

スプラトゥーンシリーズでおなじみのステージ「デカライン高架下」。スプラトゥーン3での復活に歓喜したプレイヤーも多いのではないでしょうか。このステージ、実は背景に「バイク」や「駐輪場」に関する非常に細かい設定が隠されていることをご存知でしょうか?今回は、バトル中はなかなかゆっくり見ることができないデカライン高架下のバイク事情や、元ネタとなった京都の聖地巡礼情報、そして攻略に役立つ知識まで、徹底的にリサーチしました。
デカライン高架下のステージを「さんぽ」モードでじっくり観察すると、ステージの端や背景にバイクが停められているスペースがあることに気づきます。実はこのスペース、公式の設定資料やファンブックによると「無料の駐輪場」として開放されている場所なのです。
ハイカラシティの喧騒から少し離れたこの場所は、若者たちのたまり場としても機能しており、彼らが愛車(バイクや自転車)を持ち寄って集まるスポットという背景ストーリーが存在します。しかし、ここには「無料」であるにもかかわらず、あまり多くのバイクが停まっていません。その理由はなんと、「バトルのインクで愛車がベタベタに汚れるから」というなんとも切実なもの。
無料という甘い言葉に誘われて停めたが最後、ナワバリバトルの激しいインクの雨に晒されてしまうわけです。この「無料だけどリスクが高い」というブラックユーモア溢れる設定は、スプラトゥーンの世界観の奥深さを物語っています。実際にステージ内の看板などをよく見てみると、駐輪に関する案内表示が見つかることもありますので、ぜひ探してみてください。
参考リンク:デカライン高架下の駐輪場設定に関するバンカラジオの会話内容
「デカライン」という名称の由来をご存知でしょうか?これは「デカ(Deca)」が数字の10を意味し、「ライン(Line)」が線や通りを意味することから、京都にある「十条通(じゅうじょうどおり)」が元ネタであると言われています。
実際に、任天堂の本社は京都市南区の十条通近くに位置しており、開発者にとって非常に馴染み深い風景がステージのモチーフになっているのです。十条通の上には阪神高速8号京都線が走っており、その高架下の風景はまさにゲーム内のデカライン高架下そのもの。
この「聖地」にバイクで訪れるファンも少なくありません。もし実際にバイクで聖地巡礼をする場合は、近鉄十条駅周辺にある「京都市近鉄十条駅自転車等駐車場」などが利用可能です。ここは原付(50cc以下)も駐車可能で、一日250円程度で利用できるため、安心して高架下の雰囲気を味わいながら散歩することができます。ゲーム内では無料ですが、現実ではしっかり料金を払って安全に停めましょう。
参考リンク:デカライン高架下の元ネタ考察と京都十条通の関連性
スプラトゥーン3の「さんぽ」機能を使って、デカライン高架下のバイクオブジェクトを細部まで観察してみると、任天堂のこだわりが見えてきます。
まず、置かれているバイクの種類に注目してください。
また、スプラトゥーン1(初代)のデカライン高架下と、スプラトゥーン3のデカライン高架下では、背景のオブジェクト配置が微妙に変化していることにお気づきでしょうか?時代の変化とともに、高架下の改修工事が進んだという設定があり、それに伴い駐輪スペースの位置やバリケードの配置が変わっています。
以前は入れた場所が工事中で塞がれていたり、逆に見通しが良くなっていたりと、ステージの歴史を感じることができます。特にバイク好きのプレイヤーなら、描かれているバイクのハンドル周りやマフラーの形状など、デフォルメされつつもリアルな造形に驚くはずです。バトルの合間に、カメラモードを使って「愛車と記念撮影」風のスクリーンショットを撮るのも、このステージならではの楽しみ方です。
デカライン高架下におけるバイクや駐輪スペース周辺は、単なる背景ではなく、実際のバトルや攻略においても重要な意味を持つことがあります。
駐輪スペース付近にある看板やフェンス、あるいは積み上げられた資材(バイクそのものは当たり判定がない場合が多いですが、その周囲の障害物)は、相手のチャージャーの射線を切るのに役立ちます。特に中央広場は射線が通りやすいため、これらを利用して死角から接近するのがセオリーです。
バイクが停められているエリアは、メインの戦場である中央広場から少し外れた通路に配置されていることが多いです。つまり、「バイクが見える=裏取りルートの入り口」という目印になります。相手が中央での撃ち合いに夢中になっている隙に、バイク横の細道から敵陣深くに侵入し、撹乱することが可能です。
逆に言えば、相手の潜伏プレイヤーにとっても格好の隠れ場所になります。駐輪スペースの影や、高架下の薄暗いコーナーはインクの視認性が悪く、不意打ちを受けやすい場所です。ここを通る際は、必ずボムやサブウェポンでクリアリングを行いましょう。「バイクの横にローラーが潜んでいた」というのは、このステージの初心者がよく陥る罠の一つです。
最後に、あまり語られることのない独自視点の考察をご紹介します。それは「デカライン高架下のバイクが示唆するインクリングたちの経済状況」です。
このステージに置かれているバイクや自転車をよく見ると、ピカピカの新品というよりは、少し使い込まれた、あるいはパーツを寄せ集めて修理したような「生活感」のあるものが多いことに気づきます。ハイカラシティ近郊の高架下という立地は、決して高級住宅街ではありません。
単なる遮蔽物としてのオブジェクトではなく、そこに住むイカたちの息遣いやライフスタイルまで感じさせる環境ストーリーテリング。これこそが、デカライン高架下が長年愛され続ける理由なのかもしれません。次にプレイする際は、ぜひ「このバイクの持ち主はどんなギアを着ているんだろう?」と想像を巡らせてみてください。きっと、いつものバトルが少し違った風景に見えてくるはずです。