混合燃料ガソリンスタンドで購入する方法と自作のコツ

混合燃料ガソリンスタンドで購入する方法と自作のコツ

混合燃料をガソリンスタンドで購入

この記事で分かること
ガソリンスタンドでの購入方法

JAスタンドや一部のフルサービス店で混合燃料が購入可能。携行缶が必要で、事前連絡がおすすめです。

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自作時の混合比と作り方

25:1と50:1の違いを理解し、専用容器で正確に計量。機種に合わせた混合比が重要です。

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保管方法と使用期限

冷暗所で密閉保管し、1ヶ月以内に使い切るのが基本。劣化した燃料はエンジン故障の原因になります。

混合燃料ガソリンスタンドでの入手方法


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2ストロークエンジンを搭載したバイクや農機具に必要な混合燃料は、一般的なガソリンスタンドでは販売されていません。しかし、地方を中心に展開するJA(農業協同組合)のガソリンスタンドでは、農機具用として混合燃料を販売しています。農機具用の混合燃料は、少量購入の需要が多いため、手回し式ポンプで給油している店舗も存在します。

 

購入時には消防法に適合した金属製の携行缶が必須となります。ガソリンスタンドで燃料を購入する際は、必ず専用の携行缶を持参しましょう。一部のフルサービスガソリンスタンドでは、従業員が混合燃料を作ってくれるサービスを提供している場合もありますが、通常のレギュラーガソリンの2倍程度の価格を請求されることがあります。事前に電話で確認してから訪問することをおすすめします。

 

混合燃料の25:1と50:1の違いと選び方

混合比率は、ガソリンに対するオイルの割合を示しています。25:1はガソリン25に対してオイル1の割合で、50:1よりもオイルが多く含まれる「濃い」混合になります。具体的には、25:1の場合、ガソリン1Lに対してオイルは40ml、50:1の場合は20mlを混合します。

 

25:1の濃い混合は、潤滑性能が高く焼き付きにくいため、古いエンジンや高負荷運転に適しています。一方で、排気煙が多くなり、カーボンの付着が増えるというデメリットがあります。50:1の薄い混合は、排気がクリーンでカーボンが付きにくく、燃焼効率が高いという特徴があります。ただし、潤滑不足になりやすく、特に古い機械では使用リスクが高まります。

 

重要なのは、必ずメーカー指定の混合比率を守ることです。草刈機では一般的に25:1、チェーンソーでは50:1が推奨されていますが、機種によって異なります。バイクの場合も、レーシングエンジンでは30:1が伝統的な混合比として採用されています。これは超高回転・高負荷での使用を前提としているためです。

 

混合燃料を自作する際の正確な作り方

混合燃料を自作する場合、ガソリン、2サイクルエンジンオイル、専用の混合容器を準備します。ガソリンはガソリンスタンドで必要量のみを携行缶に購入し、オイルはホームセンターや農機具販売店で2ストロークエンジンオイルを入手します。

 

作り方には2つの方法があります。最も簡単なのは、ガソリンタンクに直接ガソリンを給油した後、オイルを投入し、車体を揺すって混ぜる方法です。この方法は手軽ですが、しっかり混ざっていない場合、タンク内にオイル濃度のムラができてしまうリスクがあります。

 

より正確な方法は、タンクとは別の専用容器で混合する方法です。混合計量タンクを使用すれば、10:1から100:1まで様々な混合比率に対応できます。容器にガソリンとオイルを入れ、しっかり攪拌してから車両のタンクに移します。レーシングエンジンなど高性能を追求する場合は、ガソリンとオイルをそれぞれ正確に計量し、完全に混合させることが重要です。

 

混合比率を間違えると、エンジンに深刻なダメージを与える可能性があります。オイルが少なすぎると潤滑不足で焼き付きを起こし、多すぎると燃焼効率が落ち、カーボンの蓄積やプラグの汚れが増加します。

 

