

マラソンステージ3回以上スキップすると失格になります。
2026年のダカール・ラリー二輪部門は、サウジアラビアのヤンブーで1月17日にフィニッシュを迎えました。レッドブルKTMファクトリーレーシングのルチアーノ・ベナビデスが、モンスターエナジー・ホンダHRCのリッキー・ブラベックをわずか2秒差で下し、自身初の総合優勝を達成しました。この2秒という差は、ダカール・ラリー史上最も僅差の優勝決定として歴史に刻まれています。
参考)ダカール・ラリー2026【最終ステージ】ルチアーノ・ベナビデ…
15日間、総走行距離約8,000kmにおよぶ死闘の果てについた決着でした。主催者はこの瞬間を、1989年のツール・ド・フランスに匹敵する「スポーツ史に残る大逆転劇」と評しています。
つまり伝説級の結末です。
参考)ダカール・ラリー2026、L・ベナビデスが歴史的勝利を掴む。…
ブラベックはゴール手前7km地点でルートを誤り、約3kmのロスを喫しました。その間にベナビデスが先着し、逆転勝利を手にしています。KTMにとってはダカール・ラリー通算21回目のタイトル獲得となり、ベナビデス兄弟は共にダカール勝者として名を連ねることになりました。
藤原慎也選手が、ホンダCRF450 RX Rallyを駆って2026年ダカール・ラリーに参戦し、初完走を達成しました。日本人ライダーが日本のホンダのバイクに乗って参戦するのは近年稀なことで、藤原選手は今大会唯一の日本人ライダーでした。
参考)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000023771.html
大会期間中、藤原選手は数々の困難に直面しています。ステージ5ではクラッシュでバイクから投げ出され、黒い岩に体を叩きつけられて鎖骨を骨折しました。ドクターからは「もう走れない」と告げられたものの、走行を続けました。また別のクラッシュでは右目周辺の小さな骨折も負っています。
厳しい状況ですね。
CRF450 RX Rallyは、HRC(ホンダ・レーシング・コーポレーション)の技術が搭載された世界限定50台の特別な市販バイクです。ホンダはファクトリーバイクCRF450 RALLYで2020年、2021年、2024年に二輪部門で総合優勝を果たしており、その経験と技術がフィードバックされたマシンがCRF450 RX Rallyです。藤原選手はイタリアの名門RS moto RACINGのサポートを受けての参戦となりました。
ダカール・ラリーのバイク部門には、車両規定とライダー規定の2種類のクラス分けがあります。車両規定では「Rally GP」「Rally2」「Rally3」の3クラスが設定されており、すべてのクラスに共通するのは単気筒による450cc以下のオートバイというルールです。最大排気量が450ccですが、下限は設けられていません。
参考)ダカールラリー2024のバイクレギュレーション!排気量や参戦…
2020年からは450cc以下、単気筒のみという規定になり、2022年からはRally GPクラスでプロトタイプボディが可能になりました。
単気筒450ccが基本です。
ライダーによる規定は「グループ1(エリートクラス)」と「グループ2(ノンエリートクラス)」の2つです。メーカーと契約しているプロライダーや、過去に上位成績を収めているライダーがエリートクラスとなり、総合トップ10フィニッシュまたはステージ勝利経験者は黄色いゼッケンのエリートクラスに強制的にカテゴライズされます。
ダカール・ラリーでは、厳格な速度制限ルールが設けられています。各ステージに存在するスピードコントロール・ゾーン(SC)では、走行速度が時速30km、時速50km、時速90kmのいずれかに制限されます。ゾーン内においてマシンに搭載されているGPSが速度超過を検知した場合には、ペナルティーの対象となります。
参考)ルール編
違反速度が時速40km以上の場合、初回は5分間のタイムペナルティー+300ユーロの罰金、2回目は10分間のタイムペナルティー+500ユーロの罰金、3回目は15分間のタイムペナルティー+700ユーロの罰金、4回目は60分間のタイムペナルティー+1500ユーロの罰金が科されます。さらに、再違反の場合は1000ユーロ以上の罰金もしくは失格になる場合があります。
痛い出費ですね。
