

曇り止めを塗っても、レンズを触ると効果が消えます。
フルフェイスヘルメットを着用したバイクライダーにとって、メガネの曇りは深刻な問題です。曇りが発生する主な原因は、ヘルメット内部の温かく湿った空気と、外気で冷やされたメガネレンズとの温度差にあります。自分の呼吸で温められた空気がメガネのレンズに触れた瞬間、レンズ表面で結露が発生し、細かい水滴が形成されます。
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この水滴によって光が乱反射し、視界が白くぼやける「曇り」が生じるのです。
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フルフェイスヘルメットとメガネの組み合わせは、曇りの観点から見ると最悪の状態と言えます。シールドは外側からしか曇りませんが、メガネのレンズは表も裏も同時に曇ってしまうため、視界の悪化具合が格段に深刻です。視力が悪く分厚いレンズを使用しているほど、レンズが冷えている時間が長くなり曇りやすくなります。
曇りが基本です。
また、プラスチックレンズよりも熱伝導性の悪いガラスレンズの方が曇りやすい傾向にあります。さらに、気温が低い冬場だけでなく、夏場でもエアコンの効いた室内から外に出た際などに、外気温との差によって曇りが発生するケースがあります。この曇り問題を放置すると、路面の状況や周囲の車両、標識の確認が遅れ、思わぬ事故につながる可能性があるため、適切な対策が不可欠です。
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曇り止めスプレーは、最も手軽で一般的なメガネの曇り対策として広く使用されています。スプレーをメガネのレンズ内側に吹き付けて専用のクロスで拭き取ることで、レンズ表面に親水性の薄い被膜を形成します。この被膜により、水蒸気が微細な水滴として付着するのではなく、薄い水の膜として広がるため、曇りが見えにくくなる仕組みです。
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曇り止めスプレーには界面活性剤が使われており、水と馴染むことで水滴を薄い膜状に変化させます。
結果として表面積が広くなり水が蒸発しやすくなるため、メガネの曇りを防止できます。ただし、曇り止めの効果を得るには正しい使用方法を守ることが重要です。まず、メガネのレンズを専用のクリーナーや柔らかい布で丁寧に拭き、汚れや油分を取り除きます。その後、レンズの両面に適量をスプレーし、数秒待ってから清潔な布で均一に拭き伸ばします。
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レンズに触ると効果が消えます。
使用前にレンズが汚れていたり、スプレーを不均一に塗布したりすると、十分な効果が得られません。また、ガラスコーティングのように膜が硬化するわけではないため、レンズを触ると曇りやすくなります。ツーリング中はメガネをかけっぱなしにし、外す際にはレンズに触らないよう注意が必要です。100円ショップやスーパーのレジ横で見かける「メガネの曇り止め」も基本的には同じ原理で、結露した水滴の表面張力を下げて水滴を水の膜に変えることで曇りを防止します。
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ピンロックシートは、ヘルメットシールドの曇りを防ぐ強力な対策として広く知られています。シールドの裏にもう1枚シートを張ることで二重窓状態になり、結露しなくなる仕組みです。SHOEIやARAI、OGK KABUTOなどの大手ヘルメットメーカーが展開しており、多くのフルフェイス・システムヘルメットがピンロックに対応しています。
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ピンロックはスプレーのように事前にふきかける手間もないため、簡単に曇り止めを実現できます。
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シールドが2枚になると視界が歪む懸念がありますが、ピンロックは歪みも発生しにくいように開発されているため、視界を悪化させる心配はありません。ピンロックシートは単品でも販売されており、適合するヘルメットであれば取り付けることができます。取り付け方はヘルメットのシールドにあるピン部分にピンロックのシールドを引っ掛けるだけなので、シールドにピンがあれば装着できる可能性があります。
つまりシールド曇りは解決可能です。
しかし、ピンロックでシールドの曇りを防いでも、メガネ自体の曇りは別の問題として残ります。フルフェイスヘルメット内では自分の息でメガネが曇ってしまうため、シールドの曇り対策とメガネの曇り対策を併用する必要があります。ピンロックが効いていても、メガネが曇ってしまえば意味がありません。そのため、ピンロックシートでシールドの曇りを防ぎながら、メガネには曇り止めスプレーや曇り止めクロスを使用するというダブルの対策が効果的です。
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ヘルメットには、内部の空気を循環させるためのベンチレーション(通気)機能が備わっているものがあります。この機能を適切に活用することで、ヘルメット内部の湿度を下げ、メガネの曇りを防ぐことができます。ベンチレーションは、アイウェア内にこもってしまう空気を逃がすことで曇りを防止する機構で、レンズやフレームに施される加工や空気穴を指します。
通気性を確保すればOKです。
走行中はヘルメットの前部にあるエアインテーク(吸気口)を開けることで、外気がヘルメット内に流れ込み、内部の温かく湿った空気を押し出す効果があります。同時に、ヘルメット後部にあるエアアウトレット(排気口)も開けておくと、空気の流れがスムーズになり、湿気を効果的に排出できます。この空気の循環により、ヘルメット内の温度が外気に近づき、メガネレンズとの温度差が小さくなるため、曇りが発生しにくくなります。
