自賠責保険 バイク 補償内容と保険料 2025年版

自賠責保険 バイク 補償内容と保険料 2025年版

自賠責保険 バイク 必要知識

バイク自賠責保険の基本
🏍️
強制加入の保険

バイクを含むすべての自動車に加入が法律で義務付けられています

💰
一律料金制

どの保険会社で契約しても保険料は同じです

⚠️
未加入は重い罰則

1年以下の懲役または50万円以下の罰金、免許停止処分の対象になります

自賠責保険 バイク 補償内容とは

バイク自賠責保険は、交通事故による被害者救済を目的とした強制保険です。自動車損害賠償保障法に基づき、すべてのバイク所有者に加入が義務付けられています。

 

自賠責保険の補償内容は以下の通りです。

  • 対人賠償: 相手の死亡・後遺障害・傷害に対する補償
  • 補償限度額:
    • 死亡の場合:最高3,000万円
    • 後遺障害の場合:最高4,000万円
    • 傷害の場合:最高120万円

    重要なポイントとして、自賠責保険は「対人補償のみ」であり、以下のケースは補償されません。

    • 自分自身のケガや死亡
    • 相手の車やバイクなどの物的損害
    • 自分のバイクの損害

    これらのリスクをカバーするためには、別途任意保険への加入が必要です。バイク事故では高額な賠償責任が発生する可能性があるため、自賠責保険だけでは補償が不十分なケースが多いことを理解しておきましょう。

     

    自賠責保険 バイク 保険料 2025年最新情報

    2025年度のバイク自賠責保険料は、2024年度から据え置きとなっています。排気量別の保険料は以下の通りです。
    原付バイク(125cc以下)の自賠責保険料

    保険期間 保険料 1年あたりの保険料
    1年 6,910円 6,910円
    2年 8,560円 4,280円
    3年 10,170円 3,390円
    4年 11,760円 2,940円
    5年 13,310円 2,662円

    軽二輪(126cc~250cc)の自賠責保険料

    保険期間 保険料 1年あたりの保険料
    1年 7,100円 7,100円
    2年 8,920円 4,460円
    3年 10,710円 3,570円
    4年 12,470円 3,118円
    5年 14,200円 2,840円

    小型二輪(251cc以上)の自賠責保険料

    保険期間 保険料
    12ヶ月 7,010円
    24ヶ月 8,760円
    25ヶ月 8,910円
    36ヶ月 10,490円
    37ヶ月 10,630円

    特定小型原付の自賠責保険料

    保険期間 保険料
    1年 6,650円
    2年 8,040円
    3年 9,400円
    4年 10,730円
    5年 12,040円

    注目すべき点として、長期契約にすると1年あたりの保険料が大幅に安くなります。例えば、125cc以下の原付の場合、1年契約だと6,910円ですが、5年契約にすると1年あたり2,662円と約60%も安くなります。

     

    また、沖縄県や離島地域では保険料が異なり、一般的に本土より安い傾向にあります。例えば、沖縄県(離島地域を除く)の251cc以上のバイクは12ヶ月契約で5,390円となっています。

     

    自賠責保険 バイク 加入方法と必要書類

    バイク自賠責保険の加入方法はいくつかあります。排気量によって選択できる方法が異なるため、確認しておきましょう。

     

    加入場所

    • 保険会社・保険代理店
    • 郵便局(250cc以下)
    • コンビニエンスストア(250cc以下)
    • インターネット(オンライン申込)

    必要書類

    1. 車検証または標識交付証明書(原付の場合)
    2. 前契約の自賠責保険証明書(継続の場合)
    3. 本人確認書類(運転免許証など)

    加入手続きの流れ

    1. 加入場所に必要書類を持参
    2. 申込書に記入
    3. 保険料を支払う
    4. 自賠責保険証明書を受け取る

    インターネットで申し込む場合は、クレジットカード払いが基本となります。オンライン申込のメリットは24時間いつでも手続きができることと、自宅まで証明書が届くことです。

     

    250cc超のバイクは車検と同時に自賠責保険の更新を行うことが一般的です。車検場で一括して手続きができるため便利です。

     

