

公道でスリックタイヤを履くと7000円の罰金です。
スリックタイヤとは、排水用の溝が全くない競技専用のバイクタイヤです。一般的なタイヤには雨天時の排水性を確保するために溝が刻まれていますが、スリックタイヤは路面とタイヤの接地面積を最大化することでグリップ力を高める設計になっています。
参考)【Q&A】溝がないスリックタイヤがグリップするのはなぜ?│W…
公道用タイヤとの最大の違いは、ゴムのコンパウンド(配合)の柔軟性です。スリックタイヤは最も柔らかいゴムで製造されており、高温になると表面が溶けて路面に粘着することで強力なグリップを生み出します。
つまり温度が命です。
参考)https://hachigatunosora.com/road-bike-tires-slip/
MotoGPなどのレースでは、サーキットの特性や気象条件に応じてソフト、ミディアム2種類、ハード2種類、エクストラハードの6スペック程度から最適なコンパウンドを選択します。
これだけ選択肢があるということですね。
参考)https://www.honda.co.jp/WGP/spcontents2009/studies/01/02.html
タイヤ内圧の管理も重要で、暖かい季節では80℃で15分または45〜60℃で30分温めるとCold内圧+10〜15kPaになります。サーキット走行前にはタイヤウォーマーで適正温度まで加熱する必要があり、この温度管理を怠ると本来の性能を発揮できません。
参考)https://archive.mfj.or.jp/PDF_files/20200604-102240.pdf
道路運送車両法の保安基準では、公道を走るバイクのタイヤには路面に接地する4分の1以上の部分に溝が必要と定められています。スリックタイヤは溝が全くないため、この基準を満たさず公道走行は明確に違反です。
違反した場合は整備不良とみなされ、違反点数2点に加えて二輪車は7000円、原付は6000円の反則金が科せられます。
痛いですね。
さらに法的なペナルティだけでなく、雨天時には排水性がゼロのため滑りやすく、ハイドロプレーニング現象が起きやすくなり非常に危険です。
通常のタイヤでも溝の深さが1.6mm未満になると車検不合格となり、走行自体が違法になります。スリップサインが1箇所でも露出していれば即違反です。
1.6mm未満なら問題ありません。
自転車の細いスリックタイヤでさえ、濡れた下り道でしっかり減速していても滑って転倒する事故が報告されています。溝がないと雨天や枯れ葉、砂などの路面トラップで簡単にグリップを失うため、バイクでは命に関わるリスクになります。
参考)25Cのような細いスリックタイヤの公道走行は禁止するべき -…
スリックタイヤが最適なパフォーマンスを発揮する温度は、フロントが約100度、リアが約120度付近です。これは水の沸点よりも高い温度で、路面温度40℃が大まかな目安となります。この適正温度に達しないとグリップ力が発揮されず、むしろ冷えた状態では滑りやすく危険です。
参考)スリックタイヤグリップ力 - サーキット走行を数回しか走った…
温度管理にはタイヤウォーマーが必須で、サーキット走行前に80℃で15分または45〜60℃で30分加熱する必要があります。ウォーマーを使わない場合でも、走行開始時にウィービング(左右に車体を揺らす走行)で表面温度を上げ、ブレーキローターの発熱でタイヤ内部の温度を高める必要があります。
つまり準備が大変です。
参考)【動画解説】スリックタイヤの正しい温め方|菊池 宥孝 / H…
公道走行では適正温度を維持することがほぼ不可能です。信号待ちや低速走行でタイヤがすぐに冷え、グリップ力が失われます。たとえ理想的な温度で走行できたとしても、スリックタイヤは一定のサイクル数を過ぎるとグリップ力が失われるため、4日の旅行に1回しか使えない計算になります。
参考)テクニック: 路上でスリックタイヤを使用してはいけない理由 …
スリックタイヤの特性として、グリップの限界を超えると急激にスライドするため、低温時には何も対処できず転倒リスクが高まります。サーキットでは最初の周回は柔軟に走り、バイク、タイヤ、ライダーが温まってからアクセルを開けるのが基本です。
バイク用スリックタイヤは主にコンパウンドの硬さで分類され、ソフト、ミディアム、ハードなど複数のスペックが用意されています。ソフトコンパウンドは柔らかく高いグリップ力を発揮しますが摩耗が早く、ハードコンパウンドは耐久性に優れるもののグリップ力はやや劣ります。
参考)Reddit - The heart of the inte…
サーキットの特性によって選ぶべきタイヤが変わります。コーナーが多く低速主体のテクニカルコースではソフト寄りのタイヤが有利で、高速コーナーが多いコースではハード寄りのタイヤが長持ちします。路面温度40℃がハード側コンパウンドを選ぶ大まかな目安です。
価格は1本あたり約1万円〜3万円程度で、レース用の高性能モデルほど高額になります。ダンロップやブリヂストンなどの国内メーカーが主要なラインナップを提供しており、取り扱いがある店なら普通に入手できます。
参考)バイクのスリックタイヤについて、NSR250や、CBR100…
初心者がサーキット走行を始める場合は、まずミディアムコンパウンドから試すのが無難です。
これは極端な性能ではないためです。
タイヤウォーマーを持っていない場合は、適正温度の範囲が広いタイヤを選ぶと走行開始時のリスクを減らせます。
参考)バイク用スリックタイヤの使い方教えて下さいm(._.)mタイ…
スリックタイヤで雨天の路面を走ると、直進直立状態では意外にグリップしますが、倒していくとかなり早い段階から滑り始めます。排水用の溝がないため、路面の水を排出できず、タイヤと路面の間に水膜ができてグリップ力が急激に失われるからです。
雨天時のサーキット走行にはレインタイヤという専用タイヤが用意されています。レインタイヤには深い溝があり、価格は1本あたり約1万8000円〜2万6000円程度です。
雨が降ったらこれに交換です。
参考)https://www.shop-mach.com/index.php?mode=cateamp;cbid=504581amp;csid=1
実際の事故例として、ロードバイクで濡れた下り道をしっかり減速していてもスリックタイヤで滑って転倒したケースがあります。バイクの場合はさらに速度が出るため、雨天や濡れた路面での転倒は重大な怪我につながります。どうなりますか?
公道では砂、落ち葉、苔、道路の陥没などの設置系トラップや、野生動物、信号無視車両などの移動系トラップに遭遇する可能性があり、スリックタイヤではこれらの状況で全く対応できません。サーキット以外での使用は命取りになるということです。
【Q&A】溝がないスリックタイヤがグリップするのはなぜ? - ヤングマシン
スリックタイヤのグリップメカニズムとコンパウンドの違いについて詳しく解説されています。
MotoGP学科 1限目「タイヤの話」 - Honda
レース用スリックタイヤのコンパウンド選択とサーキット特性に応じた使い分けについて学べます。

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