

バイクの電装カスタムで自己流の配線をすると、最悪の場合は走行中に車両火災が起きます。
配線設計とは、どの電線を・どの太さで・どこにどう通すかを決める作業です。 内線規程(JEAC8001-2022)は、電気設備の技術基準を補完する民間自主規格として日本全国で広く使われています。 バイクの電装カスタムは「家庭電気とは別の話」と思いがちですが、電線の許容電流や過電流保護の考え方はまったく同じ原理が働いています。 ja.wikipedia(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E7%B7%9A%E8%A6%8F%E7%A8%8B)
内線規程では、電線の太さ・回路数・ブレーカー容量の3つがセットで設計されます。 内線規程は法律ではなく民間規格ですが、電気設備技術基準の解釈を具体化したものであり、設計の根拠として現場で標準的に参照されています。 つまり、守らなくても即アウトではありませんが、無視した設計は安全上の重大なリスクを生みます。 harita2021(https://harita2021.com/%E5%86%85%E7%B7%9A%E8%A6%8F%E7%A8%8B%E3%81%AE%E8%A7%A3%E9%87%88%E3%81%A8%E8%A7%A3%E8%AA%AC%E3%80%90%EF%BC%91%EF%BC%91%EF%BC%94%E3%80%91%EF%BD%9C%E9%85%8D%E7%B7%9A%E8%A8%AD%E8%A8%88/)
バイクも同様です。
電装品を追加するたびに、既存のハーネスに流れる電流は増加します。許容電流を超えれば被覆が溶けて短絡し、最終的に火災につながる可能性があります。 これが基本です。 2rinkan(https://2rinkan.jp/ridersacademy/archives/1540/)
内線規程では、連続して動作する機器(エアコン・冷蔵庫など)に対し、「分岐回路の負荷はブレーカー定格の80%以内に抑える」ことが推奨されています。 定格20Aのブレーカーであれば、安全ラインは16Aということです。これはバイクのヒューズ設計にも同じ考え方が適用できます。 harita2021(https://harita2021.com/%E5%86%85%E7%B7%9A%E8%A6%8F%E7%A8%8B%E3%81%AE%E8%A7%A3%E9%87%88%E3%81%A8%E8%A7%A3%E8%AA%AC%E3%80%90%EF%BC%91%EF%BC%91%EF%BC%94%E3%80%91%EF%BD%9C%E9%85%8D%E7%B7%9A%E8%A8%AD%E8%A8%88/)
たとえば10Aのヒューズが付いた回路に、常時点灯するLEDライト(実測8A)を追加するケースを考えてみましょう。80%ルールで計算すると安全ラインは8Aですから、ほぼ限界値です。 そこに別の電装品を加えると一気にオーバーします。 harita2021(https://harita2021.com/%E5%86%85%E7%B7%9A%E8%A6%8F%E7%A8%8B%E3%81%AE%E8%A7%A3%E9%87%88%E3%81%A8%E8%A7%A3%E8%AA%AC%E3%80%90%EF%BC%91%EF%BC%91%EF%BC%94%E3%80%91%EF%BD%9C%E9%85%8D%E7%B7%9A%E8%A8%AD%E8%A8%88/)
これは痛いですね。
ヒューズが溶断するだけなら部品交換で済みますが、ヒューズ容量を無闇に上げると過電流が電線に流れ続け、最終的に配線が発熱します。 走行中に異常を感じたら、まずヒューズ容量と電線太さの整合性を確認することが基本です。 gutschrome(https://www.gutschrome.jp/column/6166/)
内線規程の3605-6表には、分岐回路の種類に応じた電線太さの最小値が一覧で示されています。 15A回路なら直径1.6mm(断面積1.0mm²)以上、30A回路なら直径2.6mm(断面積2.5mm²)以上が最低基準です。 harita2021(https://harita2021.com/%E5%86%85%E7%B7%9A%E8%A6%8F%E7%A8%8B%E3%81%AE%E8%A7%A3%E9%87%88%E3%81%A8%E8%A7%A3%E8%AA%AC%E3%80%90%EF%BC%91%EF%BC%91%EF%BC%94%E3%80%91%EF%BD%9C%E9%85%8D%E7%B7%9A%E8%A8%AD%E8%A8%88/)
バイクの純正ハーネスは一般的に0.5〜2.0mm²程度の細い電線が多く使われています。純正の設計はその回路に流れる最大電流に合わせて最適化されているため、後付け電装品を無計画に割り込ませると許容電流をオーバーしやすいのです。 電線太さの選定は地味ですが、重要です。 2rinkan(https://2rinkan.jp/ridersacademy/archives/1540/)
