
教習所で大型自動二輪免許を取得する場合、費用は所持している免許によって大きく変動します。普通自動二輪免許(MT)をすでに持っている方は、技能教習が12時限のみで学科教習が免除されるため、8万円~10万円程度で取得可能です。一方、普通免許のみを持っている場合は技能31時限・学科1時限が必要となり、16万円~20万円程度かかります。
参考)大型二輪免許(MT/AT)|大阪府・茨木ドライビングスクール
免許を全く持っていない、または原付免許のみの場合は、技能36時限・学科26時限が必要となり、23万円~26万円が相場となっています。これらの基本料金には、入所金、教習料、検定料、教材費などが含まれます。ただし、教習所によっては入所金が3万円~5万円程度別途必要になるケースもあります。
参考)https://www.e-menkyo.co.jp/assets/front/files/20250324%E6%96%99%E9%87%91%E6%94%B9%E8%A8%82.pdf
教習料金の内訳を詳しく見ると、入所金が4万円~5万円、技能教習が1時限あたり4,000円~4,500円、学科教習が1時限あたり約2,000円、検定料が4,000円~5,000円程度となっています。また、多くの教習所では安心パックと呼ばれる追加教習の補償制度があり、10時限まで追加料金が不要になるオプションが1万円前後で用意されています。
参考)大型自動二輪免許(MT)
合宿免許は教習所に通学するよりも費用を抑えられる選択肢として人気があります。普通二輪免許(MT)を持っている場合、合宿免許では約9万円~14万円で取得でき、最短6日間で卒業可能です。この料金には宿泊費と食費が含まれており、通学と比較して総合的にお得になるケースが多いです。
参考)バイクの大型免許取得の費用と期間を解説 - 寝屋川・枚方・香…
普通免許のみを持っている場合の合宿免許費用は約17万円~28万円で、最短14日程度で卒業できます。免許を持っていない方や原付免許のみの方は約25万円~37万円が相場となり、最短16日間の合宿が必要です。合宿免許は教習所の空いている時期にインストラクターを効率的に活用するため、通常よりも安価に設定されています。
参考)https://www.menkyo-school.jp/lesson/cost/detail.html?ls=85
ただし、合宿免許には注意点もあります。追加教習が発生した場合に備えて、予定期間プラス2~3日のスケジュールを確保しておく必要があります。また、繁忙期である夏休みや春休みには料金が変動することがあるため、閑散期を狙うとさらに費用を抑えられます。
参考)合宿免許だと運転が通学より下手になると言われるのはなぜ? -…
合宿免許と通学免許の詳しい比較情報(費用面の違いについて参考になります)
一発試験は教習所に通わずに運転免許試験場で直接受験する方法で、費用を大幅に抑えられる可能性があります。基本的な費用は、受験料が約2,600円、試験車使用料が約1,450円、免許証交付手数料が約2,000円です。これに加えて、普通二輪免許を持っていない場合は取得時講習(大型二輪車講習)が12,450円、応急救護処置講習が4,200円必要になります。
参考)https://ziplus.jp/do-live/column/large-motorcycle-license
合計すると初回受験時で約2万7,000円前後となりますが、この金額はあくまで1回で合格できた場合です。不合格の場合は再受験ごとに受験料と試験車使用料が必要となります。仮に10回受験しても教習所の半額程度の費用で済むため、経済的には魅力的な選択肢といえます。
参考)大型バイク(大型自動二輪)免許の取得費用は?普通免許持ちの場…
しかし一発試験の合格率は非常に低く、普通二輪の指導員でも大型二輪の一発試験にはなかなか合格できないのが現状です。運転姿勢や通行位置の採点が教習所の卒業検定よりはるかに厳しく、1回で受かる人もいれば20回近く受験する人もいます。また、不合格の場合は次の試験予約が1~2ヶ月先になることもあり、いつ免許が取れるか分からないというリスクがあります。
参考)大型二輪免許は一発試験と教習所のどっちで取るべきか本音で教え…
普通二輪免許をすでに持っている方が大型自動二輪免許を取得する場合、費用面で大きなメリットがあります。教習所では学科教習が完全免除され、技能教習も12時限(MT大型二輪の場合)で済むため、費用は8万円~10万円程度に抑えられます。これは免許なしから取得する場合の約3分の1の費用です。
参考)普通・大型二輪免許(MT/AT)|枚方自動車教習所(ひらキョ…
普通二輪免許を取得してから間もない方や、普通二輪を日常的に運転している方は、一発試験での取得もおすすめです。大型二輪は車体が重く馬力が増しますが、試験の基準は普通二輪とほぼ同じため、バイクの操作に慣れている方なら比較的スムーズに合格できる可能性が高くなります。この場合、費用は3万円前後で済みます。
教習所によっては、普通二輪免許取得後すぐに大型二輪の教習を開始すると、料金を割引してくれるところもあります。このような制度を活用すれば、トータルの費用をさらに抑えることができます。また、AT限定普通二輪免許を持っている場合は、MT大型二輪取得の際に技能教習が16時限必要となり、9万円~11万円程度の費用がかかります。
参考)https://www.e-menkyo.co.jp/entry/bike_l
大型自動二輪免許の取得費用を抑えるには、いくつかの知られざる方法があります。まず、教習所の閑散期を狙うことです。多くの教習所では夏休みや春休みを避けた時期に、期間限定の割引キャンペーンを実施しています。秋から冬にかけての時期は特に料金が安く設定されることが多く、通常料金から1~2万円程度安くなるケースもあります。
参考)【11/30(日)まで】入所費半額!自動二輪早割りキャンペー…
学生の方は学生割引が適用される教習所を選ぶと良いでしょう。一般料金と比較して3,000円程度安くなる教習所が多く見られます。また、卒業生割引を設けている教習所もあり、同じ教習所で普通免許を取得した方が再度通う場合に割引が受けられます。
さらに、最も費用を抑えたい方には段階的アプローチがおすすめです。まず教習所で普通二輪免許を取得し、免許取得直後の技能が身についているうちに大型二輪の一発試験を受ける方法です。普通二輪の教習費用と一発試験の費用を合わせても、いきなり大型二輪を教習所で取得するより安く済む可能性があります。ただし、一発試験には合格率の低さというリスクがあるため、自身の運転技能と相談して判断することが重要です。
教習所での追加教習を避けることも費用削減には効果的です。基本教習時間内で卒業できれば追加料金は発生しませんが、苦手な技能がある場合は安心パック(補償制度)に加入しておくと、結果的に費用を抑えられる場合があります。1万円程度の追加で10時限分の補習が無料になるため、不安がある方には検討の価値があります。
大型バイク免許取得の費用について詳しく解説した参考記事(普通免許持ちの場合の違いについて)