

デフォルト設定のまま乗ると、V4Rの電子制御介入を見逃して転倒リスクが上がります。
ドゥカティ パニガーレV4Rのダッシュボードには、6.9インチのフルカラー液晶パネルが搭載されています。このメーター画面には複数の表示モードが用意されており、その中でも特に「Track Evo(トラック・エボ)」モードを選択したときに現れるタコメーターが、まさに心電図の波形に見えると話題になっています。
通常の丸型アナログ風タコメーターではなく、画面最上部に横一線で伸びる「水平スケール式タコメーター」が表示されます。このバーが左から右にじわじわと伸びていく動きが、まるで心電図モニターのような印象を与えるのです。実際、SBKやMotoGPのレースオンボード映像でもほぼ同じ形式のメーター表示が使われており、パニガーレV4Rはその市販版として同様のインターフェースを採用しています。
つまり、「v4r 心電図」という検索ワードで調べている方の多くは、この横型タコメーターの波形表示のことを指しているわけです。
公道走行モード(ROADモード)では従来の丸型タコメーターが表示されますが、Track Evoモードに切り替えた瞬間に画面レイアウトが一変します。中央に大きくギアポジションが表示され、上端には心電図のような水平バーが走ります。これがV4Rのダッシュボードの最も大きな特徴の一つです。
| 表示モード | タコメーター形式 | 主な用途 |
|---|---|---|
| ROADモード | 丸型アナログ風 | 公道走行 |
| Track Evo | 水平バー(心電図型) | サーキット走行 |
Track Evoモードが特に優れているのは、ライダーがアグレッシブなライディングポジション(伏せた姿勢)をとっても視線を大きく動かさずに回転数を確認できる点です。水平バーは視野の端でも認識しやすく、前方への集中を保ちながら瞬時に情報を読み取れます。これはサーキットで求められる重要な設計思想です。
Track Evoモードで心電図のような水平タコメーターを眺めていると、画面右側に4つの小さなカラーセクターが並んでいることに気づきます。これはただの飾りではありません。それぞれ異なる電子制御システムの作動状況をリアルタイムで表示する「介入インジケーター」です。
4つのセクターは次のシステムに対応しています。
これらのセクターは、電子制御が実際に介入したときだけ点灯します。点灯している間は、そのシステムが今この瞬間に作動中であることを示しています。点灯が終わらない状態が続く場合は、設定レベルを見直すサインです。
重要なのは、これらのインジケーターはTrack Evoモードでのみ視認しやすい大きさで表示されるという点です。ROADモードのままでは、電子制御がどれほど激しく介入しているかをリアルタイムで把握しにくいのです。つまり、公道でTrack Evo表示に切り替えていないライダーは、DTC(トラクションコントロール)が常時介入していても気づかない可能性があります。
介入が多い=設定ミスか無理な操作、というシグナルです。これはセッティング改善の大きなヒントになります。
2026年型パニガーレV4Rに新たに導入された電子制御の中核となるのが、DVO(Ducati Vehicle Observer:ドゥカティ・ビークル・オブザーバー)です。このアルゴリズムはドゥカティ・コルセが開発したもので、MotoGPやSBKで使われている思想をそのまま市販バイクに移植しています。
DVOは簡単に言えば「バイクの状態を仮想的に70種類以上のセンサーで監視する仮想センサー技術」です。実際のセンサーが検出する物理量に加え、バイクの動きをシミュレーションすることで、現在の「作動推力」と「バイクが限界として許容できる最大推力」の両方をリアルタイムで推定します。この情報をもとに、DTC・DWC・DSC・EBCの各システムが細かく協調制御されるのです。
つまり、心電図のような波形のメーター画面に表示される4つのインジケーターは、このDVOが内部で計算した結果が「光る」という形で視覚化されたものです。まさにバイクの心臓部が今どう動いているかを教えてくれる、文字通りの「心電図」といえます。
