

オロロンラインを夏に走るなら燃料計に余裕があっても、給油は早めに済ませておかないと痛い目に遭います。
日本海オロロンラインは、北海道の小樽市を起点に留萌・天塩を経由し、最北端の稚内市まで続く全長約320kmの海沿いルートです。その名の通り、日本海の荒波と地平線が交わる圧巻の風景がライダーを出迎えます。
途中、「わっかない号」とは宗谷本線を走る特急列車の愛称で、稚内を目指す旅のシンボル的存在です。バイクでオロロンラインを走りながら、途中駅でわっかない号と並走するような体験を味わうライダーも少なくありません。
320kmという距離感は、東京〜名古屋間(約350km)とほぼ同等です。一般道をゆっくり走れば、休憩込みで8〜10時間は見ておく必要があります。結論は「一泊二日が基本」です。
ルートの大まかな区切りは次のとおりです。
留萌から先は集落が極端に少なくなります。コンビニや飲食店を見かけたら、迷わず立ち寄っておくのが鉄則です。
「バイクで行く旅」と「鉄道で行く旅」を組み合わせる「ミックスツーリング」が近年のライダーに広まっています。特にオロロンラインでは、体力や天候の問題で途中から輪行やフェリーに切り替えるケースが増えています。
わっかない号(特急宗谷・特急サロベツ)は自転車を輪行袋に入れれば乗車可能ですが、オートバイはそのまま乗せることができません。つまり「バイクを途中駅に置いてわっかない号に乗る」という方法は現実的ではないので注意が必要です。
現実的な組み合わせは以下のパターンです。
これは使えそうです。特に「天塩からわっかない号で稚内日帰り」は、悪天候時のリカバリー手段としてもおすすめです。幌延駅〜稚内駅間はわっかない号で約1時間、運賃は2,640円(2024年時点)です。
事前にJR北海道の公式サイトで時刻表を確認しておくと安心です。
オロロンラインの最大の落とし穴は、給油スポットの少なさです。留萌から先、天塩までの約100km区間には営業中のガソリンスタンドがほぼ存在せず、特に日曜・祝日は閉まっているスタンドが多いため、実質的に150km以上無給油になるケースがあります。
150kmという距離は、東京から静岡県の三島市あたりまでの距離感です。タンク容量が小さいスポーツバイクやネイキッドで燃費が15〜18km/Lのマシンなら、満タンでも残量に常に気を配る必要があります。
燃料対策の基本は次のとおりです。
「留萌で満タン」が原則です。タンク容量が12L以下のバイクに乗っているなら、予備燃料1〜2Lの携行を強く考えてください。Amazon等で購入できる携行缶は500〜1,500円程度で手に入ります。
天塩町公式サイト(観光・アクセス情報、施設の営業状況確認に利用可)
オロロンラインのライダーが「来てよかった」と口をそろえる絶景ポイントは複数ありますが、わっかない号の沿線と重なるエリアに特に密度が高いです。
以下の5スポットは、GPS座標を控えておくことをおすすめします。
抜海港は知る人ぞ知るスポットです。走行ルートから少し外れますが、距離は稚内市街から約14kmしかなく、わざわざ立ち寄る価値があります。
オロロンラインは「夏でも寒い」という認識が北海道ツーリングの基本です。7月でも最高気温が20℃前後にとどまる日があり、海風が加わると体感温度はさらに下がります。
特に天塩〜稚内間は海側に遮るものがなく、横風が強烈です。風速10m/sを超える日は珍しくなく、大型バイクでも車線維持に意識を使う必要があります。厳しいところですね。
装備の最低ラインは次のとおりです。
「晴れ予報でも防寒具は必須」が条件です。メッシュジャケットだけで出発して稚内に着いた頃には体が冷え切っていた、というケースはSNSでも散見されます。
天気予報は気象庁の「稚内」地点予報を前日夜に必ず確認しましょう。oron地帯は気象が急変しやすく、スマートフォンの電波も留萌〜天塩間では繋がりにくい区間があります。オフライン地図のダウンロードも出発前に済ませておくと安心です。
気象庁 北海道地方の天気予報(稚内・留萌・宗谷地区の詳細確認に)
走行中の急な体温低下は判断力の低下に直結します。道の駅や道路沿いの休憩施設でこまめに体を温めながら走るのが、オロロンラインを安全に走り切るための最も重要な習慣です。