

転倒しなくてもロアーフレームは歪みます
ロアーフレームは、バイクの下部に位置するフレーム構造で、車体全体の骨格を支える重要なパーツです。メインフレームとエンジン、リアフレームをつなぐ役割を担っており、走行中のあらゆる力を受け止めています。
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このパーツがあることで、ペダリング時やコーナリング時の力が適切に分散されるんですね。
ロアーフレームは、路面からの衝撃を吸収しながら、加減速時の前後方向の力やコーナリング中の左右方向の力を受け止めています。足回りの部品の中でも、特に強度が要求される重要部品です。
具体的には、エンジンマウントや足回りの固定点としても機能しており、車体剛性を維持する基礎となっています。強度不足や損傷があると、バイク全体のバランスが崩れ、乗り心地や操縦性に直接影響を及ぼします。
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ロアーフレームが損傷する原因は多岐にわたりますが、最も多いのが事故や転倒による直接的な衝撃です。縁石に乗り上げてしまった、側溝に落ちた、大きめの段差を越えて強い衝撃が加わったなど、フレームに直接ダメージが加わったときに損傷のリスクが高まります。
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意外に多いのが段差越えです。
実は、目に見える転倒がなくても、日常的な走行での繰り返し荷重により、フレーム内部に微細なクラックが発生することがあります。製造時から亀裂が生じていた可能性もあり、走行時の負荷で破損につながったケースも報告されています。
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また、長期間の使用による金属疲労も見逃せません。特に、未舗装路や段差の多い環境で使用されている車両では、劣化が早まる傾向があり、7万km程度で異常が出始めるケースも少なくありません。
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経年劣化による錆びも損傷の一因となります。フレームに錆びが発生すると強度が低下し、小さな衝撃でも亀裂が広がりやすくなるため、定期的な防錆処理が重要です。
ロアーフレームの交換が必要となるサインは、いくつかの明確な症状として現れます。段差を越えたときに「ゴトッ」「コトコト」という異音がする場合は、フレームの接合部やブッシュの劣化が疑われます。
ハンドル操作に違和感があります。
ハンドリングの不安定さも重要な兆候です。ハンドル操作にタイムラグや引っかかりを感じる、車体が左右にフラつくような不安定感がある、ブレーキ時に車がまっすぐ止まらず流れるといった症状が出ている場合、フレームの歪みが原因の可能性があります。
走行中の振動が以前より大きくなった、直進時のふらつきが気になるようになったといった変化も見逃せません。これらの症状が出ているにもかかわらず放置すると、部品の破損が進行し、最悪の場合、走行中に操縦不能になる恐れもあります。
タイヤの片減りが見られる場合も要注意です。フレームの歪みによってホイールアライメントがズレ、タイヤが異常摩耗している可能性があります。車検時に整備士から指摘を受けた場合は、早急に対応することをおすすめします。
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ロアーフレームの修理・交換費用は、損傷の程度や車種によって大きく異なりますが、一般的には10万円から100万円以上かかるとされています。
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最低でも10万円は必要です。
部品代と工賃の内訳を見ると、部品は新品純正部品で約10,000円~30,000円(片側)、リビルト品で約7,000円~20,000円(片側)、中古品で約3,000円~10,000円(片側)が相場です。
作業工賃は、フロント両側で20,000円前後が平均的で、作業時間は2時間から3時間程度となります。リアは両側で10,000円から15,000円前後、作業時間は1時間から2時間程度です。
ただし、これらはあくまで交換作業のみの費用です。フレーム損傷が重度の場合、フレーム本体の交換・修理だけでなく、ボディやエンジン、補器類などをフレームから取り外し、再度載せかえるための工賃や諸経費もかかります。
損傷が激しい場合は100万円を超えることも珍しくありません。修理期間は数日から1ヶ月程度が目安となりますが、部品の入手状況によってはさらに長期化する可能性もあります。
ロアーフレームの交換時期の目安は、走行距離で10万km前後、もしくは年数で8~10年程度とされています。
つまり東京-大阪間を約100回往復した距離です。
ただし、これはあくまで平均的な目安です。
使用環境によって大きく異なり、段差や未舗装道路の多い環境で使用されている車両では、ブッシュやジョイントの劣化が早まる傾向があります。反対に、舗装路中心で丁寧に運転されている車では10万kmを超えても不具合が出ないこともあります。
定期的な点検は非常に重要です。車検時には必ずフレームの状態をチェックしてもらい、異常がないか確認しましょう。また、大きな段差を越えた後や、縁石に乗り上げてしまった後は、速やかに整備工場で点検を受けることをおすすめします。
日常点検として、走行前にフレーム周辺に錆びや亀裂がないか目視確認する習慣をつけると良いでしょう。異音や振動など、少しでも違和感を覚えたら、走行距離や年数に関わらず早めの点検が大切です。
ロアアーム交換の実例(グッドスピード)
実際の交換作業の様子や、保証修理での対応事例が参考になります。