グラストラッカー ビッグボーイ 違い徹底比較とカスタム術

グラストラッカー ビッグボーイ 違い徹底比較とカスタム術

グラストラッカー ビッグボーイ 違い

この記事でわかる3つのポイント
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スペックの違い

タイヤサイズやシート高、スイングアーム長さなど基本スペックの相違点を詳しく解説

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乗り心地と性能

足つき性や走行性能、燃費など実際の乗り心地の違いを比較

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カスタム適性

それぞれのモデルに最適なカスタム方向性とメンテナンスのポイント

グラストラッカー ビッグボーイ タイヤサイズの違い


メガパワー バイクバッテリー MB10L-A2 メンテナンスフリー グラストラッカー 型式 NJ47A / ボルティー 型式 NJ47A / GSX400 型式 GK71A・GK72A・GK74A・GK71E

 

グラストラッカーとビッグボーイの最も大きな違いは、ホイール径にあります。グラストラッカーがフロント18インチ、リア17インチを採用しているのに対し、ビッグボーイはフロント19インチ、リア18インチと、それぞれ1インチずつ大きなタイヤを装着しています。この差により、ビッグボーイは一回り大きな車体サイズとなり、見た目の迫力も増しています。

 

タイヤの種類にも違いがあり、グラストラッカーがダンロップのTT100GP(ロードタイヤ)を標準装備しているのに対し、ビッグボーイはダンロップのK180(ロード・ダート兼用ブロックタイヤ)を採用しています。このブロックタイヤの採用により、ビッグボーイはオフロード走行やダートでの安定性が向上し、多少の悪路にも対応しやすくなっています。

 

タイヤ径の拡大に伴い、フロントフォークとスイングアームの長さも調整されており、ビッグボーイではフロントフォークを延長してフロントアクスル位置を20mm前方に移動、スイングアームは55mm延長されています。これらの変更により、ホイールベースも伸びており、グラストラッカーの1,325mmに対し、ビッグボーイは1,405mmと80mmも長くなっています。

 

グラストラッカー ビッグボーイ シート高と足つき性の比較

シート高の差は乗り手の体格によっては重要な選択基準となります。グラストラッカーのシート高が750mmであるのに対し、ビッグボーイは790mmと40mmの差があります。この40mmの違いは、特に身長の低いライダーや女性ライダーにとっては足つき性に大きく影響するため、グラストラッカーを選択する傾向が見られます。

 

実際の足つき性については、シート高だけでなくシート形状(特に幅)や1Gでの沈み込みも影響するため、グラストラッカーの方が総合的に足つき性が良いとされています。ビッグボーイは地上高が200mmとやや高めに設定されており、グラストラッカーより約40mm高くなっているため、オフロードや段差への対応力が向上していますが、その分足つきには不利となります。

 

しかし、車両重量についてはグラストラッカーが136kg、ビッグボーイが139kgと、わずか3kgしか差がないため、取り回しの軽さではほぼ互角です。どちらも軽量な250ccクラスなので、多少足つきが悪くても、立ちごけのリスクはそれほど高くありません。

 

グラストラッカー ビッグボーイ エンジンとキック始動の違い

グラストラッカーとビッグボーイのエンジンは基本的に同じ空冷4ストロークSOHC単気筒249ccで、最高出力は20PS/7,500rpm、最大トルクは21Nm/6,000rpmを発揮します。どちらもボルティーと同じパワーユニットを採用しており、低速トルクの厚いセッティングが施されています。

 

ただし、始動方式には違いがあります。初期型のグラストラッカーではキック付きエンジンが採用されていましたが、後にキック始動が廃止されセル始動のみに変更されました。一方、ビッグボーイはセル始動に加えてキック始動を併用したエンジンが継続して採用されており、バッテリーが上がった場合でもキックでエンジンを始動できるという利点があります。

 

2008年以降のモデルでは、両車ともに燃料供給方式がフューエルインジェクション(FI)に変更され、燃料タンク容量も6Lから8Lに増加しました。60km/h定速走行での燃費はグラストラッカーが48.0km/L、ビッグボーイも同等の燃費性能を持ち、FI化後は8Lタンクで384km程度の航続距離を実現しています。

 

グラストラッカー ビッグボーイ カスタムの自由度と人気パーツ

グラストラッカーシリーズは、カスタムベースとして高い人気を誇っており、特にビッグボーイはその大柄な車体を活かした多様なカスタムが可能です。共通のフレームと外装パーツを使用しているため、カスタムパーツの互換性も高く、マフラー、タンク、シート、チョッパーハンドル、フェンダーなど、豊富なカスタムパーツが市場に流通しています。