    自賠責保険 バイク 未加入のリスクと罰則

    バイク自賠責保険に未加入のまま公道を走行することは、法律違反であり厳しい罰則が設けられています。

     

    未加入時の罰則

    • 1年以下の懲役または50万円以下の罰金
    • 免許停止処分(違反点数6点)

    違反点数6点は即座に免許停止処分となるため、自賠責保険の未加入は非常に重い交通違反と位置づけられています。

     

    また、罰則だけでなく、無保険状態で事故を起こした場合のリスクも甚大です。

    • 被害者への賠償金を全額自己負担することになる
    • 治療費や慰謝料など、数百万円から数千万円の賠償責任が生じる可能性がある
    • 自賠責保険未加入の場合、政府保障事業からの救済も受けられない

    さらに、250cc超のバイクは自賠責保険に加入していないと車検を受けられないため、車検切れとなり別途罰則の対象となります。

     

    自賠責保険 バイク 満期確認と更新のポイント

    バイク自賠責保険の満期切れを防ぐためには、定期的な確認と適切な更新手続きが重要です。特に車検のない250cc以下のバイクは、自分で満期日を管理する必要があります。

     

    満期確認方法

    • 保険証明書で確認(保険期間の終期が記載されている)
    • 原付や125cc以下のバイクはステッカー(保険標章)で確認
    • 250cc超のバイクは車検シール(検査標章)で確認

    更新のタイミング

    • 満期の1ヶ月前から更新手続きが可能
    • 保険会社によっては満期案内のハガキが届く場合もある

    更新時の注意点

    • 住所変更があった場合は保険会社に通知しておく
    • 更新忘れを防ぐためにスマホのカレンダーにリマインダーを設定する
    • 長期契約(複数年)にすると更新頻度を減らせる

    特に原付や125cc以下のバイクは車検がないため、自賠責保険の更新を忘れがちです。スマートフォンのカレンダーアプリなどを活用して、満期日の1ヶ月前にリマインダーを設定しておくと安心です。

     

    また、引っ越しなどで住所が変わった場合は、保険会社に住所変更の手続きをしておかないと満期案内が届かなくなるため注意が必要です。

     

    自賠責保険 バイク 特定小型原付の新区分について

    2024年4月から、原付の自賠責保険料率に新たな区分「特定小型原付」が設けられました。これはどのような区分で、どんなバイクが対象になるのでしょうか。

     

    特定小型原付の定義
    特定小型原付とは、以下の条件を満たす原動機付自転車を指します。

    • 総排気量が50cc以下または定格出力が0.6kW以下
    • 最高速度が30km/h以下
    • 乗車定員が1人

    具体的には、電動キックボードや超小型モビリティなどが該当します。従来の原付と比較して事故リスクが低いと判断され、保険料が割安に設定されています。

     

    特定小型原付の保険料メリット
    一般的な原付(125cc以下)と比較すると、特定小型原付の保険料は約4%安く設定されています。

     

    保険期間 一般原付 特定小型原付 差額
    1年 6,910円 6,650円 260円
    5年 13,310円 12,040円 1,270円

    この新区分の導入は、近年増加している電動キックボードなどの新しいモビリティに対応するための措置といえます。特に5年契約の場合は1,270円の差額があるため、該当する車両を所有している方は確認してみる価値があります。

     

    なお、特定小型原付に該当するかどうかは車両の仕様によって決まるため、詳細は販売店や保険会社に確認するとよいでしょう。

     

    国土交通省による自賠責保険の詳細説明

    自賠責保険 バイク 任意保険との違いと補完関係

    バイク自賠責保険は最低限の補償を提供する強制保険ですが、十分な補償を得るためには任意保険との組み合わせが重要です。両者の違いと補完関係について理解しましょう。

     

    自賠責保険と任意保険の主な違い

    項目 自賠責保険 任意保険
    加入義務 法律で強制 任意(自由)
    保険料 一律(どの会社でも同じ) 会社により異なる
    補償対象 対人補償のみ 対人・対物・車両など多様
    補償限度額 死亡:3,000万円後遺障害:4,000万円傷害:120万円 無制限設定可能

