スピードウェイ・オブ・ネイションズとは国別対抗ダート戦

スピードウェイ・オブ・ネイションズとは国別対抗ダート戦

スピードウェイ・オブ・ネイションズとは

あなたがブレーキ操作でコーナーを攻めても通用しない。


この記事の3ポイント
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国別対抗のダートレース

2人1組のペアで各国が争う、オーバルトラックでの短期決戦型モーターサイクル競技

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ブレーキなし500ccマシン

単気筒500ccで約80馬力、ブレーキも変速機もない特殊なバイクで1分間にトラック4周を駆け抜ける

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ヨーロッパ主体の世界選手権

2018年開始、オーストラリアが2025年優勝、ロシア・イギリス・ポーランドが強豪国

スピードウェイ・オブ・ネイションズの基本概要

スピードウェイ・オブ・ネイションズは、各国が2人のライダーをペアとして出場させる国別対抗戦のモーターサイクル競技です。2018年に現在の形式で第1回が開催され、1993年に終了したワールドペアチャンピオンシップ以来、約25年ぶりに復活した国際公式ペア競技となっています。


参考)Speedway of Nations - Wikipedi…


大会は毎年異なる国で開催され、7つの国が参加します。各国のペアが互いに1回ずつ対戦し、2人の合計得点で順位を決定する方式です。2つの準決勝が行われ、各準決勝の上位3チームが決勝に進出し、開催国と合わせて計7チームで最終的な優勝を争います。


2025年大会はポーランドのトルンで開催され、オーストラリアが37ポイントで優勝、ポーランドが35ポイントで2位、デンマークが34ポイントで3位となりました。過去の大会では、ロシアが3回の優勝で最多、イギリスとオーストラリアが2回ずつ優勝しています。


つまりヨーロッパとオーストラリアが主戦場の競技ですね。


日本ではほとんど認知されていない競技ですが、ヨーロッパでは人気の高いモーターサイクルスポーツとして定着しています。観客は短時間で繰り広げられるドラマチックな戦いを楽しめ、1ヒートが約1分という短期決戦のテンポの良さが特徴です。


参考)【FIM SPEEDWAY GP /2024 Torun】ブ…


スピードウェイバイクの特殊な構造と性能

スピードウェイに使用されるバイクは、一般的なバイクとは全く異なる構造を持っています。最大の特徴は、ブレーキが装備されていないことです。FIMの規定では、ブレーキの装備が明確に禁止されており、減速はエンジンブレーキのみに頼ります。


エンジンは4サイクル単気筒で排気量500cc以下、最低車体重量は77kg以上と定められています。約80馬力を発生し、80kgという軽量な車体との組み合わせで、異常なパワーウェイトレシオを実現しています。


変速機もなく、1速固定のギアのみです。



燃料は純メタノールの使用が義務付けられています。メタノールはガソリンと比べて熱量が約半分しかないため、燃えにくい性質を持ちます。ガソリンの倍の量をシリンダー内に噴射しないと同等のパワーが得られませんが、爆発力が小さいためアクシデント時の危険度が低いというメリットがあります。


参考)MotorSports/CART WORLD


圧縮比仕様のため、スロットルを閉じればエンジンは停止してしまいます。エンジンスターターもないため、外部から押してもらうか引いてもらってエンジンをかける必要があります。クラッチはスタート時の発進にのみ使用され、走行中は操作しません。


これが基本です。


ギアのスプロケットは前後ともトラックの状況に合わせてライダーが交換し、ギア比を調整できます。トラックによって周回長が260mから425mまで異なるため、各コースに最適化した設定が勝敗を分ける要素となります。


スピードウェイ競技のレース形式とルール

スピードウェイのレースは、ダートのオーバルトラックで行われます。トラックの周回長は260mから425mまで様々で、それを約1分で4周するのが標準的なレース時間です。342mのトラックを59秒で4周回し、平均速度83km/hという記録も存在します。


各ヒートは4台のバイクが同時にスタートし、すぐさまドリフト姿勢でコーナーを攻めていきます。直線距離の長いトラックでは最高速度110km/h以上に達しますが、コーナー部分では平均速度が低下します。ブレーキがないため、コーナーではスライドさせながらエンジンブレーキで減速し、左足を地面に擦りつけて車体のバランスを取る独特の走法が求められます。


