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ビモータ テージ 1Dは、1990年に世界を驚かせたイタリアの名門ビモータによる革新的なスーパースポーツです。テージ(Tesi)とは英語の「テーマ」を意味するイタリア語で、このバイクは文字通りモーターサイクルの歴史に新しいテーマを刻むことになりました。最大の特徴は、フロントスイングアームとハブセンターステアリング機構を公道用量産市販車として初めて採用した点にあります。
参考)bimota テージ/Tesi 1D 【1990~94年】を…
このバイクの心臓部には、ドゥカティ初の水冷エンジンとなった「851」シリーズのエンジンが搭載されています。初期モデルのTESI 1D 851は1990年から1991年まで127台生産され、その後904ccに拡大したTESI 1D 906が1991年から1992年に20台、改良版のTESI 1D SRが1992年から1993年まで144台生産されました。日本向け特別仕様として400SSのエンジンを搭載したTESI 1D J 400も1992年から1993年まで50台限定で生産されています。
参考)https://blog.goo.ne.jp/rlyoyo_wibs/e/7277c6d04907765ee8ee04b547eaaa8b
生産台数は資料によって異なり、127台から417台までの幅がありますが、いずれにしても極めて希少なバイクであることに変わりはありません。巨匠ピエルルイジ・マルコーニが若き日に手掛けたこのバイクは、1993年にはビモータ創立20周年記念として外装やインジェクションを変更したTESI 1D ES(Edizione Speciale)が50台、1994年には最終版のTESI 1D EF(Edizione Finale)が25台生産され、その歴史に幕を閉じました。
参考)【今週のレア車】Vol.226 ビモータ・テージ1D
ビモータ テージ 1Dの詳細なスペックと買取相場情報
ハブセンターステアリングは、従来のテレスコピックフォークとは全く異なる革新的な機構です。通常のバイクではメインフレームの前端でフロントフォークを支えるステアリングステム(ステアリング軸)を配置しますが、ハブセンターステアリングではこれを前輪ホイールのハブ内部の中心に配置しています。これが「ハブセンターステア」の名の由来となっています。
参考)テージ H2が採用する“ハブセンターステア”ってどんなメカニ…
テージ 1Dの構造は、左右からエンジンを包み込む形状のアルミ合金製プレートフレームに、シングルタイプのショックアブソーバーと25段階のリロードダンピング調整機構付きスイングアームを組み合わせた唯一無二の設計です。深紅に彩られたパイプフレームは全てサブフレームであり、カウルを外した際にその複雑な全容を目の当たりにすることができます。
この機構の最大の特徴は「操舵」と「衝撃吸収」を完全に切り離したシステムにあります。後輪同様のスイングアーム式とすることで剛性を確保し、リンク機構でハブとハンドルを繋いでいます。エンジン前部にはスイングアームリンクを結ぶ剛性の高いアルミブロックを装備し、長いリンクロッドを介してフロントサスを伸縮させる構造になっています。
参考)【世界一詳しくTESI H2のハブセンターステアリングを徹底…
テレスコピックフォークはブレーキをかけると減速Gと釣り合う位置までフォークが縮んで車体姿勢が大きく変化しますが、ハブセンターステアリングはブレーキに対してほとんどノーズダイブせず、ブレーキング中でも路面の凹凸に追従できるため、車体姿勢やハンドリングの安定度が格段に高くなります。
参考)“操舵” と“衝撃吸収” で常識を覆すハブセンターステアリン…
ハブセンターステアリングの詳しい技術解説
ハブセンターステアリングを採用したテージ 1Dには、従来のテレスコピックフォークでは実現できなかった数多くのメリットがあります。
✅ ノーズダイブの抑制
最大のメリットは、ハードブレーキング時でもノーズダイブがほとんど発生しない点です。これにより、ブレーキング時でも車体姿勢が安定し、操舵に影響を及ぼさず、ディメンションも大きく変化することがありません。コーナーへのアプローチやライン取りの自由度も大きくなります。
