
【日本正規品】 Muc-Off(マックオフ) 自転車 高圧50PSI以上向け チューブレスシーラント [ROAD & GRAVEL TUBELESS SEALANT 500ML] 21042
シーラントは、チューブレスタイヤやチューブレスレディタイヤの内部に注入する液体で、小さな穴を瞬時に塞ぐパンク防止機能を持っています。ガラス片や画鋲などの鋭利な異物を踏んでも、タイヤ内のシーラントが空気圧によって穴から押し出され、空気と一緒に固まることでパンクを防ぎます。チューブレスレディタイヤの場合、タイヤとリムの隙間を塞ぐ役割も担い、空気漏れ対策とパンク防止を同時に実現する一石二鳥のアイテムです。
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ロードバイクでシーラントを使用する最大のメリットは、走行中のパンクトラブルを大幅に減らせる点にあります。多少のパンクなら連続走行が可能で、ライド中に何度も停止する必要がありません。また、チューブがない分リム打ちパンクがほぼ発生せず、クリンチャータイヤよりもトラブルリスクが低減されます。実験では6mmまでの穴を塞ぐ能力があることが確認されており、通常の走行で遭遇する小さな異物によるパンクにはほぼ対応できます。
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シーラントには空気の抜けを防ぐバリア機能もあり、チューブレスレディタイヤのケーシングから空気が漏れ出すのを防ぎます。高性能なシーラントを使用すれば、最大空気圧5.0barまで充填しても8時間で0.2barしか抜けないという優れた気密性を実現できます。これによりタイヤの空気圧を長時間維持でき、頻繁な空気補充の手間が省けます。
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シーラントは大きく「ラテックス系」と「非ラテックス系」の2種類に分類され、それぞれ異なる特性を持っています。ラテックス系は揮発性溶剤を使用しており、溶剤が蒸発しやすいため穴が開いた時に瞬時に穴を塞ぐことができるのが特徴です。パンク修理能力が高く、多少のパンクなら連続走行が可能で、使用量も少なめで済むため数グラムの軽量化ができます。ただし、タイヤ内で徐々に蒸発してシーラント液が固まってしまうため、4-6ヶ月程度で継ぎ足しか入れ替えが必要になります。
ラテックス系シーラントで注意すべきは、アンモニアを使用している製品があることです。アンモニアは成分を固まらないよう液体状態に保持する役割を果たしますが、アルミや真鍮を腐食させる性質があります。そのため、アルミリムやニップルを使用しているホイールでは腐食して最悪の場合破損する危険性があるため、使用上の注意をよく確認する必要があります。最近はこうした危険性を考慮し、アンモニアフリーのシーラントも増えています。
参考)https://ysroad.co.jp/yokohama/2023/10/26/165577
一方、非ラテックス系は水ベースのシーラントで、蒸発しにくく長持ちするのが特徴です。メンテナンス頻度が少なくて済み、長期間効果を維持できる点が魅力です。しかし、水ベースで長持ちする反面、穴からシーラントが飛び出た時にラテックス系より固まりづらく、塞ぐことができる穴の大きさも小さい傾向があります。パンク修理能力ではラテックス系に劣るため、走行環境やメンテナンス頻度に応じて選択することが重要です。
シーラントの注入方法には大きく分けて2つのやり方があります。1つ目はインジェクター(注射器)を使ってバルブ穴から入れる方法で、CBN Twitterの調査によると81%のユーザーがこの方法を採用しています。まずタイヤをはめて空気を入れてビードを上げ、その後空気を抜いてバルブコアを外します。バルブを12時の方向に向けてシーラントパウチを挿入し、次にバルブを6時の方向に移動させて指定量を注入します。注入後はバルブを3時または9時の方向に向けてからパウチを取り外し、バルブを清掃してコアを取り付け、ホイールを回してシーラントを行き渡らせれば完了です。
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2つ目の方法はタイヤサイドに隙間を作ってそこにドバッと流し込む方法で、英語圏では"Wet Fit"と呼ばれています。この方法は失敗した時に液体がこぼれて床が大変なことになるため一般的に敬遠されていますが、コツを掴めば素早く注入できます。どちらの方法も一長一短があり、メンテナンス環境や慣れによって使い分けることができます。
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シーラントの適正量はタイヤサイズによって異なります。ロードバイクの場合、23-25cタイヤには40-50ml、28cタイヤには50-60ml、30-45cタイヤには70-80mlが初回インストール時の推奨量です。一般的なロードバイク用としては30-45mlが目安とされています。入れすぎるとダマになる恐れがあるため注意が必要で、適正量を守ることが重要です。シーラントを注入する前にしっかりと容器を振り、繊維の沈殿をなくすことも効果を最大限に発揮するポイントです。
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シーラントは一度入れれば永続的な効果があるわけではなく、時間が経つごとに徐々に気化していきます。基本的には2〜3か月で補充や交換が必要で、タイヤ交換時にも入れ替えが必要になります。夏場など暑い時期は乾燥が早まるため、なるべくこまめにチェックすることが推奨されます。冬場は2ヶ月毎、夏場は1ヶ月毎のチェックが理想的で、万が一穴が空いてしまった時にしっかりと効果を発揮させるためには定期的なメンテナンスが不可欠です。
