

170cmで両足のかかとが完全に着かなくても、片足べた着きで問題なく走れます。
G310GSのシート高は835mmです。これはホンダのアフリカツイン(1100cc)に近い数値であり、400cc以下のバイクとしては高めの部類に入ります。つまり、数値だけ見ると「170cmなら余裕では?」と思いがちですが、実際はそう単純ではありません。
身長170cmのライダーがノーマル状態のG310GSにまたがると、両足のかかとが数cm浮いた状態になります。 具体的には親指の付け根(母指球)から土踏まずあたりまでは地面につきますが、完全なべた着きにはなりません。ただし片足のつま先はしっかり着くため、停車時の安定感は確保できます。 mr-bike(http://www.mr-bike.jp/m/?p=7193)
またG310GSはサスペンションがやわらかめの設定のため、体重による沈み込みが発生します。 体重70kg前後のライダーであれば、実際にまたがったときのシート高はスペック値より低くなります。スペック上の数値が835mmでも、実感値はそれより低いというわけです。 atsu.co(https://atsu.co.jp/blog/service/?p=14772)
| 条件 | 足つき状況 |
|---|---|
| 身長170cm・体重60kg前後(ノーマル) | 両かかとが数cm浮く、片足つま先はしっかり着く |
| 身長170cm・体重70kg以上(ノーマル) | サス沈み込みにより、170cm弱相当の足つきに改善 |
| 身長170cm・ローダウン40mm仕様(シート高795mm) | わずかな着座位置のズレでかかとがほぼ着く |
| 身長162cm(ノーマル) | シート幅が狭いため片足べた着き可能 |
参考:G310GSシート高をローダウン仕様で実測した専門ショップの詳細記事
足着きが不安な方に朗報!G310GSのローダウン試乗車が完成|アツモータースポーツ
シート「高さ」だけが足つきに影響すると思っている方が多いですが、実はそうではありません。シートの横幅(シート幅)も大きく関係しています。これは意外ですね。
BMWモトラッドが公式に説明しているように、シート幅が広いほど「ステップアーチレングス」が大きくなります。 ステップアーチレングスとは、またがったときに両足が外側へ広がる度合いのことです。つまりシート高が同じでも、シートが横に太いバイクほど実際の足つきは悪くなります。 bmw-motorrad(https://www.bmw-motorrad.jp/ja/engineering/detail/comfort-ergonomics/ergonomics.html)
G310GSはシート幅が比較的狭く設計されています。 身長162cmのテスターがオフロード試乗でも「片足をステップに乗せた状態で左足がべた着き」と述べているほどです。シート幅の細さが、シート高835mmという数値よりも優れた足つき性を実現している理由のひとつです。 bds.co(https://www.bds.co.jp/bdsreport/detail1329.html)
ただしG310GSのシートには横への張り出しが一部あり、内腿に当たることで足つきを阻害する場合もあります。 この部分をシート加工で削ることで、さらに足つきが改善できます。シート幅の問題を認識しておけばOKです。 ameblo(https://ameblo.jp/1450t/entry-12750450095.html)
参考:BMW Motorrad公式によるシート高とステップアーチレングスの解説
シート高とステップアーチレングス|BMW Motorrad Japan
「ローダウンキットを入れれば全員べた着きになる」というのは少し誇張です。効果はあるものの、万能ではありません。正確に把握しておきましょう。
P&Aインターナショナルのローダウンキット(G310GS '17-'25対応)は、税込36,960円でシート高を約40mm下げることができます。 これによって計算上のシート高は835mmから795mmになります。身長170cm弱のライダーなら、ここまで下がればわずかに着座位置をずらすだけでかかとが着くレベルになります。 費用対効果は高いといえます。 peitzmeier(https://www.peitzmeier.jp/pai/BMW-G310GS_LowdownKit_pickup.html)
ただし取り付けにはスプリングコンプレッサーが必要です。 工具がない場合はショップへの作業依頼が必要になり、工賃が別途かかります。作業費を含めると5万円前後になることも想定しておく必要があります。 peitzmeier(https://www.peitzmeier.jp/pai/BMW-G310GS_LowdownKit_pickup.html)
ローダウンの注意点として、車高を下げるとサスペンションのストロークが短くなります。オフロード走行を重視する場合、路面の凹凸を吸収する能力が落ちる可能性があります。G310GSをオフでガッツリ使う予定があるなら、ローダウンよりシート加工の方が有効な場合もあります。結論はライディングスタイル次第です。
参考:各社ローダウンキットの比較と装着インプレッション
【足つきレポート】BMW G310GS(2022年モデル)の足つき性|29rider
ローダウンキットより前に試してほしいのが「裏抜き(ウラヌキ)」です。あまり知られていない方法ですが、効果が高い割にコストがほぼゼロという点で優秀です。
裏抜きとはシートのスポンジを表皮を剥がさずに内側から抜いて、シートを柔らかく・薄くする方法です。 手順はシート表皮のタッカー針をペンチで外し、スポンジの中にピンセットを差し込んでぐるぐると回しながら中のスポンジをむしり取ります。アンコ抜きとは異なり、シートの外観(高さ)がほとんど変わらないのが最大のメリットです。 ameblo(https://ameblo.jp/1450t/entry-12750450095.html)
G310GSのシートはもともと横に張り出したベース形状をしています。 裏抜きと同時にこのベース部分をカットすることで、内腿に当たる部分を解消し、足の開きを最小限に抑えられます。足つきが視覚的に大きく変わるという報告もあります。 ameblo(https://ameblo.jp/1450t/entry-12750450095.html)
実際にこの方法でSSTR(ソロ・スタン・ティ・ランブル)の約1,200km走行を経験した報告もあり、腰痛の悪化もなかったとのことです。 乗り心地を極端に悪化させないのが特徴といえます。道具とやる気があれば今すぐ試せます。 ameblo(https://ameblo.jp/1450t/entry-12750450095.html)
シート加工を自分でやるのが不安な場合は、専門のシート加工業者に依頼するのが安心です。
シート高835mmは数字だけ見ると不安になりますが、G310GSは総合的に見ると170cmのライダーに十分対応できるバイクです。この点を整理しておきましょう。
まず前提として、公道でのバイクの停車時に必要なのは「両足べた着き」ではなく、「片足でしっかり支えられること」です。 身長170cmの記者が実際に試乗した記録では「両足でしっかりつける」「高速・ワインディング・ダートで足つきでネガティブなシーンはなかった」と評価されています。 現実的な走行では問題ないレベルです。 bike-news(https://bike-news.jp/post/226558)
ノーマルのままでも乗れるが不安を感じるなら、まずは「裏抜き加工(費用ほぼゼロ)」を試し、それでも足りなければ「ローダウンキット(税込36,960円+工賃)」という順番で対応するのが合理的です。
参考:G310GSの足つき身長別データが掲載されたレビューサイト
G310GS 身長別足つき情報|webike