チューブレスタイヤ ロードバイク メリット デメリット 選び方 交換方法

チューブレスタイヤ ロードバイク メリット デメリット 選び方 交換方法

チューブレスタイヤ ロードバイク 基礎知識

チューブレスタイヤの3つの特徴
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チューブ不要の革新構造

タイヤとリムの密着により空気を保持。チューブがないため軽量化とパンクリスクの軽減を実現

転がり抵抗の大幅削減

チューブとの摩擦がないため転がり抵抗が低く、同じパワーでより速く遠くまで走行可能

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低空気圧での運用

クリンチャーより低い空気圧で使用でき、快適性とグリップ力が向上。路面状況をダイレクトに感じられる

チューブレスタイヤは、従来のクリンチャータイヤと異なり、タイヤの中にチューブを入れずに空気を保持する構造を持つタイヤです。タイヤとリムの厳密な嵌め合いによって気密を確保し、空気漏れを防ぐ仕組みになっています。ロードバイクの性能向上を目指すライダーにとって、注目すべき選択肢となっています。
参考)https://online.ysroad.co.jp/shop/pages/article-tire-tubeless.aspx

チューブレスタイヤには「ピュアチューブレス」と「チューブレスレディ」の2種類があり、後者はシーラント液の使用が必須です。シーラント液はタイヤ内部に注入する特殊な液体で、小さな穴が開いた際に自動的に穴を塞ぐ機能を持っています。ロードバイク用では約30mL、マウンテンバイク用では約60mLの注入が目安とされています。
参考)チューブレスタイヤのおすすめ人気ランキング【2025年10月…

クリンチャータイヤと比較すると、チューブレスタイヤは転がり抵抗が低く、同じ入力パワーに対してより遠くまで転がる特性があります。2023年では多くのチューブレスタイヤが6.9bar時に10w以下の転がり抵抗を達成しており、ここ数年でタイヤの大きな進化が見られます。この性能向上により、レースやロングライドでの走行効率が大幅に改善されています。
参考)ロードバイク用タイヤのおすすめ20選。チューブレスタイプもご…

チューブレスタイヤ ロードバイク メリット


コンチネンタル(Continental) ロードタイヤ Grand Prix 5000S TR 700x25C Black FB

 

チューブレスタイヤの最大のメリットは、空気圧を下げて使用できるため衝撃吸収力が高くなり、転がり抵抗が軽いため乗り心地が良いという点です。低空気圧での運用により、路面からの振動を効果的に吸収し、長時間のライドでも疲労を軽減できます。クリンチャータイヤより1 BAR(15 PSI)程度低い空気圧で快適に走行できるとされています。​
リム打ちパンクが起こらないことも大きな利点です。主にチューブの破損が原因のリム打ちパンクは、チューブを持たない特性上発生しません。また、突き刺しパンク時にも空気の抜けが緩やかで、従来タイヤに比べてゆっくりと抜けることが多いため、パンクしていても多少走行できるので対処しやすいという特徴があります。​
グリップ力と走行性能の向上も見逃せません。路面状況をダイレクトにキャッチできるため、コーナリング時の安定性が高まります。特にグラベルロードやオフロード走行では、低空気圧による接地面積の増加が大きなアドバンテージとなり、滑りやすい路面でも確実なグリップを発揮します。
参考)メリットが沢山!クリンチャーからチューブレスに変えて気付いた…

転がり抵抗の低減による速度向上も実感できるメリットです。最新のチューブレスタイヤは、2020年頃と比較して大幅に性能が向上しており、プロの世界でもチューブレス化が急速に進んでいます。同じパワーでより速く走れるため、レースやタイムトライアルでのパフォーマンス向上が期待できます。
参考)最新チューブレスタイヤの転がり抵抗2023年度版(Bicyc…

チューブレスタイヤ ロードバイク デメリット

チューブレスタイヤのデメリットとして、まず費用面の負担が挙げられます。タイヤもリム(ホイール)も専用品が必要なため、クリンチャータイプよりも全体の金額が高くなりがちです。初期投資として、チューブレス対応ホイール、専用タイヤ、バルブキット、シーラント液、各種工具などを揃える必要があります。
参考)チューブレスレディって?マウンテンバイク(MTB)をチューブ…

装着の難しさも大きな課題です。チューブレスタイヤはハメるのが非常に硬く、すべてのチューブレスタイヤが硬いわけではありませんが、クリンチャーと比較すると硬めのタイヤが多いとされています。毎日のようにパンク修理やタイヤ交換をしているプロでさえ苦労する作業であり、経験の浅いライダーにとっては大きなハードルとなります。
参考)ロードバイクにチューブレスタイヤを取り付けてみよう!!