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補充の量は、規定量の3分の2を基準とし、完全に乾燥していれば規定量を入れるのが良いとされています。シーラントの残量を確認する簡単な方法として、タイヤを揺すってみて液体の音がするかチェックする方法があります。音がしない場合は完全に乾燥している可能性が高く、早急に補充が必要です。約1年間放置してしまうとシーラントは完全に固まってしまい、パンクを塞ぐ能力が完全に失われます。
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補充・交換タイミングは製品によって異なり、ラテックス系は2-6ヶ月、高性能な製品では最長6ヶ月の効果持続が謳われています。ただし35℃以上の環境下で使用する場合は、より早い補充が必要になります。定期的にリムテープやチューブレスバルブの劣化も確認し、うまくビードが上がらなくなるなどのトラブルを未然に防ぐことも重要です。
シーラントには効果を発揮できる条件と限界があることを理解しておく必要があります。最も重要なのは、タイヤが回転していないと効果が薄いという点です。シーラントは液状のため、タイヤが回転していない時は全て下の方に沈殿してしまい、効果が薄くなります。走行中のパンクには遠心力でシーラントがタイヤ全体に行き渡っているため上手く働きますが、駐輪中にいたずらでタイヤに穴を空けられた場合は底部分に溜まっているため効果が発揮できません。
参考)自転車チューブにも使えるパンク防止目的のシーラント剤について…
穴の種類によっても効果が異なり、ガラスや釘などを踏んでできた穴を塞ぐ効果はあるものの、サイドカットや裂けた状態のパンクでは効果が得られません。実験では2.75mmから6mmまでの穴を塞ぐことができると確認されていますが、それ以上の大きな損傷には対応できません。チューブレスプラグなど別の修理方法を併用する必要があります。
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空気圧の管理もシーラントの効果に大きく影響します。シーラント剤は空気が外に出ようとする力で空気と一緒にシーラントが出て穴を塞ぐ仕組みのため、ある程度の空気圧が必要です。空気圧が低い状態で起きるリム打ちなどが原因のパンクでは効果が低くなることがあります。シーラントの効果を得るための前提として、日頃から空気圧管理はしっかりと行っておくことが重要なポイントです。チューブレスタイヤでは空気圧が極端に低下した状態での走行は、タイヤのリム離れを引き起こす可能性があり、非常に危険な現象となります。
参考)チューブレスタイヤの適正空気圧完全ガイド|温度変化による影響…
英国の老舗メディアmbrが行ったシーラント性能評価実験によると、最も優れた性能を発揮したのはMuc-Offシーラントでした。実験では2.75mmのキリ、5mmのドライバー、6mmのサイドウォールカットという過酷な条件でテストされ、Muc-Offだけがホイールをほとんど回転させることなく瞬時にパンクを塞ぐことができました。他社のシーラントがサイドウォールの切れ目を一時的に塞ぐだけだったのに対し、Muc-Offは完全にパンクを塞ぎ、約1時間後でもタイヤに空気を再度充填できたという結果が得られています。
Muc-Offシーラントの特徴は、独特の粘度を持つ「得体のしれないツブツブ入りピンクの液体」で、濃いシーラントであるにもかかわらずタイヤの内側に均一に分布する点です。竹の粒子とフレーク状の天然鉱石が物理的に穴を塞ぎ、高い空気圧でも瞬時に埋めることができます。アンモニアフリーで非腐食性、水洗いが簡単というメンテナンス性の高さも魅力で、40℃のお湯をシャワーでかけるだけで綺麗に流れ落ちます。
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2024年にはロード・グラベルバイク専用の「Muc-off ROAD & GRAVEL TUBELESS SEALANT」が登場しました。ハイプレッシャータイヤの穴を最速で止めるロードバイクに最適化されたチューブレスシーラントで、エアボリュームが少ないロードやグラベルバイクのタイヤでも瞬間かつ確実に穴を塞ぐよう特殊配合された専用シーラントです。対応空気圧は15~120psi、対応温度は-20℃~50℃と幅広く、効果は最長6ヶ月以上持続します。
シーラントを選ぶ際のポイントは、自分の走行スタイルとメンテナンス頻度に合わせることです。レースやロングライドなど、走行中のトラブルを極力避けたい場合はパンク修理能力が高いラテックス系がおすすめです。一方、メンテナンスの手間を減らしたい、長期間効果を持続させたい場合は非ラテックス系が適しています。アルミリムを使用している場合は必ずアンモニアフリーの製品を選び、ホイールやニップルの腐食を防ぐことが重要です。
シーラント選びの詳細なスペック比較と選び方ガイド|Muc-off公式
表:シーラントの種類別特徴比較
項目 | ラテックス系 | 非ラテックス系 |
---|---|---|
パンク修理能力 | 高い(6mmまで対応) | やや低い(小さな穴のみ) |
補充頻度 | 4-6ヶ月毎 | 最長6ヶ月以上 |
メリット | 瞬時に穴を塞ぐ、軽量化可能 | 蒸発しにくく長持ち |
デメリット | 定期的な補充が必要 | 固まりづらい |
腐食性 | アンモニア含有製品は注意 | 一般的に低い |
適した用途 | レース、ロングライド | 通勤、カジュアルライド |
シーラントの効果的な活用には、適切な製品選択と定期的なメンテナンスが不可欠です。タイヤサイズに合わせた適正量の注入、2-3ヶ月ごとの残量チェック、そして空気圧管理を徹底することで、シーラントは走行中のパンクトラブルから確実にあなたを守ってくれます。特にロードバイク専用に最適化された製品を選ぶことで、高圧タイヤ特有の課題にも対応でき、より安心してライドを楽しむことができます。