


Top Studio トランスポンダー シフトリンゲージ ホンダ NSR 250 2000-2001 ハセガワ 1/12 TD23122
航空機で使用されるATCトランスポンダーには、地上のレーダーからの質問電波に対して応答する機能が備わっています。モードAは最も基本的な機能で、航空機が自身の識別コード(スコークコード)をレーダーに返信し、レーダー画面上で機影と便名を結び付けることができます。このスコークコードは0から7までの4桁の数字で構成され、0000から7777までの4096通りが設定可能です。
参考)航空管制入門!⑧トランスポンダーって何?管制レーダーとの関係…
モードCは飛行高度情報をレーダーに返す機能です。航空管制官は他の機体との平面的な間隔だけでなく、垂直方向の間隔も把握する必要があるため、モードCによる高度情報の取得は極めて重要です。高度はQNEで100フィート単位で返信され、地上局でQNHに変換されて海抜0メートルからの高度として表示されます。
参考)トランスポンダ - Wikipedia
モードSは最新の個別識別機能で、特定の航空機にだけ質問電波を送ってその航空機からのみ情報を入手できるシステムです。モードS対応のトランスポンダーにはそれぞれ個別アドレスが割り当てられており、地上側の質問機が個別アドレスを指定して質問することで、交通量の多い空域でも目標機を見つけやすくなります。さらに、管制側と航空機間でメッセージやデータ情報交換ができるため、音声の通信量が少なくて済むという特徴があります。
航空機用トランスポンダーの各モードには明確な機能差があります。モードAは識別コードのみを返信するのに対し、モードCはモードAの機能に加えて高度情報も同時に返信します。通常、トランスポンダーはモードA+Cで作動させることが一般的です。
モードSは従来のモードA/Cと互換性を保ちながら、監視能力の拡大と通信の自動化を図った国際標準方式です。航空交通量の増大に伴いレーダーターゲットの欠落が危惧されたため、個別識別機能を持つモードSが開発されました。地上側のモードS質問機は、まず全機呼び質問を行って管制圏内のすべてのモードSトランスポンダー装備機の個別アドレスと高度情報を取得します。
その後、近い航空機から順番に個別呼び質問を行い、一度応答したトランスポンダーは全機呼び質問には再度応答しないように応答停止される仕組みです。ただし、16秒間に自機への質問がない場合には応答停止が解除され、すべての質問に対して再び応答するようになります。このシステムにより、空中衝突防止装置(TCAS)が回避指示を出した場合、その情報をデータ通信で管制側に送り、管制卓レーダー画面上にRA情報を表示することも可能になりました。
| モード | 主な機能 | 情報内容 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| モードA | 識別コード返信 | スコークコード(4桁の数字) | 基本機能、機影と便名を結び付ける |
| モードC | 高度情報返信 | 識別コード+高度(100フィート単位) | 垂直方向の間隔把握が可能 |
| モードS | 個別識別通信 | 個別アドレス+データ通信機能 | 特定機への質問、データ交換可能 |
航空機用トランスポンダーは、地上のSSR(二次監視レーダー)から1,030MHz帯の電波で送られた質問用信号を機上で受信し、1,090MHz帯の応答信号を十数個のパルスで返信する仕組みです。この信号と一次レーダー映像を組み合わせることで、管制官はレーダースクリーン上の輝点がどの航空機を表すのか、その航空機が何フィート上空を飛行しているのかを把握できます。
これに対し、モータースポーツで使用されるトランスポンダーは全く異なる仕組みを採用しています。レーシングカーやバイクに取り付けられるトランスポンダーは、常時微弱な電波を出力し続けており、この電波には車両ごとに異なる信号が含まれています。サーキットのコントロールラインや各セクターの路面には受信機が埋め込まれており、トランスポンダーがこの受信機の上を通過した時刻を記録することでラップタイムを計測します。
参考)ラップタイムを計測する『計時システム』
モータースポーツ用トランスポンダーは質問応答型ではなく、発信機として常時信号を出し続けるため、航空機用のモードA・C・Sのような区別は存在しません。むしろ、トランスポンダーの種類はメーカーや計測システムによって異なり、MYLAPS社製のRC2、RC3、RC4デコーダーシステムや、各サーキット独自の計測システムに対応したものが使い分けられています。F1をはじめとした世界選手権では、各車両のフロント車軸線上に1つ、コクピット右側に予備として1つのトランスポンダーが取り付けられ、コース上の溝(タイミングループ)を通過することで車両のタイミングと位置が把握されます。
参考)MYLAPSのポンダーがわからない
バイク用トランスポンダーの取り付け位置は、正確な計測を行う上で非常に重要です。トランスポンダーはフロントフォーク部分、ハンドルポスト左右どちらか、またはタンデムステップやマフラーステーなど、バイクの右側に取り付けることが推奨されています。特に、トランスポンダー本体の黒い部分が下になるように取り付け、番号が正しい向きになるようにすることが求められます。
参考)https://www.tsukuba-circuit.jp/pdf/trans_moto.pdf
取り付けの際には、専用ホルダーにトランスポンダーを装着し、ピンで固定した後、ハンドルポストなどに2本のタイラップでしっかりと固定します。マシンをバンクさせた時や転倒した際に破損しないような取り付け位置を各自で検討する必要があり、イグニッションコイルなど高電圧を発生させる部品の横に取り付けると、トランスポンダー内部が破損する可能性があるため注意が必要です。
参考)https://www.jmpsa.or.jp/prg_img2/pdf/pdf2018020912524547794000.pdf
トランスポンダー本体を直接ガムテープなどで固定すると故障の原因になるため、必ず専用ホルダーを使用します。また、上下逆さまに装着すると信号が弱くなり、正確な計測ができなくなるため、正しい向きでの取り付けが必須です。筑波サーキットでは、トランスポンダーの取り付け高さを地上から120cm以下にするよう規定されており、精度を最大限に高めるためできる限り垂直に取り付けることが推奨されています。全日本モトクロスや地方選手権では、フロントフォーク用マウントを使用してトランスポンダーを装着することが一般的です。