    任意保険で補完すべきポイント

    1. 対人賠償の上乗せ:自賠責保険の限度額を超える高額賠償に備える
    2. 対物賠償:相手の車両や建物などの物的損害をカバー
    3. 人身傷害:自分自身のケガや死亡に対する補償
    4. 車両保険:自分のバイクの損害に対する補償

    バイク事故では、高額な賠償責任が発生するケースが少なくありません。例えば、相手が会社経営者で後遺障害が残った場合、逸失利益だけで数億円の賠償責任が生じる可能性もあります。

     

    また、バイクは車と比べて事故の際のリスクが高いため、特に人身傷害保険は重要です。自賠責保険では自分自身のケガはカバーされないため、任意保険で補完する必要があります。

     

    日本損害保険協会による自賠責保険と任意保険の解説

    自賠責保険 バイク 排気量別の特徴と注意点

    バイクの排気量によって、自賠責保険の取り扱いや注意点が異なります。排気量別の特徴を理解し、適切な対応を心がけましょう。

     

    原付(125cc以下)の特徴と注意点

    • 車検がないため、自賠責保険の更新管理は自己責任
    • 最長5年間の長期契約が可能
    • ナンバープレートに保険標章(ステッカー)を貼付する必要がある
    • 市区町村での登録が必要(車検証がない)

    軽二輪(126cc~250cc)の特徴と注意点

    • 車検はないが、陸運支局での登録が必要
    • 最長5年間の長期契約が可能
    • 保険料は原付より若干高い
    • 保険標章(ステッカー)の貼付が必要

    小型二輪(251cc以上)の特徴と注意点

    • 2年ごとの車検が必要
    • 自賠責保険は車検と連動して更新するのが一般的
    • 保険期間は車検期間に合わせて設定(24ヶ月など)
    • 車検を受ける際に自賠責保険の加入証明が必要

    排気量が大きくなるほど、管理の手間は減りますが、保険料は若干高くなる傾向があります。特に注意が必要なのは原付や軽二輪で、車検がないため自賠責保険の更新を忘れがちです。

     

    また、バイクを長期間使用しない場合(冬季など)でも、公道を走行する可能性がある限り自賠責保険は継続する必要があります。一時的に使用しない場合でも、廃車手続きをしない限り保険は必要です。

     

    自賠責保険 バイク 事故時の請求手続きと注意点

    バイク事故が発生した場合、自賠責保険からの保険金請求は被害者自身が行います。加害者側のライダーは、被害者に対して自賠責保険の情報を提供する義務があります。

     

    事故発生時の基本的な流れ

    1. 警察への届出(事故証明書の取得)
    2. 相手の自賠責保険情報の確認と交換
    3. 医療機関での治療
    4. 被害者による保険会社への請求手続き

    請求に必要な書類

    • 保険金請求書
    • 交通事故証明書
    • 診断書・診療報酬明細書
    • 休業損害証明書(休業した場合)
    • その他必要書類(後遺障害の場合は追加書類)

    請求における注意点

    • 請求権の時効は事故発生から3年
    • 治療費は原則として健康保険を使わず自賠責保険から支払われる
    • 後遺障害の認定には専門医の診断が必要
    • 示談前に自賠責保険金の請求が可能

    自賠責保険の請求は被害者が直接保険会社に行うため、加害者側は基本的に手続きに関与しません。しかし、事故時には自分の自賠責保険証明書の情報(保険会社名、証明書番号など)を被害者に伝える必要があります。

     

    また、自分が被害者になった場合は、加害者の自賠責保険情報を必ず確認しておきましょう。事故現場では混乱していることが多いため、スマートフォンで保険証明書を撮影しておくと安心です。

     

    自賠責保険・共済紛争処理機構による事故時の対応ガイド
    以上、バイク自賠責保険について詳しく解説しました。バイクライフを安全に楽しむためにも、自賠責保険の基本を理解し、適切に管理することが重要です。特に満期日の確認と更新手続きは忘れずに行い、必要に応じて任意保険も検討しましょう。