

三陸海岸を「岩手県だけ」だと思って計画を立てると、青森側の絶景を丸ごと見逃して100km以上のロスになります。

三陸海岸とは、青森県八戸市南部から宮城県牡鹿半島(女川町付近)にかけての太平洋岸を指します。総延長はおよそ250kmで、東京〜静岡間とほぼ同じ距離感です。
「三陸」という名称は、旧国名の「陸前・陸中・陸奥(陸奥のうち南部)」の3つに由来しています。つまり行政区分ではなく、地理的・歴史的な総称です。現代の都道府県に当てはめると、宮城県北部〜岩手県全沿岸〜青森県南東部というエリアになります。
地図で見ると北から南へ細長く伸びており、バイクで全線を走ると1〜2泊は必要になる規模です。三陸海岸を「岩手県の海岸」と思い込んでいるライダーは意外に多いですが、それは正確ではありません。
つまり三陸海岸=3県エリアが基本です。
計画を岩手県内だけで組むと、宮城県の松島や南三陸、青森県の種差海岸といった名所を見落とす可能性があります。ツーリング計画を立てる際は、まず3県をまたぐという前提で日程を組むのが正解です。
| エリア | 都道府県 | 代表的なスポット |
|---|---|---|
| 北部 | 青森県 | 種差海岸、蕪島 |
| 中部 | 岩手県 | 浄土ヶ浜、龍泉洞、北山崎 |
| 南部 | 宮城県 | 気仙沼、南三陸、石巻 |
岩手県の三陸海岸は、全体の中でも最もリアス式地形が発達した区間です。北山崎の断崖絶壁は高さ約200m(東京タワーの約半分)、そそり立つ岸壁と青い海のコントラストは、ライダーが「走って良かった」と感じる風景の筆頭格です。
宮古市の浄土ヶ浜は、白い流紋岩と透明度の高い海水が特徴的なビーチで、駐輪場から徒歩10分ほどでアクセスできます。バイクを停めやすい環境が整っているのは嬉しいポイントです。
岩手エリアの特徴は「集落と集落の間が長い」ことです。給油スタンドの間隔が50〜80kmほど開く区間もあり、タンク容量が小さいバイク(12L以下)は特に注意が必要です。出発前に燃料を満タンにしておくのが鉄則です。
これは見落としがちなポイントですね。
岩手県の三陸海岸沿いを走る国道45号線は、信号が少なくワインディングも楽しめる快走路です。ただし、漁港付近では魚の運搬車が多く、また路面に潮が乾いた塩分が残っていることがあります。コーナーでの無理な加速は控えるのが基本です。
三陸沿岸道路(通称・三陸道)は、2021年12月に全線開通した自動車専用道路です。重要なのは、この道路の大部分が「無料」で走れるという点です。
全長約359kmのうち、有料区間は仙台近郊などごく一部で、ほとんどの区間は無料で高速走行ができます。これは非常に大きなメリットです。
ただしバイクライダーが注意すべきは、三陸道をすべて走ると海の絶景をほとんど見られないという事実です。自動車専用道路は内陸寄りのルートを通るため、リアス式海岸の絶景は国道45号線(海岸沿い)を走らないと体感できません。
種差海岸は「芝生の海岸」として非常に珍しい地形で、芝が崖際まで生えて海に接しています。日本でここだけという景観であり、国の名勝にも指定されています。
環境省 十和田八幡平国立公園(種差海岸・蕪島エリア情報)
上記は環境省の公式ページで、種差海岸・蕪島エリアの詳細情報と季節ごとの見どころが確認できます。ルート計画に活用してください。
いわて観光ナビ 三陸エリア(岩手県観光公式)
岩手県の三陸エリア公式観光情報です。浄土ヶ浜・北山崎・碁石海岸のアクセス情報や季節イベントが詳しく掲載されています。ツーリング前のリサーチに役立ちます。

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