
デイトナ(Daytona) バーエンド バイク ホンダ(M6)用 ヘビーウェイト アルミビレット リボルバー レッド 99832
バイクのハンドルには、エンジンの回転や路面からの衝撃によって常に振動が伝わっています。ハンドル末端が軽い状態では、この振動が素早く細かく伝わり、長時間の走行で手が疲れやすくなる原因となります。
ヘビーウェイトバーエンドは、真鍮製の重量ウェイトを内蔵することで、この振動の周波数を変化させる効果があります。重いバーエンドを取り付けると、振動の周期が大きくゆっくりとなり、人間の手に伝わる不快な微振動を軽減できます。特に高回転域を多用する高速道路での走行では、この効果が顕著に現れ、手の痺れや疲労を大幅に軽減することが可能です。
デイトナの「超ヘビーウエイトバーエンド」は、ALL真鍮を使用して片側370g~455gという最重量クラスを実現しており、純正バーエンド(平均200g程度)と比較して大幅な振動軽減効果が期待できます。POSHの「ウルトラヘビーバーエンド」も真鍮製インナーパーツを内蔵し、内径Φ14-19mmのほとんどのパイプハンドルに対応する汎用性の高さが魅力です。
バーエンドの重量選びは、振動軽減効果だけでなく、ハンドルの操作性にも大きく影響します。重量が増すほど振動軽減効果は高まりますが、同時にハンドルの切り返しにも影響を与えるため、自分のバイクの特性に合わせた選択が重要です。
重いバーエンドを装着すると、ハンドルの重心が末端方向に移動し、直進安定性は向上しますが、ハンドルを切る際に慣性が働き、切れ込みやすくなる特性があります。特に軽量なバイクやミニバイクでは、この傾向が顕著に現れます。グロムなどの軽量車両にヘビーウェイトタイプを装着すると、8の字旋回時に急激にハンドルが切れ込む現象が起こり、危険を伴う場合があります。
逆に、ビッグバイクやセルフステアが弱い車両では、重いバーエンドによって安定感が増し、高速走行時の快適性が向上します。Kaedear KDR-BE1-Uのような重量可変式バーエンドは、83g・109g・139gの3段階で重さを調整できるため、自分のバイクに最適な重量を試行錯誤できる利点があります。
ヘビーウェイトバーエンドは、主に真鍮とアルミニウムを組み合わせた構造が一般的です。素材の選択は、重量だけでなく耐久性やメンテナンス性にも影響します。
真鍮は比重が高く(約8.4~8.7g/cm³)、同じ体積でもアルミニウム(約2.7g/cm³)の約3倍の重量があるため、コンパクトなサイズでも十分な重量を確保できます。デイトナの「超ヘビーウエイトバーエンド」は、ウェイト部分にALL真鍮を採用することで、極限まで重量を追求した設計となっています。真鍮製バーエンドは、年月を重ねるごとに酸化による独特の風合いが生まれ、アンティークな雰囲気を楽しめる特徴もあります。
アルミニウム合金(A6061-T6)は、外側カバーの素材として広く使用されています。高強度で軽量なため、転倒時の衝撃吸収性に優れ、アルマイト仕上げによって表面の変色や腐食を防ぎ、美しい外観を長期間維持できます。POSHのウルトラヘビーバーエンドは、アルミ製アウターパーツと真鍮製インナーパーツを組み合わせ、機能性とドレスアップ性を両立しています。
一部の製品では、先端部にPOM(ポリオキシメチレン)を使用し、転倒時の車体損傷を最小限に抑える工夫も施されています。
バーエンドの取り付けは比較的簡単ですが、いくつかの重要な注意点があります。適切な取り付けを行わないと、走行中に脱落したり、アクセル操作に支障をきたす可能性があります。
まず、自分のバイクのハンドル内径を確認することが最も重要です。国産メーカーごとに専用設計された製品(ホンダ用、ヤマハ用、カワサキ用、スズキ用)と、内径Φ14-19mmの汎用タイプがあります。純正バーエンドのネジサイズ(M8、M10、M16など)も事前に確認が必要で、適合しないネジ径の製品を無理に装着すると、固定不良や破損の原因となります。
取り付け時には、グリップエンドを外す必要がある場合があります。純正バーエンドを取り外し、新しいヘビーウェイトバーエンドをしっかりと固定します。特に注意すべきは、アクセル側の取り付けです。バーエンドが長すぎると、アクセルワイヤーやスロットルチューブに干渉し、アクセルが戻らなくなる重大なトラブルが発生する可能性があります。
取り付け後は、アクセルが全開まで回り、かつ確実に戻ることを必ず確認してください。また、適切なトルクで締め付けることで、走行中の緩みや脱落を防ぎます。メーカーの取扱説明書に記載されている推奨トルク値を守ることが重要です。
ヘビーウェイトバーエンドは、適切なメンテナンスを行うことで長期間にわたって振動軽減効果を維持できます。特に真鍮製ウェイトを使用した製品は、定期的な点検とケアが重要です。
定期点検では、バーエンドの固定ボルトに緩みがないか確認します。特に長距離ツーリング後や転倒経験がある場合は、必ず固定状態をチェックし、必要に応じて適切なトルクで締め直します。緩んだ状態で走行すると、振動軽減効果が低下するだけでなく、走行中の脱落リスクも高まります。
真鍮製パーツは、時間経過とともに酸化して変色します。この変色を味わいとして楽しむこともできますが、光沢を維持したい場合は、真鍮専用のクリーナーやポリッシュを使用して定期的に磨くことで、新品同様の輝きを保てます。ただし、過度な研磨は表面を削ってしまうため、柔らかい布で優しく磨くことが大切です。
アルマイト仕上げのアルミカバーは、中性洗剤を含ませた柔らかい布で拭くだけで十分です。研磨剤入りのクリーナーは、アルマイト皮膜を傷つける可能性があるため避けてください。転倒時に傷ついたアルミカバーやPOMカバーは、多くのメーカーで補修部品として単品購入できるため、外観を維持しながら経済的に使用できます。
また、ヘビーウェイトナット(別売り)を併用することで、さらに重量を増やし、振動軽減効果を高めることも可能です。POSHのヘビーウェイトナットM8ナット用(135g/PC)は、既存のバーエンドと組み合わせることで、カスタマイズの幅を広げます。