

実は市販車ベースのレースなのに車検は不要です。
オーストラリアスーパーバイク選手権(ASBK)は、1980年に「オーストラリアスーパーバイクシリーズ」として始まった国内最高峰のロードレース選手権です。当時、世界選手権の500ccクラスは開発費用が高騰し、プライベーターの参戦が困難になっていました。
参考)Australian Superbike Champions…
そこで、市販車をベースにした手軽に参戦できるレースとして誕生しました。「日曜日にレースで勝って、月曜日にバイクを売る」というメーカーの販売戦略とも合致し、人気を博しました。
1987年から1988年には「オーストラリアエンデューランス選手権」と名前を変え、1989年に再び「オーストラリアスーパーバイク選手権」として復活。経済的困難に直面した時期もありましたが、モーターサイクリング・オーストラリア(MA)が主催者として介入し、選手権を再活性化させました。
現在のASBKは成長を続けており、世界選手権への明確なステップとして機能しています。12歳から16歳未満を対象とした150cc単一車種のGPジュニアカップから、最大排気量のスーパーバイククラスまで、幅広いカテゴリーが用意されています。
つまり初心者からトップライダーまで成長できる環境ですね。
ASBKは2025年シーズンに全8ラウンドを開催し、オーストラリア国内の主要サーキットを転戦します。代表的な開催地には、世界的に有名なフィリップアイランド・グランプリ・サーキット(ビクトリア州)があります。
参考)ASBK
フィリップアイランドは4.445kmのコースで、MotoGP世界選手権やスーパーバイク世界選手権(WSBK)の開催地としても知られています。高速コーナーが連続する風光明媚なサーキットで、バス海峡に面した立地から強風の影響を受けやすいという特徴があります。
参考)スーパーバイク世界選手権
その他の開催地には、シドニーモータースポーツパーク(ニューサウスウェールズ州)、クイーンズランドレースウェイ(クイーンズランド州)、ザ・ベンド・モータースポーツパーク(南オーストラリア州)などがあります。
各サーキットで異なる特性を持つため、ライダーには多様な技術が求められます。ナイトレースも開催されており、特にシドニーモータースポーツパークでは照明下でのレースが行われることで知られています。
開催地の多様性が選手権の魅力を高めています。
日本人ライダーのASBK参戦例は限定的ですが、世界選手権レベルの日本人ライダーが関連する大会に出場した記録があります。青木拓磨は1997年にオーストラリアGPに参戦しており、オーストラリアでのレース経験を持つ日本人ライダーの一人です。
参考)青木拓磨のモータスポーツライフ Vol.6「思い出の1997…
また、全日本選手権未経験ながら世界選手権Moto3クラスに参戦した鈴木竜生は、2015年と2016年にフィリップアイランドで開催されたオーストラリアGPで活躍しました。特に2016年のレースでは予選で2番手を記録し、決勝でも上位グループで走行するなど存在感を示しました。
スーパーバイク世界選手権(WSBK)では、高橋巧がMIE Racing Althea Honda teamから2020年シーズンに参戦し、オーストラリアラウンドにも出場しました。また2025年には岡本裕生がヤマハのスーパーバイク世界選手権に参戦予定でしたが、テスト初日に骨折し第1戦オーストラリアを欠場しています。
参考)WSBKオーストラリア:アレックス・ロウズ、カワサキで初優勝…
日本人ライダーの活躍が期待される舞台です。
オーストラリアでのレースは、日本とは異なる気候条件やサーキット特性に対応する必要があり、ライダーにとって貴重な経験となります。フィリップアイランドは世界選手権の開催地でもあるため、国際舞台で戦う日本人ライダーにとって重要な戦場となっています。
ASBKの観戦チケットは公式ウェブサイトやチケット販売サイトで購入できます。日本国内でのテレビ放送は限定的ですが、オーストラリア国内ではSBS On Demandで過去のレースや最新ラウンドを視聴可能です。
参考)https://freeview.com.au/watch-tv/shows/b95f3f7d-508d-46bd-88d3-5db986cb2c09
海外の視聴者向けには、MotorsportsTVアプリでライブストリーミングと見逃し配信が提供されています。このアプリはiOSとAndroidの両方に対応しており、無料でダウンロードできます。ASBKの専用タブも用意されており、簡単にアクセスできます。
チケット価格や入場条件は開催地によって異なりますが、一般的に2日間通し券が主流です。パドックパスやピットウォーク券が含まれる特別チケットも販売されており、レース車両やライダーを間近で見られる特典があります。
参考)SUPERBIKE RACE in KYUSHU よくあるご…
