

JNCCで勝ててもGNCCでは通用しません。
GNCC(Grand National Cross Country)は、1975年にアメリカで始まった世界屈指のクロスカントリーレースシリーズです。AMA(アメリカモーターサイクル協会)公認のレースとして、約50年にわたり東海岸各地で開催されてきました。
参考)GNCC Racing - The World's Prem…
レースはモーターサイクル、ATV、eMTBの3カテゴリーで実施され、プロからアマチュア、キッズまで幅広い層が参加できる懐の深さが魅力です。年齢やスキルレベルに応じた多彩なクラス分けがなされており、自分の実力に合わせたレース展開が可能になっています。
参考)Grand National Cross Country -…
歴代チャンピオンには、9回の総合優勝を果たしたエド・ロジャックや、8連覇を達成したカイラブ・ラッセルなど、世界トップクラスのライダーが名を連ねています。国際的にも高い評価を受けており、日本のJNCCもこのGNCCをモデルとして誕生しました。
参考)Grand National Cross Country -…
GNCC公式サイト
最新のレース日程、エントリー情報、ライブタイミングなど詳細情報を確認できます。
GNCCのコース難易度は、JNCCを6~8とした場合に10レベルに相当すると評価されています。つまり、JNCCに参戦できるライダーでも走破は可能ですが、より高い技術と体力が求められるということですね。
コースは1周4~8km(約3~5マイル)の長距離設定で、JNCCの平均的なコース長を大きく上回ります。森林、急斜面、泥濘地、岩石、木の根、モトクロストラックなど、多様な自然地形がセクションとして組み込まれており、オールラウンドな走行技術が試されます。
レース時間は約3時間に設定され、最大2200名ものライダーが同時にスタートする光景は圧巻です。かつて日本で無敵を誇った小池田猛選手も、GNCC参戦時には大変な苦戦を強いられたという事実が、このレースの難易度の高さを物語っています。
参考)GNCCアクション-スチュワードベイラーがメイソンディクソン…
JNCCはGNCCをリスペクトして生まれた日本版クロスカントリーレースで、基本的なレース形式は共通しています。どちらもスキー場やオフロードコースを利用した3時間の耐久エンデューロという点では同じタイプです。
規模の違いが最大のポイントですね。
GNCCは1戦あたり1000名を超えるエントリーを集めるのに対し、JNCCは数百名規模となります。アメリカという国土の広さを反映し、マディ(泥濘)セクションや林間コースの規模も一回り大きく設定されています。
一方で、モトクロスに比べればのんびりとした雰囲気は両者に共通する特徴です。JNCCとGNCCは強固なパートナーシップを結んでおり、毎年相互にトップライダーを派遣し合うプログラムを実施しています。2023年にはコロナ禍を経て3年ぶりに派遣活動が再開され、馬場大貴選手と鈴木涼太選手がGNCC開幕戦に参戦しました。
GNCC参戦には、まずAMA会員登録が必須条件となります。会費は各レース1回限りで$20、または年間$40の選択制です。その上でエントリーフィーとして、アマチュアクラスは$60、プロクラスは$100が必要になります。
会場入場費は各レース会場によって異なりますが、概ね1日あたり$20程度です。つまり、初参戦の場合、AMA年間会費$40+エントリー$60+入場費$20で、最低$120(約18,000円)からスタートできる計算になります。
プロクラスは順位によって賞金とは別にマネーバック(返金)があるため、上位入賞できれば費用の一部を回収可能です。日本からの参戦を考える場合、渡航費やバイクレンタル費用も加わるため、フルサポートパッケージツアーを利用する選択肢もあります。オフィスフォレストなどの業者が、バイクレンタルから現地サポートまで一括で提供するプログラムを展開しています。
参考)アメリカの超絶人気なGNCCシリーズに、誰でもフルサポートで…
GNCC参戦パッケージツアー詳細
バイクレンタル、現地サポート、宿泊手配など、日本人ライダー向けの充実したサポート内容を確認できます。
GNCCは年齢と技術レベルに応じた詳細なクラス分けが特徴です。モーターサイクル部門だけでも17以上のクラスが設定されており、XC1 Open Pro(トップクラス)からシニアB(40歳以上初級)まで、幅広い選択肢があります。
