

バイクのミラー(後写鏡)は、見た目のカスタムよりも先に「数」の要件で落とされます。最高速度が50km/hを超える二輪自動車は、左右両側にそれぞれ1個ずつ後写鏡を備える必要があり、片側だけでは車検以前に基準不適合になりやすいです。
一方で、最高速度が50km/h以下の二輪自動車は右側1個でよい、という例外が条文上は明確に用意されています。つまり「片側でもOK」と言われる話の正体は、原付など速度要件に収まる車両の話が混ざっているケースが多い、という点です。
車検の現場で怖いのは、同じ「ミラー片側」でも事情が違うことです。たとえば「外したのは左だけ」「右は付いている」でも、対象が251cc以上の車検車であれば、速度要件の側からアウトになりやすいです。
結局のところ、狙いワードどおり「ミラー バイク 車検」で悩む人の多くは、左右セットに戻すのが最短ルートになります。
参考:国の技術基準(左右の数・例外条件の根拠)
後写鏡の「数(左右1個ずつ/50km/h以下は右1個)」が条文で確認できます
ミラーの車検落ちで意外に多いのが「位置」です。後写鏡は、反射面の中心が、ステアリングヘッド中心を通る鉛直面から水平測定で280mm以上“外側”に取り付けられていなければならない、と決められています。
ここでやりがちなのが、すり抜け対策や見た目優先で、ミラーを内側に寄せたり、低く・狭くまとめたりすることです。鏡面が十分でも「中心位置」が稼げないと基準に届きません。
特にバーエンド系や、クランプ位置を工夫してハンドル内側に入れるタイプは、外側280mmを満たしにくくなります。逆に、純正に近い位置(ハンドル端側に張り出す)に戻すだけで、検査の抵抗が減ることがあります。
車検前は、メジャーで「中心面から外側280mm」を先に確認すると、無駄な買い替えや当日の手戻りを減らせます。
参考:国の技術基準(280mmの根拠)
後写鏡の取り付け位置(外側280mm以上)の規定が確認できます
ミラーの「大きさ」は感覚で判断すると事故ります。技術基準では、反射面の面積は69㎠以上という最低ラインがあり、ここを割る細身ミラーは車検で不利です。
さらに形状別の条件があり、円形なら直径94mm以上150mm以下、円形以外なら直径78mmの円を内包でき、かつ120mm×200mmの長方形に内接すること、といった“具体的な寸法”が定められています。
この寸法条件があるため、ネットで「車検対応」と書かれていないカスタムミラーは要注意です。見た目がカッコよくても、鏡面が小さい・細長い・角が尖っているなどで基準を外す可能性があります。
あまり知られていないポイントとして、後写鏡の反射面は球状凸面であること、曲率半径の範囲(1000mm以上1500mm以下)まで規定されており、極端な歪みや特殊形状は理屈の上ではリスクを抱えます。
また、反射係数(いわゆる“映りの明るさ”)にも基準があり、標準反射係数40%以上が求められます。濃すぎるブルーレンズや経年劣化で曇った鏡面は、数値の測定まではされなくても、検査官が「後方視認が弱い」と判断するきっかけになり得ます。
参考:国の技術基準(鏡面69㎠・直径94/150・78mm内包・反射係数等)
後写鏡の寸法要件(69㎠、94〜150mm、78mm内包、反射係数40%など)が確認できます
車検を優先するなら、選び方は「対応表記」→「寸法」→「取り付け状態」の順が安全です。用品の説明で「車検対応」「保安基準適合」と明記されているものは、少なくとも寸法要件を満たす設計である可能性が上がります(ただし取付位置や角度は別問題です)。
バーエンドミラーは、鏡面の条件だけでなく、外側280mmの位置条件を満たせるかが実務上の分かれ目です。ハンドル幅、バーエンドの形状、取付ブラケットの向きで「中心が内側に入る」ことがあるため、購入前に寸法イメージを持っておくべきです。
折りたたみミラーは便利ですが、検査時点で「確実に固定されている」「通常の運転位置で調節できる」ことが前提です。ガタつき、保持力不足、走行振動で勝手に畳まれる癖があると、堅ろう固定の観点で突っ込まれやすくなります。
そして基本に戻ると、左右セットで同等品を揃えるのが最も説明コストが低いです。左右で形状やサイズが違うと、片側だけ基準不足になったり、後方視界の評価で不利になったりします。
チェックしやすい実務メモ(車検前の自己点検)
検索上位でよく語られるのは「左右」「69㎠」「280mm」ですが、実は“縁”や“安全性”の設計思想が条文に含まれています。後写鏡の反射面の縁は、角部の曲率半径2.5mm以上の鏡体支持部で囲まれていること、反射面が突出するタイプでは、50Nの力を加えたときに反射面が鏡体支持部に戻る構造であること、といった条件が書かれています。
この条件は、転倒や接触時に「尖った部分で傷害を増やさない」方向の要求で、極端にエッジの立ったミラーや、飛び出した鏡面をむき出しにするような構造はリスクになります。
また、反射面は球状凸面であること、曲率半径1000〜1500mmの範囲、といった規定もあり、見た目重視で極端な歪みを持つミラー(距離感が狂うタイプ)は、法規の思想とも相性が悪いです。
実際の車検でここまで細密に測る場面は多くないかもしれませんが、検査は「安全に後方確認できるか」を総合的に見ます。なので、ミラーの端が尖っている、鏡面がグラつく、映りが暗い、など“説明しづらい違和感”は、結果として「今日は通しにくい」の材料になり得ます。
参考:国の技術基準(縁の曲率2.5mm、突出時50N、凸面・曲率半径、反射係数)
後写鏡の安全要件(縁の曲率半径、突出時の条件、凸面・曲率半径、反射係数)が確認できます

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