500m毎に記録されるGPSログをレース後にオーガナイザーが確認し、違反が発覚した場合にペナルティーが科されます。なお、3回以上連続してスピード超過が検知されると失格になる場合があります。ライダーは各国の速度制限に従って走行しなくてはなりません。
速度違反を避けるには、GPSナビゲーションシステムの設定で速度アラート機能を有効にしておくことが効果的です。リアルタイムで速度超過を警告してくれるため、スピードコントロール・ゾーンでの違反リスクを大幅に減らせます。
ダカール・ラリーへのバイク参戦には、莫大な費用がかかります。エントリーフィー自体は約20,000ユーロ(約300万円)で、この料金にはラリー期間中の食事、医療保険、参加者に必須の電子ロードブックなどの基本的サービスが含まれています。
参考)第8話 ダカールラリーの参加方法 - あたしをダカールに…
しかしエントリーフィーだけでは済みません。マシン本体、マシンの輸送費、渡航費、雑費などを含めると、総費用は1000万円に達します。サポート車両および人員の費用も必要で、種類によって3,800ユーロから21,000ユーロを超えることがあります。各競技者は通常、少なくとも2人のチームメンバーが必要で、それぞれの登録費用は約12,000ユーロです。
最近はレンタルバイクで参戦できる体制もあり、100万円程度で参戦する人もいるようです。ただし本格的な参戦を目指す場合は、やはり1000万円程度の予算が必要です。
知らないと準備できません。
参戦費用を少しでも抑えるには、スポンサー獲得が鍵になります。企業や地元の支援団体に活動内容と宣伝効果をまとめた提案書を作成し、資金協力を依頼することで、個人負担を数百万円単位で軽減できる可能性があります。
2026年大会の序盤から中盤にかけて、最強のライダーはダニエル・サンダース(KTM)でした。昨年のダカール覇者であり世界選手権王者でもある彼は、圧倒的なスピードとナビゲーション能力を見せつけ、レースを支配していました。ステージ9の時点で、ライバルであるリッキー・ブラベック(ホンダ)に対し6分以上のリードを築き、すでに連覇が見え始めていました。
しかしサンダースの快進撃は終わりを迎えます。詳細な原因は明らかになっていませんが、サンダースは総合優勝争いから脱落しました。その結果、優勝争いはルチアーノ・ベナビデスとリッキー・ブラベックの2人に絞られました。
モンスターエナジー・ホンダHRCは、ステージ4でトシャ・シャレイナが2日連続のステージ勝利を挙げ、リッキー・ブラベックとスカイラー・ハウズがそれぞれ2位、3位に入り、1-2-3フィニッシュを飾る圧倒的な結果を収めました。
ホンダの強さが際立っていました。
それでも最終的には2秒差という歴史的僅差でKTMのベナビデスが優勝を飾っています。
参考)ダカール・ラリー2026 【ステージ4】ホンダがダカール・ラ…
Rally 2クラスではトニ・マレクがクラス優勝を果たし、KTM 450 RALLY REPLICAの競争力の高さを証明しました。ステージ11まで首位を走っていたホンダのプレストン・キャンベルが、最終盤でKTMサテライトチームのトニ・マレクに逆転を許し、4分37秒差でクラス優勝を逃しています。
複数カテゴリーで結果が残りました。
参考)KTM通算21勝目! 2026年「ダカールラリー」ルシアーノ…
📊 2026年ダカール・ラリー二輪部門トップ3
| 順位 | ライダー名 | チーム | タイム差 |
|---|---|---|---|
| 1位 | ルチアーノ・ベナビデス | レッドブルKTMファクトリーレーシング | - |
| 2位 | リッキー・ブラベック | モンスターエナジー・ホンダHRC | +2秒 |
| 3位 | (情報なし) | - | - |
ダカール・ラリー2026最終ステージの詳細レポート(気になるバイクニュース)
最終ステージの劇的な展開と、ゴール直前7km地点でのナビゲーションミスが運命を分けた瞬間について、詳細な実況レポートが掲載されています。
ホンダ公式レーシングサイト - Monster Energy Honda HRC表彰台レポート
ホンダファクトリーチームの公式コメントと、惜しくも2秒差で優勝を逃したリッキー・ブラベックの戦いの軌跡について、チーム視点からの詳細が記載されています。