参考)https://www.facebook.com/monocoquecafebar/posts/90-%E3%83%93%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%BF-tesi-1d-851%EF%B8%8F%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%81%A8%E3%81%AF%E8%AB%96%E6%96%871d%E6%9C%80%E7%B5%82%E7%AB%A0%E3%81%AF%E3%83%88%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%83%95%E3%83%AB%E3%81%AA%E3%83%89%E3%82%AB%E8%A3%BD%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%82%92%E6%90%AD%E8%BC%89%EF%B8%8F%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%96%E7%9A%86%E7%84%A1%E3%81%AE%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AF1d%E3%81%A7%E3%81%97%E3%81%8B%E5%91%B3%E3%82%8F%E3%81%88%E3%81%BE%E3%81%9B%E3%82%93%E3%81%AD/474408808676475/
✅ 路面追従性の向上
ノーズダイブが極めて少ないにもかかわらず、ハードブレーキング時でも路面の凹凸にキチンと追従できるため、路面からのインフォーメーションが得やすく、結果として前輪のグリップをしっかり引き出すことができます。テレスコピックフォークはブレーキで縮んだ状態では基本的に路面の凹凸に対して追従伸縮できませんが、ハブセンターステアリングはこの問題を解決しています。
✅ 高い剛性と正確なハンドリング
スイングアーム式の構造により高い剛性を確保しており、複雑なリンクを介して操作するフロントタイヤと相まって、独特かつ正確なハンドリングを実現しています。乗り手自身がバンク角と操舵角を意識して操ることで恐ろしく速く良く曲がるという操縦性を獲得しています。
参考)bimota Tesi 1DJ 400 【1992~93年】…
✅ 深いバンク角
深いバンク角を得ることができ、路面のギャップを直接ステアリングに伝達しない構造となっています。これにより、コーナリング時の安定性と限界性能が向上します。
参考)センターハブ・ステアリングについてちょっと興味を持ったので詳…
テージ 1Dの乾燥重量は170kgと軽量であり、この軽さとハブセンターステアリングの相乗効果でテージシリーズ中随一のコーナリング性能を有するマシンだと評価されています。TOPギア120km/hで走っていても、もう一段あげたくなるほどパワフルなドゥカティ851エンジンとの組み合わせは、まさに理想的なバランスを実現しています。
参考)Bimota Tesi 1D 試乗02 - コーちゃんのブロ…
革新的な機構を持つテージ 1Dですが、当然ながらデメリットも存在します。
❌ 構造の複雑性
最大のデメリットは構造の複雑さと特殊性です。従来からのエンジンやフレームからの汎用は限りなく困難で、専門的な知識と技術が必要となります。フロントタイヤの交換も普通のバイクとは異なり、一般的なバイクショップでは対応できない場合があります。
❌ メンテナンスコストの高さ
ビモータのような希少価値の高いバイクでは、専門知識を持つショップでのメンテナンスが推奨されるため、一般的なバイクよりも高額なメンテナンス費用が発生します。オイル交換やベーシックなメンテナンスでも、通常のバイクより高めの費用設定となっており、年間の消耗品費用は使用頻度にもよりますが10~20万円程度を見込む必要があります。
参考)ビモータ テージH2価格866万円の理由!スーパーチャージド…
❌ 部品の入手困難性
限定生産モデルのため、万が一の事故や故障時に必要となる特殊なパーツの確保が難しくなる可能性があります。冷却系統はビモータオリジナルの取り回しになっているなど、独自の仕様が多く、パーツの互換性が限られています。
参考)TESI 1D 【解体】 - ちょいふるマシーン
❌ 独特の操作感への適応
ハブセンターステアリング特有の「ブレーキング時の車体の挙動が非常にわかりにくい」というウィークポイントがあり、初期モデルでは特に問題視されていました。慣れるまでには時間がかかり、乗り手自身がバンク角と操舵角を意識して操る必要があります。