さらに上位版として用意されているのがDAVC(Ducati Advanced Vehicle Control)です。これはDAVCレースプロソフトウェアをオプションで導入することで使用できる上位制御パッケージで、グリップレベルメーター(タイヤのグリップ推定値をメーターにグラフィック表示)などの機能も追加されます。サーキット走行に本格的に取り組むライダーは、このオプションの導入価値が高いといえます。
これらが全体として連動することで、最高速318.4km/h(レーシングエキゾースト装着時は330.6km/h)という凄まじい性能を持ちながらも、一般ライダーがサーキットで扱いやすいバイクに仕上がっています。パフォーマンスと制御のバランスがそのまま「心電図表示」に集約されているのです。
▶ドゥカティ・ライフスタイル東京:ライダーをサポートする電子制御システム解説(DVO・DTC・EBCなど各制御の詳細)
「Track Evoの心電図メーター表示に切り替えたい」と思っても、操作方法がわからなくて困るライダーは少なくありません。実は手順自体はシンプルです。基本の流れをここで整理します。
まずV4Rのハンドルバー左側スイッチのマルチファンクションボタンを操作してメニューを呼び出します。次に「Setting(設定メニュー)」→「Riding Mode(ライディングモード)」→「Info Mode(情報モード)」の順に進みます。ここでInfo Modeの選択肢として「Road」「Track」「Track Evo」が表示されるので、「Track Evo」を選択して確定すればOKです。
注意点が一つあります。ライディングモードごとにInfo Mode設定を変更できる仕組みになっているため、「Race A」モード専用にTrack Evo表示、「Street」モードにはROAD表示、というように使い分けることが可能です。これは非常に賢い設計で、公道では見やすい丸型タコ、サーキットでは心電図型タコ、という運用ができます。
サーキット走行では心電図型のTrack Evo表示が断然便利です。ただし、公道ライダーがTrack Evo表示のまま街中を走ると、丸型タコに比べて情報が多く視認性が若干落ちる場面もあります。目的に合わせた使い分けが条件です。
切り替え操作に迷う場合は、ドゥカティジャパンの公式サイトやオーナーズマニュアルのPDF版(corsa-jp.com等から入手可能)が詳しく、図解つきで解説されています。一度目を通しておくと、操作ミスのリスクをなくせます。
▶ドゥカティ公式:新型パニガーレV4 R(2026)スペック・電子制御・メーター仕様の公式情報
ここからは検索上位ではほとんど語られない、Track Evo心電図メーターを活用したセルフフィードバック術をお伝えします。
Track Evoモードで走行中、4つのカラーセクターを走行後の記憶と照らし合わせる「インジケーター日誌」的なアプローチが、ライディングスキルの改善に役立ちます。具体的には、「特定のコーナーでDTCが頻繁に点灯している」なら、そのコーナー出口でのスロットル開けるタイミングが早すぎるか、パワーモードが高すぎる可能性が示唆されます。同様に「EBCが点灯し続けるコーナーへの進入」は、エンジンブレーキ設定が強すぎてリアが不安定になっているサインです。
各インジケーターの点灯パターンから自分のライディングの癖を可視化できるのが、この心電図メーターの本来の価値です。
さらにオプションのDDL(Ducati Data Logger:ドゥカティ・データロガー)を導入すると、これらの電子制御介入データを走行後にPC上で詳しく分析できます。世界500以上のサーキットのフィニッシュライン情報がデータベース化されており、ラップタイムや区間ごとのパフォーマンス分析も可能です。サーキットで速くなりたいライダーにとっては、769万円のV4R本体と合わせて検討する価値のあるオプションです。
ただし、DDLがなくてもTrack Evo表示を眺めながら走るだけで気づきは増えます。「前回のサーキット走行よりDTCの光る回数が減った」という変化が、スキルアップを実感する一番のフィードバックになるからです。心電図モニターで心臓の状態を見るように、バイクのコンディションと自分の操作の「健康状態」をリアルタイムで確認する。これがV4Rの心電図メーターの最大の魅力です。
▶WEBike:2026年型パニガーレV4 R国内発表レポート(DVO・電子制御・ダッシュボード詳細解説)

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