燃費性能バイクランキングで排気量と燃費の関係を徹底解説

燃費性能バイクの選び方と最新ランキング

バイクを選ぶ際に重要な要素のひとつが「燃費性能」です。燃費の良いバイクは経済的であるだけでなく、環境にも優しく、長距離走行時の給油回数も少なくて済むというメリットがあります。本記事では、バイクの燃費性能に影響する要因や排気量別の特徴、そして2025年最新の低燃費バイクランキングを紹介します。

 

燃費性能バイクの基礎知識と測定方法

バイクの燃費とは、1リットルのガソリンでどれだけの距離を走行できるかを示す指標で、「km/L」という単位で表されます。日本では主に以下の測定方法が採用されています。

 

・定地燃費値：一定の速度で平坦な道路を走行した際の燃費
・WMTCモード値：実際の走行パターンを想定した国際的な測定方法
カタログに記載されている燃費値は理想的な条件下での数値であり、実際の走行では気象条件や運転スタイル、メンテナンス状態などによって変動します。そのため、カタログ値よりも10〜20%程度低くなることを想定しておくと良いでしょう。

 

燃費を正確に把握するには、給油時に走行距離とガソリン量を記録する習慣をつけることが大切です。これにより、自分のバイクの実燃費を知ることができ、経済的な運転方法を見つける手がかりになります。

 

燃費性能バイクと排気量の関係性について

バイクの燃費性能は排気量と密接な関係があります。一般的に排気量が小さいほど燃費が良く、大きくなるほど燃費は悪化する傾向にあります。これは、大きなエンジンほど多くの燃料を消費するためです。

 

排気量別の平均的な燃費目安は以下の通りです。
・50cc以上〜125cc未満：約55km/L
・125cc以上〜250cc未満：約35km/L
・250cc以上〜400cc未満：約26km/L
・750cc以上：約22km/L
しかし、近年のエンジン技術の進化により、大排気量でも燃費性能が向上しているモデルが増えています。例えば、ホンダのNC750Sは745ccの大型バイクでありながら、42.5km/Lという優れた燃費を実現しています。

 

また、同じ排気量でもエンジンの種類（空冷・水冷）や車体重量、空力特性などによって燃費は大きく変わります。特に車体重量は燃費に直接影響するため、軽量なバイクほど燃費が良い傾向にあります。

 

2025年最新の燃費性能バイクランキングTOP10

2025年現在、最も燃費性能に優れたバイクをランキング形式で紹介します。

 

1. ホンダ ゴリラ（49cc）：90.0km/L（実測値）

   圧倒的な燃費性能と軽量ボディで、街中からアウトドアまで幅広く活躍します。

    

2. ホンダ スーパーカブ50（50cc）：105.0km/L（定地燃費値）

   国産バイクで唯一100km/Lを超える驚異的な燃費性能を誇ります。WLTCモードでも69.4km/Lという高い数値を記録。

    

3. ホンダ スーパーカブ110（109cc）：67.0km/L

   世界最強の実用バイクと称される名車。2022年モデルからは前輪ディスクブレーキ（フロントABS）を標準装備。

    

4. ホンダ グロム（123cc）：66.3km/L（WMTCモード値）

   2021年の新型から5速ミッションを採用し、高速巡航時の燃費が向上。6.0Lの燃料タンクで300km以上の航続距離を実現。

    

5. ホンダ モンキー125（125cc）：70.5km/L

   クラシカルなデザインと現代的な装備を融合。空冷エンジンながら優れた燃費性能を発揮。

    

6. スズキ ジクサー250（249cc）：44.5km/L

   軽量ボディと単気筒エンジンの組み合わせで高燃費を実現。メンテナンス性も良好。

    

7. ヤマハ YZF-R3（321cc）：41.6km/L

   スポーツバイクながら優れた燃費性能。R25よりも排気量が大きいにもかかわらず燃費が良いという特徴があります。

    

8. ヤマハ MT-07（688cc）：40.0km/L

   中型クラスで最高レベルの燃費性能。万能ネイキッドとして人気が高い。

    

9. ホンダ NC750S（745cc）：42.5km/L

   大型バイクながら驚異的な燃費性能。実用性も抜群で、通勤からツーリングまで幅広く活躍。

    

10. カワサキ Ninja H2 SX SE（998cc）：28.5km/L

    スーパーチャージャー付きの高性能エンジンでありながら、大型バイクとしては優れた燃費性能を誇ります。

     

このランキングからわかるように、ホンダ製バイクが燃費性能において圧倒的な強さを見せています。特に原付クラスから125ccクラスまでは、ホンダ製バイクが上位を独占しています。

 

燃費性能バイクを選ぶ際のポイントと注意点

燃費の良いバイクを選ぶ際には、以下のポイントに注意しましょう。

 

1. 用途に合った排気量選び
通勤や買い物など街乗りが主な用途であれば、125cc以下の小排気量バイクが燃費面でおすすめです。一方、高速道路を使用する機会が多い場合や、長距離ツーリングを楽しみたい場合は、250cc以上のバイクが適しています。

 

2. 新しいモデルを選ぶ
近年のバイクは環境規制の強化に伴い、エンジン技術が進化しています。特に2025年11月以降に製造される新型バイクには新たな排ガス規制が適用されるため、より燃費性能が向上したモデルが登場する可能性があります。

 

