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路面凍結ノーマルタイヤ対策
路面凍結時のノーマルタイヤの危険性
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冬季のバイク走行において、ノーマルタイヤでの路面凍結対策は極めて重要です。JAFの実験によると、氷盤路でのノーマルタイヤの制動距離は105.4mにも達し、スタッドレスタイヤの78.5mと比較して約1.8倍も長くなることが明らかになっています。さらに圧雪路では、スタッドレスタイヤの約1.7倍の制動距離が必要となり、「走れても止まれない」という極めて危険な状態に陥ります。
参考）走れても止まれない、雪道のノーマルタイヤ（JAFユーザーテス…
ノーマルタイヤは気温7℃以下の環境での使用を想定して設計されていないため、冬季の低温下ではタイヤが硬化し、路面との密着性が著しく低下します。積雪や凍結した道路をノーマルタイヤで走行すると、各都道府県の公安委員会が定める道路交通規則違反となり、法的な規制の対象になります。バイクは二輪で走行するため四輪車と比較して安定性に欠け、凍結路面にタイヤが乗った瞬間に転倒するリスクが非常に高くなります。
参考）ノーマルタイヤの基本をおさらい！雪道に限らず冬季に不向きな理…
路面凍結が発生しやすい危険な場所
路面凍結は気温が0度以下になる時だけでなく、気温が5度程度であっても路面温度が0度以下になれば発生する可能性があります。特に橋の上は常に冷たい風が吹き抜け、地面からの熱が遮られるため路面温度が低下しやすく、最も凍結しやすい場所として知られています。他の道路が凍結していなくても、橋の上だけアイスバーンになっていることも珍しくありません。
参考）冬のツーリングでは要注意!?「路面凍結（アイスバーン）」が発…
トンネルの出入口付近も風通しがよく日陰になりやすいため、路面が冷えてアイスバーンになりやすい危険箇所です。トンネル内は比較的凍結しにくいため速度を出しがちですが、出口付近だけアイスバーンになっているケースが多く見られます。また、発進と停止を繰り返す交差点も、タイヤの摩擦によって路面が磨かれ、ミラーバーンと呼ばれる鏡のように滑りやすい路面状態になります。
参考）https://www.naps-jp.com/Page/Feature/FeaturePage034.aspx
路面凍結対策の装備とタイヤ選び
バイクの路面凍結対策として最も効果的なのは、スタッドレスタイヤの装着です。スタッドレスタイヤは積雪路や凍結路を走行するために開発されたタイヤで、ノーマルタイヤに比べて駆動力・制動力をより大きく路面に伝える工夫がされています。低温下でも柔軟性を保てるゴムを使用しており、氷点下の環境でもしっかりと路面を捉えることができます。
参考）冬に原付が滑る理由～事故を防ぐための対策を解説～
タイヤチェーンの装着も凍結路面でのスリップを防ぐ有効な対策です。金属製のチェーンを巻くことにより、路面を引っ掻いてグリップ力を高める効果があり、特にきつい坂道や新雪の走行に威力を発揮します。ただし、雪道以外ではアスファルトを削ったりチェーンが痛んで切れたりするため、路面状況に応じて付け外しが必要です。125cc以下のバイクであれば、スパイクタイヤの装着も選択肢の一つですが、都道府県によって使用地域や期間に規制があるため確認が必要です。
参考）https://www.goobike.com/magazine/maintenance/attachment/55/
路面凍結時の走行テクニックと操作方法
凍結路面を走行する際は、フロントブレーキの使用は絶対に避けるべきです。フロントブレーキを使うとバイクのコントロールが困難になり、転倒のリスクが大幅に高まります。ブレーキを使用する場合はリアブレーキを軽く掛けながら、またはエンジンブレーキを活用してゆっくり減速することが基本です。
参考）路面が凍結していてもバイクに乗れるか。路面凍結時のバイク走行…
路面凍結した場所ではタイヤのグリップ力がほとんどない状態のため、必要以上にバイクを傾けないようにしましょう。カーブでは事前に十分減速し、車体を傾けずにハンドルを切って曲がることが重要です。直線道路で凍結路面に遭遇した場合は、できるだけ減速して肩の力を抜き、スロットル・ブレーキ・ハンドルを一切操作せずにやり過ごすのが最善の方法です。
参考）凍結路面を、バイクでやり過ごした走り方
JAFユーザーテスト：雪道のノーマルタイヤ検証
実際の制動距離テストデータと詳細な検証結果が記載されており、ノーマルタイヤの危険性を数値で確認できます。
路面凍結を見分けるブラックアイスバーン対策
ブラックアイスバーンは道路表面の水分が凍り、薄い氷の膜ができた状態の路面で、一見すると濡れたアスファルトのように黒く見えるため、凍結していないと思い込みやすい非常に危険な状態です。雪があまり降らない地域でも、雨上がりに急激に気温が低下すると発生しやすく、特に冷え込む夜間や薄暗い明け方には気付きにくくなります。
参考）路面は黒いけど、止まれない！「ブラックアイスバーン」とは…？…
ブラックアイスバーンは日光が当たりにくい場所では路面温度が上がらないため、日中でも凍結が残ることがあります。道路の片側だけが凍結している場合もあるため、路面が濡れたように見える箇所では常に警戒が必要です。路面凍結注意の看板が見えたら速度を落とし、凍結の恐れがある場所ではアクセルワークを慎重に行うことが転倒回避のコツです。
参考）見た目で判断できない「ブラックアイスバーン」の見分け方と安全…
路面凍結時の防寒装備と事前準備の重要性
冬のバイク走行では路面凍結対策だけでなく、身体を冷やさない防寒装備も安全運転に直結します。寒さで身体の動きが鈍くなると運転に支障が出るため、保温性の高い冬専用のライディングジャケットが必須です。指先でブレーキやクラッチを操作するバイクにおいて、冬用グローブで指先を寒さから守ることも極めて重要です。
参考）秋のあとはすぐ冬！本格的に寒くなる前に備えておきたい防寒アイ…
ネックウォーマーは襟元の隙間を埋めてジャケット内への冷気の侵入を防ぐ役割があり、防風性の高いバイク用製品を選ぶことが推奨されます。どうしても凍結路面を走行しなければならない場合は、出発前に路面状態や気温を確認し、危険箇所を事前に把握しておくことが大切です。凍結の可能性が高い時間帯や場所を避けるルート選択も、事故を防ぐための有効な対策となります。
参考）【冬ツーリング】バイクにとって危険な路面凍結を回避せよ！
路面凍結時のバイク対策詳細
路面凍結に直面した際の具体的な転倒回避テクニックと走行方法が詳しく解説されています。