

純正で調整できないサスペンションは交換すると後悔します。
ショーワは1938年に設立された日本のサスペンションメーカーで、現在はアステモ(Astemo)のブランドとして展開されています。世界のバイクメーカーが採用する純正サスペンションの半分以上にショーワ製が装着されており、国内外に拠点を置く2輪・4輪のサスペンションサプライヤーとして高い評価を得ています。
参考)二輪車用製品:SHOWA|Astemo|Global Aft…
カワサキのNinja ZX-10Rやスーパーバイク世界選手権で不動の王者として君臨するレーシングマシンにもショーワ製サスペンションが使用されており、レース現場で培った技術が市販車にフィードバックされています。2016年式Ninja ZX-10Rには、レーシング技術を一般用に落とし込んだBFRC-liteが初採用されました。
参考)SHOWA BFF & BFRC-liteインプレッション。…
ショーワの強みは2輪専用の技術開発にあります。4輪からの技術転用ではなく、ロール・ピッチ・ヨーなど2輪車特有の動きに合わせた設計が施されており、ブレーキ圧力や車輪速度、エンジン回転数、スロットル開度、ギアポジション、車体姿勢など様々な情報を統合した制御が可能です。
参考)2輪専用の最新技術 サスペンションサプライヤー『ショーワ』が…
BFF(Balance Free Front fork)はショーワ独自の直列ピストンユニットを使用したバランスフリー構造のフロントフォークです。圧力バランスの変動を抑えた油圧回路により、従来の構造のサスペンションよりも路面ギャップを柔軟に捉えることができ、タイヤの接地感が大幅に向上します。
参考)https://ameblo.jp/msl-japan/entry-12180768977.html
BFFの基本構造はインナーチューブ径Φ43mmの倒立フロントフォークで、減衰力調整機構をボトムエンドに装備しています。一般的な倒立フロントフォークのようにインナーチューブ内にカートリッジダンパーを持たない点が特徴です。
バランスフリー技術はダンパー内の圧力偏差を排除することで、性能の安定化や応答性の向上を実現します。キャビテーション(気泡発生)を解決する策の一つでもあり、減衰力の安定した発生が可能になります。
Z900用のBFFは税込253,000円、Z900RS用は330,000円で販売されています。後に開発されたZ900用がより低価格なのは、アステモがアフターマーケット商品に本気で取り組んだ結果です。
BFRC-lite(Balance Free Rear Cushion-lite)はバランスフリー技術を採用したリアサスペンションです。活塞(ピストン)の運動方式が特徴的で、活塞の反対側では避震油(サスペンションオイル)が外部阻尼迴路(減衰回路)を通過し、組合閥(バルブ)を経由して避震単体(サスペンション本体)に戻ります。
このシステムは活塞両側の圧力をバランスさせることで、より滑らかな活塞運動と減衰を生み出します。結果としてライダーはより良い路面フィードバックと後輪の路面追従性を得られます。
減衰特性が非常にリニアで、サスペンションが動く過程で減衰力が不意に変わることがありません。サススピードが低速の動き出しの部分から、しっかりと減衰が効いているため、コーナー進入時にバイクを寝かせ込む際に大きなメリットがあります。
タイヤを路面に押し付けやすくなるのです。
Z900用のBFRC-liteは税込198,000円で、Z900RS用も同価格です。「リアクッションは購入できるもののフロントフォークは高額で購入を躊躇している」ユーザー向けに、新たな価格帯での販売が実現しました。
EERA(Electronically Equipped Ride Adjustment、イーラと読みます)はショーワの2輪用電子制御サスペンションシステムです。4輪からの技術転用ではなく、ロール・ピッチ・ヨーなど2輪車特有の動きに合わせてショーワの技術が投入されています。
