

カーカスが見えたら一般道でも即バースト。
カーカスとは、バイクのタイヤ内部で骨格の役割を果たす構造体です。ナイロンやスチール製のワイヤーを束ねた層を何層にも重ねることで形成されています。
参考)https://www.goobike.com/magazine/maintenance/maintenance/408/
タイヤ内部の空気圧を支え、走行中に受ける衝撃や荷重に耐えるのがカーカスの主な役割です。回転するタイヤが遠心力によって膨張するのを抑える働きもあります。
参考)カーカスの役割は?|最新記事|METZELER FAN SI…
カーカスはゴムで覆われた繊維やスチールベルトなどの構造体で、タイヤのトレッドが理想的な接地形状を作ることにも貢献しています。サスペンションのダンパーのような役割も持ち、路面の衝撃を吸収しながら支える機能があります。
参考)https://news.webike.net/bikenews/425500/
タイヤの性能や寿命を左右する重要なパーツといえますね。
バイクのタイヤは、カーカスの配置方法によってバイアスタイヤとラジアルタイヤに分類されます。バイアスタイヤは、層ごとにカーカスを斜めにクロスさせて重ねる構造で、タイヤ全体の強度を高めるのが目的です。斜めという意味の「バイアス」がこの名前の由来です。
参考)今更聞けない!?ラジアルタイヤとバイアスタイヤの違い - M…
一方、ラジアルタイヤでは、カーカスが進行方向に対して水平(タイヤ横方向から見ると放射状)に張られています。バイアスタイヤではカーカスが2枚必要ですが、ラジアルタイヤでは1枚で済むのが特徴です。
ラジアルタイヤの場合、強度不足を補うためにトレッド面に補強用のベルトが巻かれています。トレッド面と側面の強度をカーカスとベルトが分担することで、機能性が高く軽量なタイヤを生産できます。
構造の違いが走行性能に影響します。
カーカスに使われる繊維素材は、タイヤの性能グレードを左右する重要な要素です。最も一般的に使われるのがナイロンで、ポリアミドとも呼ばれ、石油系を原料とする丈夫でしなやかな特徴があります。
参考)タイヤ性能のグレードを高めるカーカス材質【ライドナレッジ08…
レーヨンは振動の減衰特性に優れており、特にロープロファイル(扁平)でワイドなラジアル構造のタイヤで使用されます。レーヨン製カーカスは、ナイロンやポリエステルと比較して振動を抑えやすいのが利点です。
高性能タイヤでは、トレッド部分に1層のスチールベルトを円周方向に巻き、その下層に1層のレーヨン製カーカスをホイール軸から見て放射状に配置する構造が採用されています。この組み合わせによって、高速域での安定性と路面追従性の両立が可能になります。
素材選びで乗り心地が変わります。
定期的にタイヤ交換をしない場合、トレッド面がすり減ってカーカスが見えてしまうケースが少なくありません。カーカスが見える状態になると、トレッド面の中央部分に茶色の筋が表れます。
この状態ではタイヤの形状が保たれず、空気圧に負けて膨らんできます。空気を多めに入れる、またはコーナーを走行すると、タイヤがバースト(破裂)するリスクが高まります。
カーカスが見えた状態で走行していると、小石や雨など本来カーカスに触れないものが接触するようになります。外的要因によってカーカスが破損すると、タイヤの空気圧を保持できなくなりバーストします。
参考)【使用限界】タイヤのカーカスが見えると危険|放置するリスクや…
カーカスが見えたタイヤはいつ爆発するかわからない爆弾のようなものといえますね。カーカスはタイヤの4層構造のうち中から2番目の層であり、荷重や衝撃、空気圧を支えるコード層です。走行中にバーストすると事故につながる危険性があるので、タイヤを定期的にチェックし、交換することが大切です。
タイヤワールド館ベストのカーカス露出の危険性について詳しい解説では、カーカスが見えたタイヤは高速道路だけでなく一般道でもバーストの危険があり、命に危険を及ぼす可能性があると警告しています。
ピンチカットとは、タイヤの側面にコブのような膨らみが発生する現象です。タイヤ構造の一部であるカーカスコードが切断されている状態で、タイヤ内部の空気を保てなくなっており、非常に危険な状態です。
参考)https://column.fujicorporation.com/article/3723
タイヤに強い衝撃が加わると、カーカスコードが切れてしまうことが原因です。タイヤ側面のサイドウォールには補強用のベルトがないため、トレッド面より衝撃に弱い傾向があります。