参考)https://item.rakuten.co.jp/mono/mylaps-10r91xcc/
モータースポーツ用トランスポンダーには、用途や競技カテゴリーによってさまざまな種類が存在します。MYLAPS社製のトランスポンダーは世界中のサーキットで広く採用されており、CAR&BIKE(4輪/2輪ロードコース専用)とMX(モトクロス専用)の2つの主要カテゴリーに分かれています。CAR&BIKE用のTR2トランスポンダーは4輪/2輪ロードコース専用で、レーシングカートやモトクロスコースでは使用できません。
参考)ダートバイクプラスブログ
MYLAPS社のラジコン用計測システムには、RC2デコーダー(前期モデル)、RC3デコーダー(現行モデル)、RC4デコーダー(新型)の3種類があり、現在入手可能なトランスポンダーはRC4トランスポンダー、RC4 PROトランスポンダー、RC4 Hybridトランスポンダーの3種類です。RC4 PROトランスポンダーはRC4トランスポンダーよりも小型軽量で高額となっており、RC4 Hybridトランスポンダーは対応するデコーダーが多いという特徴があります。
TR2トランスポンダーは最新のイノベーション技術を搭載し、Bluetoothと専用アプリ「Speedhive」を組み合わせてサブスクリプションを柔軟に管理できます。給電方式は充電式で、バッテリーバックアップは最大5日間、充電時間は5時間、最高速度260km/hまで対応しています。サブスクリプションは1年、2年、5年から選択でき、レース前にSpeedhiveにログインしてトランスポンダーを登録し、サブスクリプションを有効化する必要があります。
参考)MYLAPS TR2 トランスポンダー CARhref="https://store.shopping.yahoo.co.jp/monocolle/mylaps-tr2-10r911cc.html" target="_blank">https://store.shopping.yahoo.co.jp/monocolle/mylaps-tr2-10r911cc.htmlamp;BIKE (…
筑波サーキットやタカスサーキットなどの国内主要サーキットでは、MYLAPS社製のTranX260トランスポンダーやX2システムを使用した計測が行われており、個人で購入したマイポンダーを持参することで、登録により個人のラップデータを記録し、より詳しく分析・管理することが可能です。レンタル計測器を利用する場合は、破損や紛失した際に実費を支払う必要があるため、取り扱いには十分な注意が必要です。
参考)GPSトランスポンダー運用開始のご案内 href="https://autopolis.jp/spa/news/gps%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E9%81%8B%E7%94%A8%E9%96%8B%E5%A7%8B%E3%81%AE%E3%81%94%E6%A1%88%E5%86%85/" target="_blank">https://autopolis.jp/spa/news/gps%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E9%81%8B%E7%94%A8%E9%96%8B%E5%A7%8B%E3%81%AE%E3%81%94%E6%A1%88%E5%86%85/amp;#8211; SP…
モータースポーツにおけるトランスポンダーによる計測精度は1000分の1秒単位まで記録され、セクタータイムや最高速度も同時に計測されます。計測システムは基本的に車両が受信機の上を通過した時刻を記録し、コントロールラインや各セクターで記録した通過時刻の情報を計算してラップタイムやセクタータイムを算出します。速度の計測には一定の間隔を空けて受信機を2箇所に埋め込み、2つの受信機の間の距離と通過時間から速度を算出する仕組みです。
しかし、この高度な計測システムにもトラブルが発生することがあります。2025年のF1第4戦バーレーンGPでは、トランスポンダーや計時システムにトラブルが発生し、国際中継やライブタイミングアプリに表示される計時システムに問題が生じました。今季はここまで5レースが行われましたが、タイミングシステムに問題が発生したのは4レース目となり、メルセデスのジョージ・ラッセルのDRSも狂うなど、レース運営に大きな影響を及ぼしました。
参考)トランスポンダーや計時システムにトラブル発生! 混乱に混乱が…
2018年に鈴鹿サーキットで開催されたSUPER GTでも計時システムにトラブルが発生し、決勝レースのスタート進行の開始時間が遅れる事態が発生しました。また、2019年にツインリンクもてぎで開催された全日本F3選手権の公式予選では、計時システムのトラブルにより赤旗が提示され、走行が一時中断となりました。万一レース中に計時システムがストップした場合に備えて、バックアップとして人間が各車両の周回数をカウントし記録しているサーキットもありますが、複雑な処理はできないため限界があります。
最新のGPSトランスポンダーシステムでは、監視カメラやデジタルフラッグと連動して車両位置情報を取得し、より安全・迅速な救助活動に活用されています。GPSトランスポンダーには、デジタルフラッグと連動してフラッグの色がライトで表示される機能もあり、ライダーは走行中にフラッグ情報を確認できるようになっています。ただし、GPSトランスポンダーのライトはあくまでも補助的な役割であり、ポストから提示されるフラッグやデジタルフラッグをしっかり確認することが重要です。
国土交通省の空中衝突防止装置(TCAS)に関する資料では、トランスポンダーのモードCとモードSの技術的詳細と安全効果について詳しく解説されています
総務省のSSRモードSシステムの概要資料では、航空機トランスポンダーの運用状況と技術的な仕組みが詳細に説明されています
モータースポーツの計時システムに関する専門サイトでは、トランスポンダーを使ったラップタイム計測の詳しい仕組みとトラブル事例が紹介されています

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