

測定にはマイクロメータを使うのが基本です。

クランクピンの摩耗測定では、外側マイクロメータを使用して直径を0.01mm単位で測定します。ダイヤルゲージでの測定は誤りとされており、整備士試験でも不正解の選択肢として出題されています。マイクロメータならピン部の複数箇所を測定でき、真円度や円筒度も確認できるからです。 youtube(https://www.youtube.com/watch?v=1Gl440wt9r8)
測定前には必ず測定面をきれいにし、ゼロ点調整を行います。測定面の間にきれいな紙を1枚挟んで清掃し、ラチェットストップを約2周させてゼロ点が0.000mmになるか確認します。汚れが付着したまま測定すると、0.01mm単位の精度が必要な摩耗測定では致命的な誤差が生じます。 sendai-nct.ac(https://www.sendai-nct.ac.jp/natori/course/me/staff/noro/03lecture/18me2_exp/micro.pdf)
測定はピン部の中央部だけでなく、複数箇所で行うのが正しい方法です。クランクピンは回転運動により不均一に摩耗するため、1箇所だけの測定では真円度や円筒度の異常を見逃してしまいます。最低でも90度ずつ回転させた4箇所、できれば軸方向にも複数ポイントで測定すべきです。 nippon.zaidan(https://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2001/00112/contents/00014.htm)
一般的なバイクのクランクピン標準値は、例えば32.984〜33.000mmで、使用限度は32.97mmといった設定がされています。つまり、標準値から約0.03mm摩耗すると交換が必要です。0.03mmは髪の毛1本分にも満たない僅かな摩耗量ですが、高速回転するエンジン内部では致命的な影響を及ぼします。 ojinrider.web.fc2(http://ojinrider.web.fc2.com/Rimages/094.pdf)
使用限度を超えて摩耗している場合は、クランクシャフトを新品と交換します。ただし、メーカーでアンダサイズの部品が準備されている場合は、研磨してアンダサイズのメタルと組み合わせる修正も可能です。アンダサイズは通常0.25mm刻みで用意されており、研磨加工で機能回復が図れます。 nakanihon.ac(https://nakanihon.ac.jp/wp-content/themes/nac/doc/college/ronso/nac_ronso_018-07.pdf)
摩耗値だけでなく、真円度と円筒度も使用限度の判断基準になります。真円度とはピン部の断面が真円からどれだけ歪んでいるか、円筒度とは軸方向の形状が円筒からどれだけずれているかを示す指標です。これらが使用限度を超えると、新品のメタルを使用してもオイルクリアランスが不均一になり、焼き付きのリスクが高まります。 nippon.zaidan(https://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2001/00112/contents/00014.htm)
クランクピンが摩耗すると、オイルクリアランスが大きくなり、エンジン油圧が低下します。オイルクリアランスとは、クランクピンとメタルの間の隙間のことで、この隙間が適正でないとエンジンオイルの潤滑が正常に機能しません。油圧低下は焼き付きの直接的な原因になります。 nippon.zaidan(https://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2000/00107/contents/058.htm)
クランクシャフトは一分間に数千回転しており、その衝撃を常に受けています。オイルクリアランスが拡大すると、この高速回転時の衝撃がメタルとピンの間で金属接触を引き起こし、焼き付きが発生します。焼き付きが起これば、クランクシャフト全体の交換が必要になり、修理費用は数十万円に達することもあります。 mechanic-tv(https://mechanic-tv.com/movie/movie-2014/)
また、オイルシールの当たり面が摩耗すると、オイル漏れが発生することがあります。10年以上経過したエンジンでは、オイルシールが硬化してクランクシャフトに摩耗痕ができやすくなります。オイル漏れはエンジンルーム内を汚すだけでなく、路面にオイルを落として他の車両を巻き込む事故につながる危険性もあります。 industrial-engine-maintenance(https://industrial-engine-maintenance.com/repair/parts/crankshaft/)
クランクピンの摩耗を防ぐには、正しいオイル管理が最も重要です。エンジンオイルの定期交換とオイルレベルの点検を怠ると、クランクピンとメタルの間の潤滑が不十分になり、摩耗が急速に進行します。バイクの場合、一般的に3,000〜5,000km、または半年ごとのオイル交換が推奨されています。 mechanic-tv(https://mechanic-tv.com/movie/movie-2014/)
オイルの劣化を放置すると、オイル中に混入した金属粉がさらなる摩耗を促進します。使用済みオイルには、すでに摩耗したメタルやピンから削れた微細な金属粉が含まれており、これが研磨剤のように作用してクランクピンを傷つけます。定期交換が基本です。
エンジンオイルの粘度選択も摩耗に影響します。メーカー指定の粘度より低い粘度のオイルを使用すると、油膜が薄くなりクリアランス部での金属接触が起こりやすくなります。逆に高すぎる粘度では、冷間時にオイルが回りにくく、始動直後の摩耗が増加します。指定粘度を守ることが長持ちさせる秘訣です。 mechanic-tv(https://mechanic-tv.com/movie/movie-2014/)
クランクピン摩耗測定は、エンジンのオーバーホール時に必ず実施すべき点検項目です。通常の定期点検では、エンジンを分解してクランクシャフトを取り外すことはありませんが、異音が発生した場合やエンジン油圧警告灯が点灯した場合は、早急に測定を行う必要があります。 nippon.zaidan(https://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2000/00107/contents/058.htm)
エンジンから異常な金属音が聞こえる場合、すでにクランクピンの摩耗が進行している可能性が高いです。特にアイドリング時に「カタカタ」という音が聞こえる場合は、オイルクリアランスが拡大してメタルとピンが叩き合っている状態です。この状態で走行を続けると、焼き付きに至ります。
走行距離が5万kmを超えたバイクや、10年以上経過した車両では、次回のオーバーホール時にクランクピン測定を計画することをおすすめします。定期的な測定により、摩耗の進行度合いを把握でき、突然のエンジントラブルを未然に防げます。測定データを記録しておけば、次回オーバーホール時期の予測も可能になります。 facebook(https://www.facebook.com/groups/1603344139694714/posts/26367255982876853/)

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