

サイドウォールの傷は1mmでも修理できません。
サイドウォールとは、バイクのタイヤ側面部分を指します。トレッド面(路面と接する部分)とビード部(ホイールに固定する部分)の間に位置し、タイヤを横から見たときに最も目立つ場所です。
この部分には、メーカー名、タイヤサイズ、製造年週、速度記号など、タイヤに関する重要な情報が刻印されています。いわばタイヤの履歴書のような役割を果たしており、タイヤ選びや点検時に欠かせない情報源です。
サイドウォールは走行中に最も屈曲の激しい部分で、大きくたわむことで衝撃を吸収し乗り心地を向上させます。
つまり衝撃吸収の要です。
また、タイヤ内部のカーカス(骨格を形成するコード層)を保護する役割も担っており、タイヤの安全性に直結する重要な部位となっています。
サイドウォールに刻印された4桁の数字は、タイヤの製造年週を表しています。例えば「1223」と表記されていれば、2023年の12週目に製造されたことを意味します。最初の2桁が製造週、後ろの2桁が製造年という構成です。
参考)https://www.bridgestone.co.jp/products/tire/mc/special/knowledge/post-9.html
この刻印はタイヤの片側のみに入っているため、両面を確認する必要があります。タイヤの鮮度を知る上で重要な情報で、一般的にタイヤは製造から3〜5年で劣化が進むとされているため、中古タイヤを購入する際や長期保管後の使用前には必ずチェックすべきです。
製造年週が基準です。
タイヤサイズの表記も重要な情報です。バイク用タイヤの場合、「120/70-17」のように表示され、最初の数字がタイヤ幅(mm)、次が偏平率(%)、最後がリム径(インチ)を示しています。この他にも速度記号やロードインデックス(耐荷重指数)など、安全走行に関わる情報が刻印されており、タイヤ交換時には必ず同じ規格のものを選ぶ必要があります。
参考)タイヤの基礎知識(タイヤサイズ、表示の見方)|【DUNLOP…
サイドウォールにできた傷は、どんなに小さくても修理することができません。これはサイドウォールが担う役割に理由があります。走行中、サイドウォールは常に大きくたわんだり伸びたりを繰り返し、衝撃を吸収しています。
この柔軟な動きが求められる部分に修理パッチを当てても、すぐに剥がれてしまい安全性を確保できないのです。トレッド面(接地面)に釘が刺さった場合は多くのケースでパンク修理が可能ですが、サイドウォールは構造上の特性から修理という選択肢がありません。
修理不可が原則です。
参考)タイヤのサイドウォールの傷やひび割れの原因と予防策を紹介しま…
さらに、表面を接着剤などで塞いだとしても、内部のコード層が一度損傷すると元の強度には戻りません。サイドウォールはトレッド面よりも薄く、ゴムも柔らかいため、同じ衝撃でもより深刻なダメージを受けやすい構造になっています。安全に関わる最重要部品だからこそ、サイドウォールの傷は「交換」のみが唯一の対処法となります。
参考)ピンチカットの原因は縁石にタイヤをぶつけるだけではない話
サイドウォールのひび割れ(クラック)は、タイヤの経年劣化や紫外線、オゾンによる影響で発生します。タイヤのゴムが劣化することで、表面に細かいひびが入っていく現象です。特にバイクを屋外で長期間保管している場合、紫外線に継続的にさらされるため劣化が早まります。
参考)バイクタイヤのひび割れを防止する方法とは?原因や放置した際の…
空気圧不足による低圧走行も、サイドウォールのひび割れを引き起こす主要因です。タイヤ故障原因のナンバーワンは低圧走行とされており、空気圧が低いとサイドウォールに過度のダメージを与えます。毎回乗車前に空気圧をチェックする習慣がない人は、誰でもひび割れのリスクを抱えていると言えます。
空気圧管理が鍵です。
参考)タイヤのサイドウォールがひび割れた…… - Webikeプラ…
タイヤワックスなどのケミカル類の使用も、ゴムの劣化を早める原因になります。最も防ぎにくいのはオゾンの影響で、これは保管場所を変えるなどして対策するしかありません。ただし、空気圧をしっかり管理して乗るだけで、大部分のトラブルは防げます。定期的なケアとして、タイヤ専用の保護剤を使用してサイドウォール部分を保護することも有効で、紫外線や水分からタイヤを守り劣化を防止できます。
参考)タイヤのサイドウォールがひび割れた|最新記事|METZELE…
サイドウォールの損傷には主に3つのパターンがあります。
まず「えぐれ・擦れ」は、タイヤが縁石や路肩に接触することで発生します。傷が浅い場合は問題なく走行できますが、深いえぐれや擦れが生じた場合、タイヤの内部構造に影響を与え、走行中の空気漏れやバーストの原因になることがあります。縁石との接触は日常的に起こりやすいため、駐車時や狭い道での走行時には特に注意が必要です。