3. 燃料タンク容量をチェック
同じ燃費性能でも、燃料タンク容量が大きいほど航続距離が伸びます。例えばホンダのグロムは6.0Lの燃料タンクを搭載しており、66.3km/Lの燃費と合わせて約300kmの航続距離を実現しています。

 

4. 維持費も考慮する
燃費だけでなく、車両価格や保険料、税金、メンテナンス費用なども含めた総合的なコストを考慮することが大切です。例えば、スーパーカブ110は約24万円から購入でき、燃費も良好なため、総合的なコストパフォーマンスに優れています。

 

5. 試乗して乗り心地を確認
燃費性能だけでなく、実際に乗って自分に合ったバイクかどうかを確認することも重要です。エンジンの特性や乗車ポジション、取り回しのしやすさなど、長く乗り続けるためには快適性も重要な要素です。

 

燃費性能バイクの経済性と環境への影響

燃費の良いバイクを選ぶことは、経済的なメリットだけでなく、環境保護にも貢献します。ここでは、燃費性能が経済性と環境に与える影響について考えてみましょう。

 

経済性の観点から
例えば、月に1,000km走行するライダーの場合、燃費30km/Lのバイクと燃費60km/Lのバイクでは、月間のガソリン消費量に大きな差が出ます。

 

・燃費30km/Lのバイク：1,000km ÷ 30km/L = 約33.3L
・燃費60km/Lのバイク：1,000km ÷ 60km/L = 約16.7L
2024年11月時点でのレギュラーガソリン価格は約175円/Lなので、月間の燃料費は以下のようになります。

 

・燃費30km/Lのバイク：33.3L × 175円 = 約5,828円
・燃費60km/Lのバイク：16.7L × 175円 = 約2,923円
この差額は月に約2,905円、年間では約34,860円にもなります。10年間乗り続けると約348,600円の差になるため、長期的に見れば燃費の良いバイクを選ぶことは大きな経済的メリットがあります。

 

環境への影響
バイクの燃費が良いということは、同じ距離を走行するために消費する燃料が少ないということです。燃料消費量が少なければ、二酸化炭素（CO2）の排出量も少なくなります。

 

ガソリン1Lの燃焼で約2.3kgのCO2が発生するとされています。先ほどの例で計算すると、月間のCO2排出量は以下のようになります。

 

・燃費30km/Lのバイク：33.3L × 2.3kg = 約76.6kg
・燃費60km/Lのバイク：16.7L × 2.3kg = 約38.4kg
この差は月に約38.2kg、年間では約458.4kgにもなります。これは、約23本の樹木が1年間に吸収するCO2量に相当します。

 

このように、燃費の良いバイクを選ぶことは、個人の経済的メリットだけでなく、地球環境保護にも貢献する選択なのです。

 

燃費性能バイクの効率的な乗り方とメンテナンス

バイクの燃費性能は、乗り方やメンテナンス状態によっても大きく変わります。ここでは、燃費を向上させるための効率的な乗り方とメンテナンスのポイントを紹介します。

 

効率的な乗り方

1. 急加速・急減速を避ける

   急な加速や減速はエンジンに負担をかけ、燃料消費を増加させます。特に信号待ちからの発進時は、穏やかにアクセルを開けることで燃費が向上します。

    

2. 適切な速度で走行する

   多くのバイクは40〜60km/h程度の中速域で最も燃費が良くなります。高速走行は空気抵抗が増大し、燃費が悪化する傾向にあります。

    

3. エンジンブレーキを活用する

   減速時はブレーキだけでなく、エンジンブレーキも併用することで燃料カットが働き、燃費が向上します。

    

4. アイドリングを最小限に

   信号待ちなど長時間停車する場合は、エンジンを切ることで無駄な燃料消費を抑えられます。最近のバイクには自動でエンジンを停止するアイドリングストップ機能を搭載したモデルもあります。

    

5. 荷物は最小限に

   余分な荷物は重量増加につながり、燃費を悪化させます。必要最小限の荷物で走行することが燃費向上につながります。

    

効果的なメンテナンス

1. エアフィルターの清掃・交換

   目詰まりしたエアフィルターはエンジンの吸気効率を低下させ、燃費悪化の原因となります。定期的な清掃や交換が重要です。

    

2. タイヤ空気圧の適正化

   空気圧が低いタイヤは転がり抵抗が増加し、燃費を悪化させます。メーカー推奨の空気圧を維持しましょう。

    

3. エンジンオイルの定期交換

   劣化したエンジンオイルはエンジン内部の摩擦を増加させ、燃費低下につながります。推奨される交換時期を守りましょう。

    

4. プラグの点検・交換

   スパークプラグの状態が悪いと、燃料の燃焼効率が低下し、燃費が悪化します。定期的な点検・交換が必要です。

    

5. チェーンの適正な張り調整と注油

   ドライブチェーンの張りが適正でなかったり、潤滑不足だったりすると、動力伝達効率が低下し、燃費に悪影響を及ぼします。

    

これらの乗り方とメンテナンスのポイントを実践することで、バイクの燃費性能を最大限に引き出すことができます。特にメンテナンスは安全性にも直結するため、定期的に行うことをおすすめします。

 

ホンダ公式サイト：バイクの燃費について詳しい解説
バイクの燃費向上には、適切なメンテナンスと効率的な乗り方が重要です。これらを実践することで、バイクの寿命を延ばすだけでなく、燃料コストの削減にもつながります。また、定期的なメンテナンスは故障予防にもなり、長期的に見れば経済的なメリットも大きいのです。