スプロケ外し方を工具と手順で完全解説|バイク整備の基本

スプロケ外し方を工具と手順で完全解説|バイク整備の基本

スプロケ外し方

フロントスプロケのボルトを緩めずに外そうとすると、ボルトが破損します。


参考)https://www.goobike.com/magazine/maintenance/maintenance/372/


この記事の要点
🔧
専用工具が必須

スプロケット外しにはロックリング工具とスプロケットリムーバーが必要で、一般工具では作業不可能

⚙️
フロントとリアで手順が異なる

フロントはボルト固定、リアはロックリング固定という構造の違いにより作業方法が大きく変わる

🔄
チェーン同時交換が推奨

スプロケだけ交換すると摩耗パターンが合わず、結果的に両方の寿命を縮めて出費が増える

スプロケ外しに必要な工具一覧


バイクのスプロケット外しには、フロント用とリア用でそれぞれ異なる専用工具が必要です。


フロントスプロケットの脱着には、以下の工具を用意します。


リアスプロケットには別の工具が必要です。


参考)スプロケット(フリーボディ/ボスフリー)の交換に必要な工具ま…


  • ロックリング締め付け工具(ロックリングリムーバー
  • スプロケットリムーバー(チェーンホイップ)
  • モンキーレンチまたはプロソケットハンドル

工具は基本的に2つでOKです。専用工具ではありますが、セットで販売されていることも多いため、初めての方でも揃えやすいのがポイントです。


参考)https://jitensha-hoken.jp/blog/2017/10/how-to-attach-and-detach-sprockets/


トルク管理を行う場合は、トルクレンチも用意しましょう。SK11 SDT3-060などの製品は、24mmソケットとロックリング締め付け工具を組み合わせることでスプロケットに対応可能です。


参考)スプロケットに対応したトルクレンチは、これ!


スプロケのフロント取り外し手順

フロントスプロケットを外す前に、まずチェーンを取り外す必要があります。


チェーンのクリップ位置を確認し、プライヤーを使ってクリップを外します。シールチェーンの場合はカシメ方式のため、プライヤーでは外せないので注意が必要です。


つまり専用工具が必要ということですね。



ギアポジションセンサー搭載車は、作業前に固定ボルトを取り外し、引き抜くように取り外してください。


フロントスプロケットの固定方法は車種によって異なります。


  • ボルト固定タイプ:適切なサイズのソケットレンチでボルトを反時計回りに緩めて外す
  • スナップリング固定タイプ:スナップリングプライヤーの先端を穴にはめて外側に開く

新しいスプロケットを装着する前に、クランクケース側の汚れを除去します。


これが次回の作業をスムーズにする条件です。



スプロケのリア取り外し手順詳細

リアスプロケットの取り外しは、フロントとは大きく異なる手順になります。


参考)ライトウェイ-自転車メンテ スプロケット交換の仕方 37


まず自転車またはバイクからリアホイールを外し、クイックリリースを抜き取ります。


スプロケット固定工具に付いたチェーン部分を、スプロケットの一番大きい歯(ロー側)にひっかけます。このとき、巻き付ける方向を間違えると回転してしまい固定できません。


方向確認が原則です。



参考)https://frm.media/apps/mg/wp/2017/10/how-to-attach-and-detach-sprockets/


ロックリング取り外し工具をプロソケットにセットし、スプロケットを固定しているロックリングの溝に沿ってはめます。


左手でスプロケット固定工具を持ち、右手でプロソケットを反時計回りに回してロックリングを緩めます。一度緩まると、後は手でロックリングを緩めて外すことができます。


スプロケットを取り外したら、フリーハブボディの溝を確認しましょう。溝の形状はシマノとカンパニョーロで異なるため、新品購入時は規格に注意が必要です。


スプロケ交換時のトルク管理

スプロケット取り付け時のトルク管理を怠ると、走行中の脱落や破損のリスクがあります。
ロックリングには規定トルクの記載があり、一般的に40N・m程度に設定されています。


規定トルクは必須です。


バイクの標準締め付けトルクは、ボルトのサイズによって異なります。


参考)バイクの標準締め付けトルク一覧表


ボルトサイズ 締め付けトルク
5mm 0.5kg-m (4.9N・m)
6mm 1.0kg-m (9.8N・m)
8mm 2.2kg-m (21.6N・m)
10mm 3.5kg-m (34.3N・m)

自転車のスプロケットの場合、固定ボルトは8~10N・m、後ハブのスプロケットは30~50N・mが目安です。


参考)自転車のねじ等の締付けトルク – 自転車探検!


トルクレンチを使用する際は、サービスマニュアルで指定トルクを確認し、グリップ後端のダイヤルで数値を設定します。SK11 SDT3-060のようなトルクレンチであれば、本体がしっかりしていて握り部分も太く、強いトルクを掛けるのにも問題ありません。


規定トルクで締め付けることで、ボルトの破損やゆるみを防ぎ、安全な走行を確保できます。


スプロケとチェーン同時交換のメリット

チェーンだけ交換してスプロケットを残すと、新しいチェーンが古いスプロケットの摩耗パターンに合わず、すぐに歯飛びや異音が発生します。


参考)チェーンとスプロケットはなぜ同時交換がおすすめなのか?【サン…


フロントスプロケットとリヤスプロケットを同時に交換するのが断然おすすめで、結果として同時交換の方がお得です。費用面だけで考えると一度に出費が増えますが、部品全体の寿命を考えれば経済的ということですね。


同時交換のメリットは以下の通りです。


スプロケットの歯数を変える場合は、チェーン長の調整も必要です。歯数が大きくなる場合はチェーンが短くなり、小さくなる場合はたるんでしまうため、どちらにせよチェーンも一緒に換えるのが基本です。


参考)【自転車Q&A】スプロケ交換時にチェーンも一緒に換…


サンスターなどのメーカーでは、チェーンとスプロケット3点セット(フロント・リア・チェーン)を販売しており、適合確認の手間も省けます。


初心者には使えそうです。



スプロケ外しで失敗しないための注意点

スプロケット脱着で最も多い失敗は、固定工具の巻き付け方向を間違えることです。


スプロケットリムーバーのチェーン部分は、必ずロー側(大きい歯)に正しい方向で巻き付けないと、回転してしまい固定できません。逆に巻きつけると作業が進まないので、最初の確認が重要ということです。


工具の選択ミスも避けるべきポイントです。


  • ロックリング工具はシマノ用とカンパニョーロ用で形状が異なる
  • フリーハブボディの溝形状も規格によって違う
  • スプロケットと工具の規格が合わないと取り付け不可能

作業中の怪我にも注意が必要です。


参考)スプロケットの交換


手で緩める際は、ギアの歯で怪我をしないようにご注意ください。ギアは金属製で鋭利な形状をしているため、素手で触ると切り傷を負う可能性があります。


厳しいところですね。



スプロケットがうまく外れない場合は、バリが出ている可能性があります。その場合は外れないところに軽くヤスリを当てると外れるようになります。無理に力を入れると工具やスプロケット自体を破損させるため、状況に応じた対処が条件です。


締め付け時は、必ずトルクレンチで規定トルクを守りましょう。過度な締め付けはボルトやネジ山の破損につながり、緩すぎると走行中の脱落リスクがあります。


適切なトルク管理が安全性の基本です。






PWT フリーホイールリムーバー チューナーセット FWRSET 日本 メーカー HG 7速~11速対応 スプロケット工具 自転車 メンテナンス カセット外し ロックリングツール スプロケットホルダー