

高級バイクを買っても周囲から冷めた目で見られるだけです。
ステータスシンボルとは、目に見える形で「社会的地位」を示す外的な表示物を指します。この言葉の「ステータス」はラテン語の"status(状態)"に由来し、英語化を経て「地位」「立場」「状況」を意味するようになりました。
具体的には、その人がどのような社会的地位にいるかを象徴する所持品のことです。高級住宅、別荘、高級車、高級腕時計、美術工芸品などが典型的な例として挙げられます。
参考)「ステータスシンボル」の意味や使い方 わかりやすく解説 We…
つまり所有物で立場を示すことですね。
バイクの世界では、ハーレーダビッドソンやBMW、ドゥカティといった高級ブランドが、長年ステータスシンボルとして機能してきました。「いつかはハーレー」「ハーレーはバイクではない。ハーレーという乗り物である」といった表現には、他のバイクとは異なる特別なステータスがあることが前提とされています。プレミアムバイクを所有することは、特に都市部で社会的地位に関連付けられる文化的なシフトが起きています。
参考)ステータスと価値観の檻(独断と偏見によるハーレー分析 その9…
ステータスシンボルの概念は時代とともに大きく変化してきました。日本では、モータリゼーション真っ只中の時代、車を所有すること自体が一種のステータスシンボルでした。それが大衆車の登場で各家庭に車が行き渡ると、ステータスは日本車から外車へと移行していきました。
参考)ステータスシンボルと車の関係 - MHO ENGINEERI…
しかし時代は変わり、高級品には価格相応の価値(品質、性能)が要求されるようになっています。輸入品も一部の人のみが購入できるステータスシンボルではなくなりました。
価格だけでは評価されません。
さらに、実用性の伴わない高級品は滑稽で悪趣味なものとして忌避される考え方も一般的になりつつあります。ロレックスのマーケティング戦略を例にとると、1966年に広告代理店が変革を提案した背景には、文化的価値観の変化がありました。国家元首や政治的権力者たちはもはや畏敬の対象ではなくなり、新たな英雄が求められていたのです。
バイク業界では、いくつかのブランドが明確なステータスシンボルとして位置づけられてきました。ハーレーダビッドソンは「凡百のバイクと異なり、特別なステータスがある」とされ、所有者は「俺ツェェェエエ!!」という感覚を味わえると表現されています。
BMWも高級バイクとしてのポジションを確立しており、BMWのR1200GSのような機種は、ホンダのCRF1100のようなアドベンチャーバイクと比較して100万円以上も高価格帯に設定されています。中国では、BMWは移動手段として馬に取って代わった自動車と同様に、ステータス・シンボルとしての価値を持つようになっています。
参考)https://www.bmw.co.jp/ja/magazine/bimmer-beamer-nickname-origin.html
100万円差は大きいですね。
ドゥカティやアグスタも高級路線のブランドとして知られていますが、日本のメーカーはこの高級路線での成功例がほとんどないという指摘もあります。超高級車の所有は、富裕層同士のコミュニティへの参加チケットとなり、高級車オーナー限定のラリーやイベントへの参加機会が生まれます。ビジネスシーンでは、高級車やバイクは信頼感や成功者の象徴として機能し、自身の社会的地位を示す役割を果たしています。
参考)『なぜ日本の自動車、バイクは高級路線は失敗、成功できない..…
現代では、ステータスシンボルに対する価値観が大きく変化しています。若者を中心に、高級なものを所有することが必ずしもポジティブに捉えられない時代となり、ステータスシンボルの概念自体が変容しているのです。
参考)ステータスシンボル nhk 富裕層の高級車と所有欲の真相
興味深いことに、2016年以降「車は乗る人のステータスや社会的地位を表す」と考える人が全世代で徐々に増加しているというデータもあります。この矛盾した傾向は、価値観の多様化を示しています。
増加傾向にあるんですね。
社会の価値観は常に変化しており、かつては高級車を所有することが明確なステータスの象徴とされてきました。しかし今日では持続可能性やエコロジーといった概念が重視され、物質的な所有物よりも経験やライフスタイルが価値として評価されるようになっています。ステータスシンボルの特性は、物質的なモノや消費に焦点が当てられた「他の人が持てないモノを持つ」ことから、経験や心の充足に焦点がおかれる方向へシフトしています。
参考)3月4日(火)11 Things Boomers Think…
バイク業界でも同様の変化が見られ、車はもはや単なる移動手段ではなく、所有者のライフスタイルや価値観を表現する手段として位置づけられています。地方と都市部、世代によって車やバイクに対する価値観は大きく異なっており、ステータス表現は単純な高級車所有から、環境意識、シェアリング文化、ライフスタイルの多様性を反映した複雑なものへと進化しています。
高級バイクを購入する際には、周囲からの評価よりも自分自身の満足度を優先することが重要です。特にバイクと中年の組み合わせには、社会的排除の対象になる可能性があるという指摘もあります。アウトロールックのオッサンが爆音三拍子を奏でるハーレーは、確実に社会的排除の対象になるという厳しい現実があるのです。
欧州でもホンダやヤマハが一番売れており、これらは世界的プレミアムブランドとして認識されています。BMWやドゥカティを高級車だと考える人もいますが、実際にはコストが高いから値段を下げられないだけという見方もあります。
世界では日本車が人気です。
心理学研究では、ステータス象徴の取得が一時的に自己評価を高め、自信や誇りを感じさせることが示されています。高級品を手にした瞬間、「自分は選ばれた存在だ」「社会に認められた」と感じることができます。しかし、その感覚は一時的なものである点に注意が必要です。
ブランド戦略上、同じメーカーで大衆車と高級車を併売するのは失敗するという原則があります。日本のバイクメーカーの中には、スズキのように「バイクが高級?チャンチャラおかしいだろ?バイクは庶民が、安く便利に使うもの。高級なんて、頭がおかしいとしか思えない」と、端から高級路線を遠ざけているメーカーもあります。このような多様な価値観を理解した上で、自分に合ったバイク選びをすることが、長期的な満足につながります。
ステータスシンボルの詳細な歴史的背景と社会学的な解説はWikipediaで確認できます
現代における富裕層のステータスシンボル所有動機の詳しい分析記事