ベンチレーション全閉じでは効果がありません。
冬場の寒い時期には、ベンチレーションを開けると顔が冷えて不快に感じるかもしれませんが、曇り対策としては非常に有効です。気温17度程度の環境で、ベンチレーション全閉じの状態で走行すると、曇りが発生してイライラすることがありますが、適度にベンチレーションを開けることで視界をクリアに保つことができます。ただし、ベンチレーション機能だけでは完全に曇りを防ぐことは難しいため、曇り止めスプレーやクロスとの併用が推奨されます。
メガネのレンズに曇り止めコーティングを施すことは、長時間の曇り防止効果が期待できる対策です。親水性コーティングをレンズ表面に施すことで、水分を均一に広げて薄い膜状にし、曇りを防ぎます。このタイプのレンズは、定期的なメンテナンスが必要で、専用のメガネ拭きで拭き上げることで効果を持続させることができます。
メンテナンスが条件です。
眼鏡市場のパーフェクトUVブロックレンズは、400nmの紫外線を99%カットするだけでなく、静電気防止機能付きのコーティングにより、レンズにほこりや花粉が付きにくくなり、運転中の視界をクリアに保ちます。しかし、曇り止めコーティングにはデメリットも存在します。防曇コートを付けることで、水分の中に含まれる不純物をレンズに侵入させない水やけ防止コートが付けられなくなります。
他のコートは例外です。
また、汗や皮脂などの汚れがつきにくく、ついた汚れも落としやすい防汚コートが無くなるため、比較的汚れが落としにくくなります。さらに、ほこりや花粉を集めてしまう静電気を抑える帯電防止コートや、レンズの裏面の反射を抑える裏面UV反射カットコート、赤外線をカットするコートなど、他のコーティングが付けられない場合があります。そのため、曇り止めコーティングを選ぶ際は、自分のライディングスタイルや優先する機能を考慮して選択することが重要です。
日常的なメンテナンスとしては、メガネとヘルメットのシールドを定期的に清掃し、汚れを取り除くことが大切です。曇り止め効果を持続させるため、適切な保管方法を実践し、レンズに不要な汚れや油分が付着しないよう注意します。
バイクに乗る際にメガネをかけるなら、走行時に視界を確保しやすく、ヘルメットと相性が良いメガネを選ぶのがおすすめです。普段使いのメガネでは、ヘルメットと合わなかったり、痛みや故障の原因となったりする可能性があります。特にフルフェイスヘルメット使用時には、かけ心地の良さやフィット感、丈夫さなどに配慮したメガネを選ぶと良いでしょう。
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フィット感が必須です。
メガネのフレームは、ヘルメットを着脱する際に引っかからない細身のデザインや、柔軟性のある素材を選ぶことで、装着時のストレスを軽減できます。また、テンプル(つる)部分が細く、ヘルメットのインナーパッドに干渉しにくい形状であれば、長時間のライディングでも快適です。レンズに関しては、曇り止め機能だけでなく、紫外線カット機能も重要です。長時間の走行では紫外線による目の疲労が蓄積するため、UVカット率の高いレンズを選ぶことで目を保護できます。
いいことですね。
曇り止め対策グッズとしては、スプレーやクロス以外にも、古典的な方法として薄めた石鹸水をシールド内側に塗っておく方法があります。結露した水蒸気が水玉にならずベチャっと潰れるため曇らないという仕組みです。ただし、物理的に暖かくて湿った空気がメガネのレンズに触れるのを防ぐことが最も確実な対策です。
曇り止め効果のあるマスクや、呼気を下方向に誘導するデザインのマスクを選ぶと、呼気がメガネのレンズに直接当たるのを防げます。フェイスカバーの装着方法を工夫することで、呼気の流れをコントロールし、曇りの発生を抑えることができます。これらの工夫を組み合わせることで、フルフェイスヘルメット着用時でも快適な視界を確保し、安全なライディングを楽しむことができます。
バイクライフLab - ヘルメットの曇り止め対策ガイド(シールドとメガネのダブル対策方法)
バイクライダーがフルフェイスヘルメット着用時にメガネの曇りを防ぐには、複数の対策を組み合わせることが効果的です。以下の表は、曇り対策の組み合わせ例と期待できる効果をまとめたものです。
| 対策の組み合わせ | 効果レベル | 適用シーン |
|---|---|---|
| 曇り止めスプレー + ピンロックシート | ⭐⭐⭐⭐ | 寒冷期の長距離ツーリング |
| ベンチレーション活用 + 曇り止めクロス | ⭐⭐⭐ | 春秋の中距離走行 |
| 曇り止めコーティングメガネ + ピンロック | ⭐⭐⭐⭐⭐ | 通年の日常使用 |
| 呼気誘導マスク + 曇り止めスプレー | ⭐⭐⭐ | 冬季の短距離通勤 |
曇り対策を実践する際は、まずヘルメットのシールドにピンロックシートを装着してシールドの曇りを防ぎます。次に、メガネのレンズには曇り止めスプレーを塗布し、走行中はベンチレーションを適度に開けて空気を循環させます。信号待ちなど停車時には、呼気がメガネに直接当たらないよう口元の位置を調整するか、呼気誘導マスクを活用すると効果的です。
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これは使えそうです。
定期的なメンテナンスとして、ツーリング後はメガネとシールドを清掃し、汚れや油分を取り除きます。曇り止めスプレーは走行前に毎回塗布し直すことで、常に高い効果を維持できます。また、レンズを触らないよう注意することで、曇り止めの効果を長持ちさせることができます。複数の対策を状況に応じて使い分けることで、フルフェイスヘルメット着用時でも快適な視界を確保し、安全なライディングを楽しむことができます。

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