YZF-R25は、ヤマハが誇る250ccスポーツバイクです。「毎日乗れるスーパーバイク」をコンセプトに開発され、扱いやすさと走りの楽しさを両立しています。まずは、基本的なスペックと車体サイズを見ていきましょう。
これらの数値から、YZF-R25はコンパクトながらも安定感のある車体設計であることがわかります。特にシート高は780mmと、250ccスポーツバイクの中では比較的低めに設定されています。これにより、身長の低いライダーでも足つきが良く、取り回しやすい特徴があります。
また、車両重量169kgは、同クラスの他のバイクと比較しても軽量な部類に入ります。この軽さが、俊敏な走りと扱いやすさにつながっています。
YZF-R25の心臓部であるエンジンは、水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒の249cc。このエンジンの特徴と性能を詳しく見ていきましょう。
YZF-R25のエンジンは、高回転型でありながら扱いやすい特性を持っています。最高出力35馬力を12,000rpmで発揮し、最大トルクは10,000rpmで出力されます。この特性により、低中速域での扱いやすさと、高回転域での爽快な走りを両立しています。
特筆すべきは、3,500rpmからしっかりとトルクが立ち上がり、10,000rpm以上の高回転域まで幅広く力強い走りを楽しめる点です。これにより、街乗りから高速道路、ワインディングロードまで、様々なシーンで快適な走行が可能となっています。
また、燃費性能も優れており、カタログ値では60km/h定地走行時に37.5km/Lを記録。実際の使用では、平均35km/L程度の燃費を達成するユーザーも多いようです。
YZF-R25の足回りは、スポーツバイクとしての性能と、日常使いの快適性を両立させた設計となっています。主要な足回りのスペックを見てみましょう。
2019年のモデルチェンジで、フロントフォークが正立式から倒立式に変更されました。これにより、剛性が向上し、ブレーキング時や旋回時の安定性が大幅に向上しています。φ37mmのインナーチューブを採用し、スポーティーな走りに対応しつつ、街乗りでの快適性も確保しています。
タイヤは前後ともに17インチを採用。110/70-17のフロントと140/70-17のリアという組み合わせは、安定性と軽快さを両立させています。これらのタイヤサイズにより、コーナリング時の接地感が向上し、ライダーに自信を与える走りを実現しています。
ブレーキは前後ともに油圧式シングルディスクを採用。ABSも標準装備されており、急ブレーキ時の安全性も確保されています。
YZF-R25のデザインは、MotoGPマシンであるYZR-M1をモチーフにしています。単なる見た目の格好良さだけでなく、空力性能も考慮された設計となっています。
フロントカウルには、M字型のエアインテークを採用。これは単なるデザイン要素ではなく、高速走行時のエアマネジメントを最適化し、空力性能の向上に寄与しています。
また、ヘッドライトとテールライトにはLEDを採用。省電力かつ高輝度で、夜間走行時の視認性を向上させています。
メーターパネルは、フルデジタル液晶を採用。速度、回転数、ギアポジション、燃料計など、必要な情報を見やすく表示します。バックライトの色も変更可能で、ライダーの好みに合わせてカスタマイズできます。
YZF-R25の実際の乗り心地と使用感について、オーナーの声や試乗レポートをもとに紹介します。
1. エンジン特性
2. 乗り心地
3. 取り回し
4. 燃費
5. メンテナンス性
実際に乗ったライダーの多くが、YZF-R25の扱いやすさと走りの楽しさを高く評価しています。特に、街乗りから高速道路、ワインディングロードまで、幅広いシーンで活躍できる点が魅力とされています。
このリンク先では、YZF-R25の実際の走行感や扱いやすさについて、詳細なレビューが掲載されています。
また、初心者からベテランライダーまで、幅広い層に支持されているのもYZF-R25の特徴です。スポーツバイクとしての性能を持ちながら、日常使いにも適しているバランスの良さが、多くのライダーから支持を得ている理由の一つと言えるでしょう。
YZF-R25の特徴をより明確にするため、同クラスの競合モデルと比較してみましょう。主な競合として、カワサキNinja250とホンダCBR250RRを取り上げます。
1. エンジン性能比較
モデル | 最高出力 | 最大トルク |
---|---|---|
YZF-R25 | 35PS/12,000rpm | 23N・m/10,000rpm |
Ninja250 | 39PS/12,500rpm | 23.5N・m/10,000rpm |
CBR250RR | 41PS/13,000rpm | 25N・m/11,000rpm |
YZF-R25は、最高出力では競合モデルにやや劣りますが、最大トルクの発生回転数が同等か低めに設定されており、実用域での扱いやすさを重視していることがわかります。
2. 車体サイズ・重量比較
モデル | 全長 | 全幅 | 全高 | 車両重量 |
---|---|---|---|---|
YZF-R25 | 2,090mm | 730mm | 1,140mm | 169kg |
Ninja250 | 1,990mm | 710mm | 1,120mm | 166kg |
CBR250RR | 2,060mm | 724mm | 1,098mm | 168kg |
車体サイズは3モデルで大きな差はありませんが、YZF-R25は全長がやや長めに設定されています。これにより、高速走行時の安定性が向上しています。
3. 特徴的な装備の比較
YZF-R25は、2019年のモデルチェンジで倒立フォークを採用し、競合モデルと遜色ない装備を獲得しました。一方で、ライディングモードやスリッパークラッチなどの先進装備は採用していません。これは、シンプルさと扱いやすさを重視した結果と言えるでしょう。
4. 価格比較(2023年モデル、ABS装着車)
YZF-R25は、Ninja250よりもやや高価ですが、CBR250RRよりも大幅に安価です。性能と価格のバランスが取れた位置づけとなっています。