 

人気のカスタムとしては、ホイールのスポークラップやキャストホイールへの交換、マフラー交換によるサウンドチューニング、車高調整式リジットサスペンションの装着などが挙げられます。特に70年代~80年代のレトロ感を演出するカスタムが人気で、当時デザインのキャストホイールに換装したり、フェンダーレス化やテールランプのカスタムを行うケースが多く見られます。

 

カフェレーサースタイルへのカスタムも人気があり、セパレートハンドルやバックステップの装着、シートのカスタムなどでスポーティなスタイルに仕上げることも可能です。シンプルな構造のため、DIYでのカスタムもしやすく、メンテナンス性の高さもカスタムベースとして選ばれる理由の一つとなっています。

 

グラストラッカー ビッグボーイ 中古車選びと維持費のポイント

中古車市場では、グラストラッカー、ビッグボーイともに豊富なタマ数があり、もともとの新車価格が安いこともあって求めやすい相場を形成しています。中古車価格は、程度やカスタム状況、年式によって大きく異なりますが、おおむね25万円~40万円程度が相場となっています。

 

中古車を選ぶ際には、キャブレター仕様かフューエルインジェクション仕様かを確認することが重要です。2008年以降のFI仕様は始動性が良く、燃費も安定していますが、キャブレター仕様は構造がシンプルで整備しやすいというメリットがあります。また、ビッグボーイのキック付きモデルは人気が高く、バッテリートラブル時にも対応できる安心感があります。

 

維持費については、250ccクラスのため車検が不要で、年間のランニングコストは比較的低く抑えられます。空冷単気筒エンジンはメンテナンスがしやすく、消耗品の交換も自分で行いやすい設計です。ただし、10万キロを超えるような高走行車の場合は、バルブクリアランス調整やカムチェーンテンショナーの点検、クラッチ板の交換など、定期的なメンテナンスが必要となります。

 

スズキ公式サイトのグラストラッカー/ビッグボーイ比較スペック表

グラストラッカー ビッグボーイ 街乗りとツーリング適性の違い

グラストラッカーは、低めのシート高とコンパクトな車体により、街乗りでの取り回しの良さと快適性に優れています。18インチ/17インチのタイヤ構成は、ストリート走行に特化しており、狭い路地や駐車場での操作性が高く、日常の足として使いやすい設計となっています。

 

一方、ビッグボーイは、19インチ/18インチの大径タイヤとブロックパターンにより、よりオフロード志向の強いキャラクターを持っています。ホイールベースが長くなることで直進安定性が向上し、高速道路での巡航も比較的楽になりますが、市街地での小回りはグラストラッカーに比べてやや不利です。

 

ツーリング性能については、どちらも単気筒250ccらしい鼓動感を楽しめますが、80km/h以上の高速走行では振動が大きくなる傾向があります。ビッグボーイの方がホイールベースが長い分、高速での安定性がやや優れていますが、パワー不足は否めません。長距離ツーリングよりも、のんびりとした下道ツーリングに適したバイクと言えるでしょう。

 

<表:グラストラッカーとビッグボーイの主要スペック比較>

項目 グラストラッカー ビッグボーイ
全長 2,050mm 2,200mm
全幅 900mm 910mm
全高 1,130mm 1,145mm
シート高 750mm 790mm
ホイールベース 1,325mm 1,405mm
車両重量 136kg 139kg
フロントタイヤ 3.00-18 47S 100/90-19M/C 57P
リアタイヤ 120/80-17M/C 61S 130/80-18M/C 66P
最低地上高 約160mm 200mm
燃料タンク容量 8L(FI仕様) 8L(FI仕様)
60km/h燃費 48.0km/L 同等

グラストラッカーとビッグボーイは、基本的に同じエンジンとフレームを共有しながらも、タイヤサイズやサスペンション設定の違いにより、それぞれ異なる個性を持つバイクに仕上がっています。街乗り重視でコンパクトな取り回しを求めるならグラストラッカー、大柄な車体とオフロードテイストを楽しみたいならビッグボーイという選び方が基本となります。

 

どちらを選んでも、シンプルな構造で維持しやすく、カスタムの自由度が高いという魅力は共通しています。自分の身長や用途、好みのスタイルに合わせて選択することで、長く楽しめる相棒となるでしょう。中古車市場でも豊富なタマ数があるため、じっくりと程度の良い個体を探すことをおすすめします。

 

 


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