参考)タイヤのサイドウォールによくある問題とは?問題の原因と対策方…
次に「切り傷」は、ガラス片や金属片などの障害物との接触によって生じます。切り傷の深さによっては、タイヤ内部のコードに達している可能性もあり、タイヤの空気圧低下やバーストなどの事故につながる恐れがあります。
浅い擦り傷程度なら問題ありません。
最も危険なのは「ピンチカット」と呼ばれる状態で、サイドウォールがタンコブのように膨らむ症状です。これは縁石に乗り上げたり強い衝撃が加わったときに、内部のカーカスのコードが切れてしまった状態を指します。サイドウォールのゴムだけで充填空気圧に耐えている非常に危険な状態で、このまま走行を続けるとバースト(破裂)を起こす可能性が高くなります。ピンチカットを発見したら、そのタイヤでは絶対に走行せず、すぐにロードサービスに連絡すべきです。
参考)タイヤにタンコブ? バーストの危険もある「ピンチカット」とは…
サイドウォールの点検は、走行前の習慣にすることが理想的です。まず目視で、傷、ひび割れ、膨らみがないかを確認します。タイヤの両側面を見て、異常な膨らみやタンコブ状の変形がある場合は、すぐに走行を中止してください。
参考)ここを確認!タイヤ点検のポイントを解説。|mobox(モボッ…
ひび割れの程度も重要なチェックポイントです。表面に細かいひびが入っている程度なら、すぐに危険ではありませんが、重度のひび割れは交換を急いだほうが賢明です。ひび割れがひどいと、カーカスを保護する能力も低下しており、正常な状態よりも衝撃に弱くなっているため、ピンチカットが発生する確率が高くなります。
重度なら即交換です。
空気圧の管理は最も重要な点検項目です。空気圧をしっかり管理するだけで、大部分のトラブルは防げます。具体的には、2週間に1回程度の頻度で空気圧ゲージを使って測定し、規定値を維持することが推奨されます。走行中に違和感を感じたら、すぐに安全な場所に停車してタイヤを確認する習慣も大切です。
参考リンクとして、ブリヂストンの公式サイトではタイヤの点検方法が詳しく解説されています。
サイドウォールを長持ちさせる最も効果的な方法は、適正な空気圧を維持することです。低圧走行はタイヤ故障の最大原因で、サイドウォールに過度なダメージを与えます。空気圧管理を徹底することで、マイレージも伸び、性能をきちんと発揮してくれます。
これだけで大違いです。
保管環境にも注意が必要です。バイクを屋外で長期間保管すると、紫外線やオゾンによってゴムの劣化が進みます。可能であれば屋内保管やバイクカバーを使用して、直射日光を避けることが推奨されます。タイヤ専用の保護剤を3か月に1回程度塗布することで、紫外線や水分からタイヤを守り、ゴムの劣化を防止できます。
走行時の注意点として、縁石や段差への接触を避けることが重要です。
特に以下の場所では慎重な運転が必要です。
タイヤワックスなどのケミカル類の使用は避けたほうが無難です。これらはゴムの劣化を早める原因になることがあります。保護剤を使う場合は、必ずタイヤ専用のものを選び、清潔な布で薄く均一に塗布してください。
サイドウォールに深い切り傷、膨らみ、重度のひび割れが見られる場合は、速やかにタイヤ交換を行う必要があります。浅い擦り傷や表面のえぐれ程度であれば、走行時の大きな問題にはならないことが多いですが、判断に迷う場合は専門店で点検を受けることをおすすめします。
専門家の判断が確実です。
製造年週も交換判断の重要な基準です。一般的にタイヤは製造から3〜5年で劣化が進むため、サイドウォールに刻印された4桁の数字を確認し、製造後5年以上経過している場合は、溝が残っていても交換を検討すべきです。特にバイクを週末のみ使用するなど、走行距離が少ない場合でも経年劣化は進行します。
参考)【バイクのタイヤ】サイズ表記や製造年月日の見方を詳しく解説!…
ピンチカット(タンコブ状の膨らみ)を発見した場合は、即座に走行を中止してください。この状態ではタイヤ一本を丸ごと交換するしかなく、修理は不可能です。そのまま走行を続けるとバーストという最悪の結果が生じる可能性があります。
発見したら即交換です。
交換時には必ず同じ規格(サイズ、速度記号、ロードインデックス)のタイヤを選ぶ必要があります。サイドウォールに刻印された情報を確認し、適合するタイヤを選択することで、バイクの性能を最大限に発揮できます。不明な点がある場合は、購入前にバイクショップやタイヤ専門店に相談することをおすすめします。
参考)タイヤの製造年月日の見方とは?サイドウォールの刻印の表記・種…
参考リンクとして、ブリヂストンの公式サイトではタイヤサイズ表記の詳しい見方が解説されています。
タイヤサイズ表記の見方|二輪車用タイヤ - 株式会社ブリヂストン