適合性の問題にも注意が必要です。タイヤとリムの厳密な嵌め合いによって気密を確保しているため、組み合わせによっては装着がきつかったり、逆に隙間が大きく空気が入らない場合があります。購入前にタイヤとホイールの適合性を確認することが重要です。
参考)チューブレスタイヤの取り付け方① : 自転車屋 中嶋

メンテナンスの手間も考慮する必要があります。使用頻度を問わず、2~3週間に1回は空気を補充し、シーラント液は約3か月~半年を目安に注入する必要があります。シーラント液が乾燥したままで使用すると、パンク時の穴を埋められなくなるため、定期的な管理が欠かせません。
参考)https://ysroad.co.jp/asazo/2023/12/16/67677

チューブレスタイヤ ロードバイク 選び方 おすすめ

チューブレスタイヤを選ぶ際は、まず使用目的を明確にすることが重要です。レース志向であれば転がり抵抗の低いモデル、ロングライドや通勤では耐パンク性と快適性を重視したモデルを選ぶと良いでしょう。グラベルロードやオフロード走行を想定する場合は、グリップ力の高いトレッドパターンを持つタイヤが適しています。
参考)【グラベルロードバイク】チューブレスタイヤのメリット、デメリ…

タイヤ幅の選択も重要なポイントです。従来は細いタイヤで高圧な方が転がり抵抗が良いと考えられていましたが、最近の研究では太いタイヤの方が転がり抵抗が下がることが分かっています。35Cなどのワイドタイヤは乗り心地が良くなるだけでなく、スピードも出せる万能な選択肢となっています。
参考)しっかりスピードも出ながら快適で安心な35Cのワイドチューブ…

推奨モデルとしては、パナレーサーの「アジリスト デューロ TLR」が転がり抵抗の低減、耐パンク性能、グリップ力のバランスに優れています。コンチネンタルの「Grand Prix 5000S TR」は軽量で柔軟性のあるパンク防止システムを搭載し、レース向けとして高い評価を得ています。グラベルロード用では、パナレーサーの「グラベルキング」シリーズが、オンロードからグラベルまで対応する万能性で人気です。​
ホイールとの適合性確認も忘れてはいけません。チューブレス対応ホイールには「完全なチューブレスホイール」と「チューブレスレディ用ホイール」の2種類があり、後者の場合はリムテープが必要になります。購入前に自分のホイールがチューブレス対応かどうか、またどのタイヤと相性が良いかを確認することで、装着時のトラブルを避けられます。​

チューブレスタイヤ ロードバイク 交換 装着方法

チューブレスタイヤの装着には、事前準備が不可欠です。チューブレスレディ対応のホイール、タイヤ、フィッティングローション(石鹸水などでも代用可)、シーラント液、インジェクター、バルブキット、バルブコア外しツール、専用タイヤレバーを用意します。タイヤに癖がついている場合は、裏返して癖をなるべく取り除いておくことで装着がスムーズになります。​
装着手順として、まずバルブキットを取り付けたホイールにタイヤをはめ込みます。この際、タイヤの向きを十分に確認してください。専用ではないタイヤレバーは使わないよう注意が必要です。次に、タイヤのビード部全周にフィッティングローションを塗ります。しっかりと全周に渡って塗ることで、空気を入れる際にビードが上がりやすくなります。​
シーラント液の注入は、タイヤを完全にはめ込む前に行うか、セット完了後にバルブからコアを外して注入します。ロードバイクの場合、約30mLが目安です。注入後にバルブを締めたら、ホイールを水平に持って左右に傾け、シーラント液を全体に行き渡らせます。最後に空気を入れて、ビードがきちんとリムにはめ込まれたか確認できれば完了です。​
空気を入れる際の注意点として、バルブの位置を必ず上にすることが重要です。バルブが下にある状態でポンプヘッドをはめると、シーラント液が爆発的に吹き出す危険性があります。特に装着直後で空気圧が高く、シーラント液がたっぷり入っている状態では派手に吹き出すため、基本を守ることが大切です。装着後は規定空気圧を確認し、チューブレスレディタイヤの場合は1 BAR程度少なめに設定すると良いでしょう。
参考)シーラントが爆発! チューブレスタイヤに空気を入れる時のバル…

チューブレスタイヤ ロードバイク メンテナンス シーラント管理の実践テクニック

チューブレスタイヤのメンテナンスで最も重要なのは、定期的なシーラント液の管理です。シーラント液は時間とともに乾燥していくため、約3か月~半年を目安に補充または交換する必要があります。シーラント液が乾燥したままで使用すると、パンク時の穴を埋められなくなり、チューブレスタイヤのメリットが失われてしまいます。​
空気圧の管理も欠かせません。使用頻度を問わず、時間とともにタイヤの空気は減少していくため、2~3週間に1回は空気を補充してください。チューブレスタイヤは若干の空気漏れが発生することがあり、特にバルブ周辺からの漏れには注意が必要です。前輪4.1bar、後輪3.9barなど、体重や走行スタイルに合わせた適正空気圧を維持することが大切です。youtube​
参考)チューブレスタイヤのシーラントを交換したらエア漏れが止まった…

バルブコアのメンテナンスも忘れてはいけません。シーラント液がバルブコアに付着したまま乾燥すると、バルブのパッキンが劣化して空気が漏れる可能性があります。バルブコアもこまめにチェックして、劣化が見られたら早めに交換しましょう。定期的にバルブコアを取り外して洗浄することで、長期的な性能維持につながります。​
長期保管する場合の注意点として、劣化を防ぐためにホイールから外しておくのがベターです。平たく畳み、直射日光や空気に触れにくい場所で保管してください。タイヤの寿命は一般的に3,000~5,000kmほど走ったころとされ、タイヤの溝がなくなっている場合や、穴・割れ・繊維の露出が見られる場合は、走行距離を問わず交換が必要です。適切なメンテナンスを行うことで、チューブレスタイヤの性能を最大限に引き出し、安全で快適なライドを楽しむことができます。​
<参考リンク>
チューブレスタイヤの詳しいメンテナンス方法については、以下のリンクが参考になります。シーラント交換の手順やタイミング、よくあるトラブルの対処法が詳しく解説されています。

 

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