観戦券は高校生以上から必要で、中学生以下は保護者同伴で無料入場できるケースが多いです。駐車券は別売りの場合もあるため、事前に確認することをおすすめします。
複数の視聴方法から選べるのは便利ですね。
YouTubeでもレースハイライトや完全版が翌日に公開されることがあり、タイムゾーンの関係でリアルタイム視聴が難しい日本の視聴者にとって便利な選択肢となっています。
参考)Reddit - The heart of the inte…
ASBKのスーパーバイククラスは、市販車をベースにしたプロダクションレーサーが使用されます。エンジンは市販状態から大きく改造できず、フレームも基本的に市販車のものを使用するルールになっています。
これにより参戦コストを抑えつつ、メーカーの市販モデルとの関連性を保っています。使用される主な車両には、ドゥカティ・パニガーレV4R、ヤマハYZF-R1、ホンダCBR1000RR、スズキGSX-R1000、BMW S1000RR、カワサキZX-10Rなどがあります。
2024年と2025年のチャンピオンはジョシュ・ウォーターズで、ドゥカティ・パニガーレV4Rを駆りました。2025年第2ラウンドのシドニーモータースポーツパークでは、マイク・ジョーンズがシーズン最高のスタートを切り2位でフィニッシュし、アンソニー・ウエストが3位に入りました。
タイヤはレース用のスリックタイヤが使用され、天候条件に応じてレインタイヤに交換されます。予選とレースの両方で、適切なタイヤ選択がラップタイムに大きく影響します。
車両の改造範囲が限定されているため、ライダーの技術とチームのセッティング能力がより重要になります。レースフォーマットは通常、金曜日のフリープラクティス、土曜日の予選とレース1、日曜日のレース2という構成です。
市販車ベースだからこそ親近感が湧きますね。
ASBKは世界選手権への明確なステップとして機能しており、多くの世界的ライダーを輩出してきました。過去のチャンピオンには、MotoGP世界選手権で活躍したトロイ・コーサー(1993年チャンピオン)、マット・ムラディン(1992年チャンピオン)、アンソニー・ゴバート(1994年チャンピオン)などがいます。
近年のチャンピオンであるジョシュ・ブルックス(2005年)は、後にスーパーバイク世界選手権で活躍しました。このように、ASBKは若手ライダーが国際舞台で戦うための技術と経験を積む場となっています。
スーパーバイク世界選手権(WSBK)とASBKは、同じフィリップアイランドで開催されることがあり、サーキット特性や気候条件への対応力が両方のレースで試されます。2025年のWSBK開幕戦は2月22日から23日にフィリップアイランドで開催され、BMW移籍初年度にチャンピオンになったトプラク・ラズガットリオグルや、ドゥカティのニッコロ・ブレガなどが参戦しました。
世界選手権との関係性が選手権の価値を高めています。
WSBKも市販車ベースのレギュレーションを採用しているため、ASBKで培った経験が直接活かせる点が重要です。多くのライダーがASBKから世界選手権へのステップアップを目指しており、選手権全体の競技レベルを押し上げる原動力となっています。
2025年シーズンのASBKは、ジョシュ・ウォーターズが2年連続チャンピオンとして君臨し、開幕戦で18ポイントのリードを獲得しました。第2ラウンドのシドニーモータースポーツパークでは、グレン・アラートンがドゥカティに移籍し、新しいマシンへの適応に取り組んでいます。
アラートンは過去に3度のASBKチャンピオン(2008年、2011年、2014年)に輝いた実績があり、ドゥカティでの活躍が期待されています。マックス・ストーファーはヤマハYZF-R1で参戦し、若手ライダーとして注目を集めています。
シーズンは全8ラウンドで構成され、最終戦は11月7日から9日にザ・ベンド・モータースポーツパークで開催される予定です。各ラウンドで複数のレースが行われ、ポイント争いは最終戦まで続くことが予想されます。
2025年シーズンのWSBK開幕戦もフィリップアイランドで開催されており、ASBKとWSBKの両方のファンにとって重要なシーズンスタートとなりました。カワサキがファクトリー参戦を終了し、ビモータがビモータ・バイ・カワサキ・レーシングチームとして復帰するなど、世界選手権でも大きな変化が見られています。
競争が激しい今シーズンは見逃せません。
日本のバイクファンにとっても、市販車ベースのレースであるASBKは自分の愛車と同じモデルが戦う姿を見られる魅力があり、MotorsportsTVやYouTubeを通じて視聴する価値があります。

フジミ模型 1/24 インチアップシリーズ No.324 ウィンフィールド スカイライン (スカイライン GT-R [BNR32 Gr.A仕様])オーストラリアツーリングカー選手権1992 ID-324