

遅角にすると速くなることがあります。
遅角と進角は、どちらも点火時期をどこで起こすかの話です。ヤマハは、ピストン上死点に対してプラグに点火するタイミングを早めることを進角、遅くすることを遅角と説明しています。 まず言葉の整理です。 yamaha-motor.co(https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/yamaha-motor-life/2014/11/post-156.html)
4ストでも2ストでも、混合気は火花を飛ばした瞬間に一気に燃え切るわけではありません。燃え広がるまでに少し時間差があるため、上死点ぴったりではなく、ふつうは上死点前で点火します。 つまり先に火をつける必要があるということですね。 minkara.carview.co(https://minkara.carview.co.jp/userid/3046223/blog/42873777/)
ここでよく出る表記がBTDCです。これは上死点前を示す表記で、たとえばBTDC20度なら、上死点の20度手前で点火する意味です。 数字が大きいほど進角側です。 minkara.carview.co(https://minkara.carview.co.jp/userid/2033585/blog/45440485/)
旧い2ストでは角度ではなく、上死点前1.8±0.15mmのようにピストン高さで指示される例もあります。Webikeの記事でも、2スト点火時期は上死点前1.8mm前後のようにmm指定で調整する通例が紹介されています。 ここは車種ごとの差が大きいです。 news.webike(https://news.webike.net/maintenance/59196/)
バイクの点火時期は、昔ながらの機械式進角だけでなく、CDIで自動制御される車種も多いです。Yahoo!知恵袋の解説でも、CDIでは回転数変化に応じて自動的に進角・遅角を行えることが示されています。 つまり固定ではありません。 detail.chiebukuro.yahoo.co(https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11257316231)
ここで勘違いしやすいのが、社外CDIを入れれば全部速くなるという思い込みです。実際には回転域によって進角カーブが違い、低回転は穏やか、高回転だけ進角、逆に一部で遅角を入れる設計もあります。 進角量だけ見ても判断できません。 ameblo(https://ameblo.jp/knfqs583/entry-12602493237.html)
点火マップは、回転数だけでなく負荷との兼ね合いで最適値が変わります。学生フォーミュラ向けの解説でも、低負荷では進角気味、高負荷では遅角気味になる傾向があると整理されています。 高回転だから常に進角、とは限らないんですね。 note(https://note.com/itsuki_0901/n/n8130bd44d0e7)
しかも社外品は「予測進角型」のように独自の制御をしている場合があり、ローターや信号の相性で意図しないズレが出ることもあります。 相性確認が条件です。 livedio.thx.client(http://livedio.thx.client.jp/cdi.html)
進角のメリットは、うまく合えば燃焼圧力の立ち上がりが理想に近づき、トルク感やレスポンスが良くなる点です。いっぽうで進角しすぎると、ノッキングや排気温度上昇を招き、逆にパワーダウンすることがあります。 ここが怖いところですね。 motec.exblog(https://motec.exblog.jp/30591332/)
MoTeC Japanの解説では、ノッキングは上死点後12度を中心に10度〜50度の範囲で多く観測されるとされ、燃焼圧のピーク位置との関係が説明されています。 早めれば早いほど良い、ではありません。 motec.exblog(https://motec.exblog.jp/30591332/)
しかも高オクタン燃料を使うとノッキング耐性が上がるため、さらに進角できる余地が出ますが、それでも「これ以上進角してもパワーが出ない」どころか「進角し過ぎて逆にパワーダウンする」領域があると明記されています。 結論は適正値です。 motec.exblog(https://motec.exblog.jp/30591332/)
逆に、異常燃焼が出ている場面では遅角が有効です。DEMOTAの記事でも、異常燃焼時は燃焼速度が爆発的に上がるため、コンピュータは遅角を指示すると説明しています。 トラブル回避では遅角が味方になります。 demota(https://demota.jp/%E7%82%B9%E7%81%AB%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%83%8A%E3%83%8B-_a/)
点火時期調整でありがちなのは、いきなり大きく動かして体感だけで決めてしまうことです。学生フォーミュラ向けの解説では、点火時期は設定を誤るとノッキングでエンジン破損の可能性があり、一度に変更するのは±2度程度が良いとされています。 少しずつが原則です。 note(https://note.com/itsuki_0901/n/n8130bd44d0e7)
また、始動して少し走っただけで「合った」と判断するのも危険です。Webikeでは、真のコンディション判断にはちょい乗りでは足りず、100km以上走らないと想定外の問題が露呈しにくいと指摘しています。 短距離だけは例外です。 news.webike(https://news.webike.net/maintenance/68505/)
2ストの旧車系では、整備書どおりに上死点前1.8mm前後を出すため、テスターでポイントが開く瞬間を拾い、正転逆転させながら微調整する手順が紹介されています。 目分量では難しいです。 news.webike(https://news.webike.net/maintenance/59196/)
高温化やノッキングのリスクを減らしたい場面なら、狙いは正確な確認です。その候補として、タイミングライトで基準位置を確認する、整備書の規定値をメモする、この1動作だけで失敗を減らしやすくなります。 これは使えそうです。 news.webike(https://news.webike.net/maintenance/81534/)
点火系の部品交換後は、プラグの焼けや排気音の変化もあわせて見たほうが安全です。進角しすぎでは加速は鋭く見えても、長い上りや真夏の渋滞で一気に苦しくなることがあります。 条件差に注意すれば大丈夫です。 minkara.carview.co(https://minkara.carview.co.jp/userid/3046223/blog/42873777/)
検索上位の記事は、どうしても「進角すると速い」「遅角すると遅い」で片づけがちです。ですが実際のツーリング車や通勤バイクでは、真夏の市街地、荷物満載、低速の登坂、レギュラー給油直後の個体差まで重なるため、理想の点火時期は一発で決まりません。 ここが現実です。 note(https://note.com/itsuki_0901/n/n8130bd44d0e7)
たとえば同じ車種でも、吸排気を変えた個体は純正ECU前提の点火時期とズレやすくなります。学生フォーミュラ向け解説でも、純正状態から給排気が変わると点火時期や燃料噴射量にアンマッチが起きると述べられています。 カスタム車ほど慎重さが要ります。 note(https://note.com/itsuki_0901/n/n8130bd44d0e7)
だから実用車で大事なのは、最高回転の一瞬より「壊れない余裕」を残すことです。特にロングツーリング主体なら、高負荷時に遅角側の安全マージンを残す考え方はかなり有効です。 つまり余裕重視です。 demota(https://demota.jp/%E7%82%B9%E7%81%AB%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%83%8A%E3%83%8B-_a/)
費用面でも差が出ます。進角しすぎでノッキングや高温化を続けると、最悪はピストンやヘッドまわりの修理に発展し、タイミングライト数千円〜1万円台の確認コストより高くつく可能性があります。 痛いですね。 news.webike(https://news.webike.net/maintenance/81534/)
点火時期の基礎、上死点前何mmで合わせる考え方の参考です。
https://news.webike.net/maintenance/59196/
進角と遅角の定義を短く確認したいときの参考です。
https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/yamaha-motor-life/2014/11/post-156.html
ノッキングと進角しすぎによるパワーダウン領域の考え方の参考です。
https://motec.exblog.jp/30591332/