主要なプロクラスは、XC1 Open Pro、XC2 250 Pro、XC3 125 Pro-Amの3つに分かれています。アマチュアクラスでは、排気量別(Open、250、150など)とスキルレベル別(AクラスとBクラス)の組み合わせで細分化されているのが特徴です。
年齢別クラスも充実していますね。
ジュニア(25歳以上)、ベテラン(30歳以上)、シニア(40歳以上)の各カテゴリーに、さらにAとBのスキルレベル分けがあります。初参戦の日本人ライダーの多くは、技術レベルに応じてOpen BまたはOpen Aクラスを選択するケースが一般的です。
2023年にGNCCへ派遣された馬場大貴選手は、JNCC 2021・2022年のAA1クラスチャンピオンという実績を持ちながらも、GNCCの難易度を見据えて綿密な準備を行いました。コロナ禍で得られた3年の猶予期間を利用し、ハードエンデューロの練習を積み重ねることで、GNCCの難しいコースへの対応力を高めたのです。
現地でのマシン慣らし時間の確保も重要なポイントです。馬場選手は事前に現地でマシンに乗る時間を確保する計画を立て、アメリカ特有のイレギュラーな状況にも対応できる余裕を持たせました。
同時に派遣された鈴木涼太選手は、GNCC参戦が初の海外渡航となり、パスポート取得から始める必要がありました。日曜しか休みがない職場環境の中でも、可能な範囲内でのトレーニングを積み、アメリカのライダーたちの走行テクニックを吸収する姿勢で臨んだといいます。
JNCCで上位入賞レベルの実力があっても、GNCCでは更なる準備が必要ということですね。
GNCCは2日間にわたって開催される大規模イベントです。土曜日には予選や下位クラスのレース、日曜日にはメインのプロクラスレースが行われ、バイクだけでなくATVやeMTBのレースも同時開催されます。
会場では、ファクトリーチームのピットエリアを間近で見学できるのが大きな魅力です。世界トップレベルのメカニックワークや、レース前のライダーの表情を直接観察できます。アメリカ特有ののんびりとした雰囲気の中で、プロからアマチュアまで同じフィールドで競い合う光景は、モトクロスとは異なる独特の文化を感じさせます。
ライブタイミングシステムも充実していますね。公式サイトやRacerTV.comでのライブ配信により、世界中どこからでもリアルタイムでレースを追跡できます。日本からの応援も、SNSを通じて参戦ライダーに直接届けられる環境が整っています。
GNCCライブタイミング
リアルタイムの順位、周回数、タイム差などを確認できる公式ライブスコアリングシステムです。
GNCCへの参戦は、単なる海外レース経験以上の価値を持ちます。多様な地形が組み合わされた長距離コースを3時間走り続けることで、体力マネジメント能力が格段に向上するからです。
技術面では、アメリカの広大なスケールで設定されたマディセクションや林間コースが、日本では得られない経験を提供します。JNCCの1.5倍の難易度とされるコースを走破することで、オールラウンドな走行技術が自然と磨かれていきます。
世界トップクラスのライダーと同じコースで競える機会も貴重ですね。
鈴木涼太選手が語るように、アメリカのライダーたちの走行テクニックを間近で観察し、吸収することで、帰国後のJNCCでの走りに活かせる要素が数多く見つかります。実際、GNCC経験者は日本のレースシーンでも一目置かれる存在となることが多く、技術的な引き出しの多さが際立つようになります。
近年のGNCCでは、電動マウンテンバイク(eMTB)クラスが新設され、新たな競技カテゴリーとして定着しつつあります。環境への配慮と新しい技術への対応という、時代の流れを反映した動きです。
プレゼンティングスポンサーも、2024年以降はSpecialized Bicycle Components(スペシャライズド)が務めるなど、自転車業界との結びつきも強化されています。これにより、モーターサイクルライダーだけでなく、マウンテンバイク愛好者にも門戸が広がりました。
国際交流も活発化していますね。2025年には、8度のGNCCチャンピオンであるカイラブ・ラッセルが日本のJNCC最終戦に参戦するなど、相互交流がさらに深まっています。こうした国際的なライダー交流が、両レースシリーズのレベルアップとファン拡大に貢献しているのです。
参考)AmPro Yamaha’s Kailub Russell …

VeeRubber(ヴィーラバー) VRM-175 GNCC Tackee 120/80-19 63R FIMエンデューロ 難所系 Vee Rubber ヴィーラバー ビーラバー YZF YZ CRF KXF KTM WR BETA SHERCO GASGAS オフロード JNCC JEC