断面積1.0mm²の電線が許容できる電流はおよそ7〜12A(施工条件による)です。USBチャージャー1個ならギリギリ収まっても、ETCユニット+ドライブレコーダー+スマホ充電を同時に動かすと軽々と超えます。 追加電装品を取り付ける前に、既存ハーネスの断面積を確認する習慣をつけましょう。 harita2021(https://harita2021.com/%E5%86%85%E7%B7%9A%E8%A6%8F%E7%A8%8B%E3%81%AE%E8%A7%A3%E9%87%88%E3%81%A8%E8%A7%A3%E8%AA%AC%E3%80%90%EF%BC%91%EF%BC%91%EF%BC%94%E3%80%91%EF%BD%9C%E9%85%8D%E7%B7%9A%E8%A8%AD%E8%A8%88/)
内線規程では、設備負荷容量(VA)を1,500VAで割って端数切り上げすることで、必要最小分岐回路数を算出します。 これはあくまで最低ラインであり、将来の増設を見越して1〜2回路分の余裕を持つことが推奨されています。 harita2021(https://harita2021.com/%E5%86%85%E7%B7%9A%E8%A6%8F%E7%A8%8B%E3%81%AE%E8%A7%A3%E9%87%88%E3%81%A8%E8%A7%A3%E8%AA%AC%E3%80%90%EF%BC%91%EF%BC%91%EF%BC%94%E3%80%91%EF%BD%9C%E9%85%8D%E7%B7%9A%E8%A8%AD%E8%A8%88/)
バイクの電装設計も同じ発想が役立ちます。USB電源を1系統追加する計画なら、最初から2系統分の配線スペースと容量を確保しておくのが合理的です。後から電線を引き直すのは、コスト・手間の両面で大きなロスになります。これは使えそうです。
具体的には、追加電装品の合計消費電力(W)÷電圧(12V)で電流(A)を計算し、その1.25倍(80%ルールの逆数)以上の容量を持つヒューズと電線を選ぶことが安全設計の基本です。 たとえば合計24Wの電装品なら24÷12=2A、その1.25倍=2.5Aとなり、最低でも3Aヒューズと十分な太さの電線が必要です。 harita2021(https://harita2021.com/%E5%86%85%E7%B7%9A%E8%A6%8F%E7%A8%8B%E3%81%AE%E8%A7%A3%E9%87%88%E3%81%A8%E8%A7%A3%E8%AA%AC%E3%80%90%EF%BC%91%EF%BC%91%EF%BC%94%E3%80%91%EF%BD%9C%E9%85%8D%E7%B7%9A%E8%A8%AD%E8%A8%88/)
意外に知られていない点として、内線規程では一定条件を満たせば分岐点へのブレーカー設置を省略できる規定があります。 具体的には「電線長さ3m以下」「幹線ブレーカー定格の55%以上の許容電流を持つ電線」などが条件です。 harita2021(https://harita2021.com/%E5%86%85%E7%B7%9A%E8%A6%8F%E7%A8%8B%E3%81%AE%E8%A7%A3%E9%87%88%E3%81%A8%E8%A7%A3%E8%AA%AC%E3%80%90%EF%BC%91%EF%BC%91%EF%BC%94%E3%80%91%EF%BD%9C%E9%85%8D%E7%B7%9A%E8%A8%AD%E8%A8%88/)
バイクでよく見られる「バッテリー直結でヒューズを挿入し、3m以内でアクセサリーに到達させる」という配線手法は、この考え方に沿った合理的な方法です。 ただし条件をしっかり満たした上での省略が前提であり、「面倒だからヒューズなし」は全くの別話です。 harita2021(https://harita2021.com/%E5%86%85%E7%B7%9A%E8%A6%8F%E7%A8%8B%E3%81%AE%E8%A7%A3%E9%87%88%E3%81%A8%E8%A7%A3%E8%AA%AC%E3%80%90%EF%BC%91%EF%BC%91%EF%BC%94%E3%80%91%EF%BD%9C%E9%85%8D%E7%B7%9A%E8%A8%AD%E8%A8%88/)
ヒューズなし配線は違法改造と同様のリスクを持ちます。 バイクの整備不良は2点減点+反則金6,000円の対象になる場合もあり、保安基準に適合しない状態では車検も通りません。 ヒューズは回路ごとに設置が原則です。 gutschrome(https://www.gutschrome.jp/column/6166/)
参考:内線規程における配線設計・分岐回路の規定内容について
内線規程の解釈と解説【114】|配線設計 – HARITAの設計室
参考:バイクの保安基準と整備不良違反について
知らずに走ると違反!? 意外と知らないバイクの違反行為5選 – グーツクローム
参考:内線規程(JEAC8001-2022)第14版の規定内容について
内線規程 第14版 – 日本電気協会ウェブストア