❌ 高速安定性の課題
かつてドゥカティの2気筒エンジンを搭載した「テージ1D」でレースをした際、最大の課題は高速安定性だったという報告があります。直線でさえ路面の凹凸にぶつかると挙動が不安定になる傾向がありました。
参考)ビモータ テージH2試乗インプレッション前編【30年前のハブ…
これらのデメリットを考慮すると、テージ 1Dは適切な保管環境を用意し、慎重な取り扱いが求められるバイクと言えるでしょう。
ビモータのメンテナンスと維持に関する専門店の情報
ビモータ テージ 1Dは、その希少性から中古市場でも高値で取引されています。2025年10月17日更新のデータによると、直近120ヵ月間で1台が業者間で取引されており、買取査定相場は平均117万円となっています。これは発売から30年以上経過したバイクとしては非常に高い価値を維持していると言えるでしょう。
生産台数については複数の情報源があり、初期モデルのTESI 1D 851は127台、全バージョンを含めた総生産台数は417台とされています。日本向け特別仕様のTESI 1D J 400に至っては50台しか生産されておらず、超希少モデルとなっています。
参考)BIMOTA TESI 1D 400J: GYRO(ジャイロ…
💰 各バージョンの生産台数
発売当時の価格も非常に高額で、20年以上前の発売当時でも相当な価格設定がなされていました。現在では、Yahoo!オークションなどで落札相場を確認できますが、関連パーツの平均価格は約10,119円となっており、本体だけでなくパーツも高値で取引されています。
参考)https://ameblo.jp/a-fidelio/entry-11410178928.html
ビモータのテージ 1Dは、時代が令和へと移り変わった今日現在でも見る者の心をときめかせるに十分な魅力を持ったスタイリングで、コレクターアイテムとしての価値も高いバイクです。センターハブステアリングの元祖として、2021年にカワサキ傘下となって以降リリースされたテージH2のルーツとなっており、モーターサイクル史における重要な位置を占めています。
最新の買取相場と市場動向の詳細情報
テージ 1Dは独創的な構造を持つバイクであるため、カスタムやメンテナンスには特別な知識と技術が必要です。実際のオーナーによるカスタム事例では、8年越しで大作を仕上げたケースもあり、その独創的なデザインと発想は多くのマニアを魅了しています。
🔧 カスタムとメンテナンスの特徴
NABEXさんによるBuell S1Wでの独創的なカスタム経験を活かし、ビモータ テージ 1Dをベースに8年越しで仕上げた車両は、どことなくKawasakiのH2にフォルムが似ており、特にテールカウルの造形はとっても似ているとの評価を得ています。このようなカスタムには常に独創的なデザインと発想が必要とされます。
エンジンはドゥカティ851ですが、冷却系統はビモータオリジナルの取り回しになっており、日本仕様の400ccバージョンではキャブレターが400SSと異なるため、メンテナンス時には注意が必要です。フロートのパッキングを交換する際、ヤマハのFZ用と同じものだと判明するまで調査が必要だったという事例もあり、パーツの互換性を確認するには専門的な知識が不可欠です。
🏍️ 実際の試乗インプレッション
BMW R1150RSと比較した試乗レポートでは、根本的に目的と設計コンセプトが違うため単純な比較は難しいものの、テージ 1Dの独特な乗り味が高く評価されています。車重は200kgで、狭いガレージでの出し入れには手間取るものの、TOPギア120km/hで走っていても、もう一段あげたくなるほどパワフルな走りを見せます。
前後ともブレンボのキャリパを装備していますが、リヤブレーキの効きはあまり良くないという指摘もあり、この点は改善の余地があるかもしれません。しかし、フロントのハブセンターステアリングによるブレーキフィールは他のバイクでは味わえない独特のものです。
Yahoo!オークションやメルカリなどでは、タミヤ製の1/12プラモデルやエッチングパーツなども取引されており、ミニチュアモデルとしても人気が高いことがわかります。ビモータ テージ 1Dは、実車だけでなくモデルとしても多くのファンを持つバイクなのです。
参考)メルカリ
独創的なカスタム事例の詳細レポート

キタコ(KITACO) SBS ブレーキパッド 566HS フロント ホンダ アプリリア ビモータ カジバ ドカティ ガスガス KTM モトグッチ等 777-0566020