初見でもそのインパクトとテンポの良さに感嘆します。


スピードウェイ・オブ・ネイションズの大会形式では、2つの準決勝が開催され、各準決勝の上位3チーム、合計6チームが決勝に進出します。決勝は開催国と合わせた7チームで2ラウンド制で行われ、2位と3位のチームが準決勝(シングルレース)に進みます。準決勝の勝者が1位チームとグランドファイナルで対戦し、その勝者がスピードウェイ・オブ・ネイションズのチャンピオンとなります。


安全対策として、トラックのコーナー周りにはエアフェンスが設置されています。これは膨らませたフェンスをバルブやポートで繋ぎ、衝突時に周りのフェンスへ空気を移動させて衝撃を減らす設計です。トラックの外側には安全地帯も設けられ、観客側へライダーが突っ込む危険性を減らしています。


スピードウェイ・オブ・ネイションズの歴代優勝国と強豪ライダー

スピードウェイ・オブ・ネイションズは2018年から開始され、これまでに複数回の優勝を記録している国があります。ロシアが2018年、2019年、2020年と3連覇を達成し、最多優勝国となっています。イギリスは2021年と2024年の2回優勝、オーストラリアも2022年と2025年の2回優勝を果たしています。


ロシアが最強ということですね。


メダル獲得数では、ポーランドが金メダルなしながら銀メダル4回、銅メダル1回の計5回で最多のメダル獲得国です。イギリスは金メダル2回、銀メダル2回の計4回、オーストラリアも金メダル2回、銀メダル1回、銅メダル1回の計4回のメダルを獲得しています。デンマークは銅メダル3回、スウェーデンは銅メダル2回を記録しています。


個人のライダーでは、ロシアのアルテム・ラグタとエミール・サイフトディノフが3回の金メダルを獲得し、最多優勝ライダーとなっています。イギリスのロバート・ランバートが金メダル2回、銀メダル2回の計4回のメダル獲得、同じくイギリスのダン・ビューリーとオーストラリアのジャック・ホルダーが金メダル2回、銀メダル1回の計3回のメダルを獲得しています。


2025年大会の優勝チームであるオーストラリアは、ブレイディ・カーツ、ジャック・ホルダー、ジェイソン・ドイルの3人で構成され、37ポイントで優勝しました。2位のポーランドはバルトシュ・ズマジリク、パトリック・ドゥデク、ピョトル・パブリツキJr.の3人で35ポイント、3位のデンマークはレオン・マッセン、マイケル・イェプセン・イェンセン、ミッケル・ミケルセンの3人で34ポイントでした。


2023年は大会が開催されませんでした。これはスピードウェイワールドカップが復活したためですが、2024年と2025年には再び大会が行われています。


スピードウェイと日本のオートレースの違い

スピードウェイは日本のオートレースと見た目が似ていますが、実際には多くの違いがあります。オートレースは公営競技として日本で独自に発展したバイクレースで、賭けの対象となる競技です。一方、スピードウェイは国際的なモータースポーツとして、純粋なスポーツ競技として行われています。


使用する車両も大きく異なります。オートレースでは600cc程度のエンジンを搭載したバイクが使用され、ブレーキも装備されています。スピードウェイのバイクは500cc単気筒でブレーキが一切なく、変速機もない1速固定です。メタノール燃料を使用する点もスピードウェイ独自の特徴です。


レース形式も異なっています。オートレースは1レースあたり6台から8台が出走し、複数周回で順位を争います。スピードウェイは4台で約1分間のヒートを繰り返し、各ヒートの得点を積み重ねる形式です。このテンポの良さがスピードウェイの魅力の一つとされています。


痛いですね。


日本ではスピードウェイの大会はほとんど開催されておらず、観戦機会も限られています。ヨーロッパではポーランド、イギリス、デンマーク、スウェーデンなどで人気が高く、定期的に大会が開催されています。オーストラリアも強豪国として知られ、2025年大会では優勝を果たしています。


モータースポーツファンであっても、日本ではスピードウェイの情報に触れる機会が少なく、認知度が低い状況です。ただし、海外の動画配信サービスなどでレース映像を視聴することは可能で、その迫力ある走りを体験できます。公式ウェブサイトでは最新ニュース、写真、ビデオハイライト、ライブ結果などが公開されています。


参考)Speedway World Championships


Speedway of Nations公式サイト
上記の公式サイトでは、スピードウェイグランプリとスピードウェイ・オブ・ネイションズの最新情報、写真、動画、ライブ結果などを確認できます。英語での情報提供が中心ですが、レース映像を見るだけでもその迫力と独特の競技性を理解できるでしょう。