混合燃料の保管方法と使用期限の注意点

混合燃料は、ガソリンにオイルが混ざっているため、純粋なガソリンよりも劣化が早く進みます。一般的な保存期間は1ヶ月以内が推奨されており、これを過ぎると性能が劣化し始めます。時間が経つとオイルが沈殿したり、酸化によって粘性が変わったりし、エンジン内部での潤滑不足や燃焼効率の低下を引き起こします。

 

保管する際は、冷暗所で密閉できる専用容器に入れることが基本です。温度が高いと揮発と酸化が進み、直射日光が当たるとオイルの成分が分解されやすくなります。ガレージや物置の中でも、温度の上がらない棚に保管するのがベストです。作った日付を容器に必ず書いておき、保存期間を守るよう管理しましょう。

 

保管条件によって保存可能な期間は大きく変わります。冷暗所・密閉容器での保管で約1ヶ月、屋外の日陰(夏場)で2〜3週間、高温多湿の環境では1〜2週間が目安です。開封後そのまま放置すると数日以内に劣化するため推奨されません。

 

基本的には「その日に使う分だけ混合燃料を作り、その日のうちに使い切る」のが理想です。特にレーシングエンジンなど高性能を求める用途では、翌日まで保管した燃料の潤滑性能が保たれるか疑問が残ります。余った混合燃料は次回使用せず、廃棄するのが安全です。

 

ホームセンターで購入できる混合燃料の特徴

自作が面倒な場合や少量だけ必要な場合は、ホームセンターやインターネット通販で既製品の混合燃料を購入することができます。2サイクルエンジン専用の混合ガソリンが、1Lあたり500円程度を目安に販売されています。主な販売容量は1L、2L、4Lで、店舗受取のみの商品も多く存在します。

 

代表的な商品として、AZ高性能混合燃料フラッシュZやヒロバ・ゼロの混合ガソリンなどがあります。価格は4Lで1,500円〜3,000円程度と幅があり、製品によっては長期保管用の添加剤が含まれているものもあります。長期保管可能とされる製品は3〜5年の保存期間を謳っていますが、これはガソリン劣化防止剤などの添加剤によるものです。

 

ホームセンターで購入する際の注意点として、配送不可の商品が多く、店舗受取のみとなっている点があります。また、バイクに使用する場合は、どんな性能のオイルが混ぜてあるのか、どんな性能のガソリンが使われているのかが明確でないため、農機具のエンジンより高性能なバイクのエンジンへの使用は慎重になるべきです。緊急時以外は、自分で信頼できるオイルとガソリンを混合することをおすすめします。

 

混合燃料の独自活用法とトラブル対策

混合燃料を扱う上で、未混合ガソリンとの区別は非常に重要です。どちらがどちらか分からなくなると、混合済みガソリンに更にオイルを混ぜて濃すぎる混合比になったり、未混合の生ガソリンでエンジンを始動して焼き付きを起こしたりするリスクがあります。

 

見分け方として、1滴ずつガラス板の上に垂らし、ガソリンを蒸発させた時にヌルヌルしている方が混合済みガソリンです。また、少量を別の容器に移し、水を加えて攪拌してみる方法もあります。未混合のガソリンは透明度を保ったまま水と分離しますが、混合ガソリンは含んでいるオイルが乳化して白濁します。

 

バイク乗りの中には、レーサーのオイルポンプを外して混合仕様とする改造を行うケースがあります。これは僅かな駆動ロスも嫌ってピュアな走りを目指すハイチューンの証として、かつては一種のステータスでした。現代でも2ストロークモトクロッサーは混合ガソリン仕様で、オイルポンプを持たない専用設計エンジンとなっています。

 

混合燃料を使用する際は、作成日の記録、適切な保管、正確な混合比の維持が重要です。これらを守ることで、2ストロークエンジンの性能を最大限に引き出し、長期的な信頼性を確保できます。

 

参考リンク。
知ってるようで知らない謎用語『混合ガソリン』ってなに?スゴイ... - ウェビック
混合ガソリンの基本から作り方、混合比率まで詳しく解説されています。

 

混合ガソリンは何でできている?作り方や扱いの注意点などを... - あぐり家
農機具での使用を前提とした混合ガソリンの安全な取り扱い方法が説明されています。

 

 


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