方法もありますが、あくまでも応急措置であり、正式な修理を行うことをおすすめします。
バイク スピード センサー自己診断と予防メンテナンス
スピードセンサーの故障を早期に発見し、予防するための自己診断方法とメンテナンス方法について解説します。
自己診断方法。
- 目視チェック。
- センサー周辺の配線に断線や損傷がないか確認する
- カプラー(コネクター)の接続状態を確認する
- センサー部分に汚れや異物が付着していないか確認する
- 動作チェック。
- エンジンをかけてアイドリング状態で、メーターの表示が正常か確認する
- 低速走行時にスピードメーターが反応するか確認する
- 加速・減速時にスピードメーターの動きがスムーズか確認する
- 電気系統チェック。
- バッテリー電圧が適正か確認する
- ヒューズが切れていないか確認する
予防メンテナンス。
- 定期的な清掃。
- センサー部分を定期的に清掃し、汚れや異物を取り除く
- 特に悪天候での走行後は、泥や砂などが付着していないか確認する
- 防水対策。
- 洗車時にセンサー部分に直接高圧水をかけないよう注意する
- 長期間の屋外駐車を避け、カバーをかけるなどの対策を行う
- 配線の保護。
- 配線が擦れたり、挟まれたりしないよう、定期的に配線の状態を確認する
- 必要に応じて、配線をテープや専用の保護材で保護する
- 定期点検。
- 車検やオイル交換などのタイミングで、プロにセンサーの状態を確認してもらう
- 異音や違和感を感じたら、早めにバイクショップで点検を受ける
これらの自己診断と予防メンテナンスを定期的に行うことで、スピードセンサーの故障リスクを低減し、突然のトラブルを防ぐことができます。特に、長距離ツーリングや高速道路を利用する機会が多いライダーは、出発前のチェックを欠かさないようにしましょう。
予防メンテナンスは費用をかけずに行える簡単なものから、専門知識が必要なものまでさまざまですが、少しの手間をかけることで、高額な修理費用や走行中のトラブルを避けることができます。
バイクは自動車と比べて天候や路面状況の影響を受けやすいため、特に雨天走行後や砂利道を走行した後は、センサー部分の状態を確認することをおすすめします。また、冬季の塩化カルシウムが散布された道路を走行した後は、センサー部分の腐食を防ぐために、しっかりと洗浄することが重要です。
以上の対策を行うことで、スピードセンサーの寿命を延ばし、安全で快適なバイクライフを楽しむことができるでしょう。