参考)【小さくても危険】タイヤのピンチカットとは?原因や対処法を紹…
空気圧が低下していると、サイドウォールに負荷がかかるためピンチカットが発生しやすくなります。段差に強く乗り上げたり、空気圧が低いまま走行したり、タイヤが年数経過で古くなることでもピンチカットが起きます。
参考)💣BOBBER 【ピンチカット】&#x1f4…
ピンチカットは修理ができません。衝撃が加わるとバーストする可能性が高いため、できるだけ早くタイヤ交換をおこなうべきです。ピンチカットが確認できた場合は即交換が原則です。
参考)https://tire.bridgestone.co.jp/about/maintenance/pinch-cut/
カーカスが見えた状態のタイヤは、コード層に該当するため安全なタイヤとは判断されず、車検に通りません。スリップサインやピンチカットが出ているタイヤも同様に車検不合格となります。
カーカスが見えたタイヤは、車検時に必ず交換しないといけません。車検に通らないだけでなく、公道走行は道路交通法に定める整備不良にあたり、違反点数2点と罰金9,000円が科されます。
不正改造として扱われた場合は、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の懲罰に加えて、15日以内の整備命令が下される可能性もあります。整備命令に従わない場合は、さらに厳しい罰則が適用されます。
法的リスクを避けるためにも、早期のタイヤ交換が必要ですね。
一般的に、バイクのタイヤの交換目安となる走行距離は10,000km〜20,000kmと言われています。これはあくまでも目安で、バイクの種類や乗り方、路面状況、タイヤの種類によって大きく異なります。
タイヤは走行距離に関わらず、経年劣化によってゴムが硬化しグリップ力が低下します。製造から3〜5年を目安に、ひび割れや硬化がないかを確認しましょう。保管状態が良い場合でも、5年を過ぎたら交換を検討することが推奨されます。
使用開始時期が不明な場合は、タイヤのサイドウォールに刻印されている製造週を確認できます。例えば「2223」とあれば、2023年の22週目に製造されたことを示します。
| 交換目安 | 詳細 |
|---|---|
| 走行距離 | 10,000km〜20,000km(目安) |
| 年数 | 3〜5年(目安) |
| 溝の深さ | 1.5mm以上(スリップサインが出ていないこと) |
| 材質劣化 | ひび割れ、硬化、変形がないこと |
| パンク修理後 | できるだけ早く交換 |
これらの基準を参考に、ご自身のバイクのタイヤの状態を確認し、適切なタイミングで交換を行うことが安全走行につながります。
タイヤの寿命を延ばすには、適切な空気圧管理が最も重要です。空気圧が低いと、タイヤ側面(サイドウォール)に過度な負荷がかかり、カーカスコードが切れてピンチカットが発生しやすくなります。
空気圧が低い状態で走行すると、荷重を受けている部分が横に膨らみ、常に負荷がかかった状態になります。この状態が続くと、やがてタイヤ内部のカーカスコードが切れてしまいます。
定期的な空気圧チェックを習慣にすることで、タイヤの異常を早期に発見できます。バイクの取扱説明書に記載されている推奨空気圧を守り、月に1回程度は点検することをおすすめします。
空気圧管理だけで寿命が延びます。
空気圧の適正値を保つためには、バイク用デジタル空気圧計を携帯しておくと便利です。ガソリンスタンドの据え置き型よりも正確に測定でき、給油のついでにチェックする習慣を作りやすくなります。
タイヤローテーションは、前後のタイヤを定期的に入れ替えることで摩耗を均一にする方法です。一般的には5,000km〜10,000km毎にローテーションするのがおすすめです。
バイクの取扱説明書に記載されている推奨ローテーションパターンに従って実施しましょう。フロントとリアでは摩耗の進み方が異なるため、ローテーションによって全体の寿命を延ばすことができます。
ただし、前後で異なるサイズのタイヤを装着しているバイクや、方向性パターンのタイヤではローテーションができない場合があります。自分のバイクが対応可能かどうか、事前に確認することが大切です。
均等に摩耗させることが基本です。
ローテーション作業を自分で行う場合は、トルクレンチを使ってホイールナットを規定トルクで締めることが重要です。締め付けトルクが不適切だと、走行中にホイールが外れる危険があります。不安な場合はバイクショップに依頼するのが安全ですね。