制御にはブレーキ圧力、車輪速度、エンジン回転数、スロットル開度、ギアポジション、車体の姿勢など様々な情報が使われ、EERAは前後ダンパーの減衰圧を1000分の1秒単位で最適に制御します。リニアなソレノイドバルブを用いることで、減衰圧変化を滑らかにしているのが特徴です。
EERAには複数の先進機能があります。「ハイトフレックス」は停止直前に車高を下げて足つき性を高める機構で、走り出すと路面のうねりでストロークするサスペンションの動きで油圧ジャッキをポンピングし、再び車高を上げます。「スカイフック制御」は路面からの入力が車体姿勢を極力乱さないように電子制御でサスペンションの減衰特性を適宜変化させ、前後のピッチングの少なさや旋回時に沈む車体の制御など、車体の動きをスマートに吸収します。
参考)“足着き”の不安を解消する車高下げ機能がすごい!ショーワの電…
第二世代の「EERA Gen2」では、超小型化したECUをサスペンション本体に一体化し、別体のECUを搭載することなく超コンパクトに電子制御化を実現しています。ライトモーターサイクルやスクーターもターゲットにした設計です。
ショーワ製サスペンションへの交換による効果は、街乗りペースでも乗り心地の良さが体感でき、高速道路では優れた走行安定性を発揮します。さらにハイレベルなスポーツ走行でも高性能を発揮し、幅広いフィールドで満足感が得られます。
参考)ショーワの「BFF」「BFRC-lite」とは? 高性能サス…
ノーマルサスペンションではギャップを避けて走る必要がありますが、ショーワ製サスペンション装着車ではギャップを避ける必要を感じないほどです。サスペンションの路面追従性と吸収性の高さに頼って走れるため、バンク角が足りない状況になり、すぐにステップが接地してしまうほど攻められます。
参考)サスペンションをリプレイスする意味や効果とは? SHOWA製…
高速道路での検証では、通常は速度を上げるとフロントが振られるケースがありますが、ショーワのサスペンションは全くと言っていいほど問題なくストレスフリーに加速感を楽しめます。高速走行から一気にブレーキをかけても車体が揺さぶられることは一切なく、前後のタイヤがしっかりと地に着いたまま減速していきます。
サスペンションストロークの長いアフリカツインの場合、スカイフック制御で得られるベネフィットの多さは想像以上で、タイヤの接地性を上げグリップ力を高めることでリラックスしてライディングを楽しめます。
バイク用サスペンションのオーバーホール費用は、基本工賃が12,000円(税込13,200円)からで、オイルシールKIT追加が2,000円(税込2,200円)、ピストンリング交換追加が2,000円(税込2,200円)です。基本的にショーワ製のみ受付可能としている専門店も多く、専門知識が必要な作業です。
サスペンション調整の第一歩はプリロード(イニシャル)の調整です。プリロード調整とは、サスペンションのスプリングの初期荷重(縮み具合)を変更することでサスペンションのストローク量を調整することです。
参考)サスペンションの調整とは?プリロードや減衰力を調整して乗り心…
プリロードを強く(初期荷重を増やす)すると、スプリングが縮んで圧縮側ストロークが増えて伸び側ストロークが減り、乗り心地は硬くなります。体重が極端に重いライダーは、プリロードを強める方向で調整することで乗り心地を改善できます。逆にプリロードを弱く(初期荷重を減らす)すると、スプリングが伸びて伸び側ストロークが増えてタイヤの路面追従性が良くなり、乗り心地は柔らかくなります。
減衰力調整は、オイル通路のオリフィス径やオリフィスに付けられたリリーフバルブの開き具合を変化させて行います。減衰力調整機能が付いているバイクでは、ダンパーの減衰力を変化させることができます。
サスペンションのセッティングでよくある失敗として、フロント圧側(コンプ)が固過ぎ、フロント伸側(テンション)が柔らか過ぎ、リア圧側(コンプ)が柔らか過ぎ、リアプリロードが柔らか過ぎという状態があります。つまり走っている時の動的挙動がリアが低過ぎるバイクが多く、アクセルを開けるとアンダーステアになります。
参考)「バイクサスペンションセッティング」やりがちな大失敗とその対…
サスペンションのセッティングをしても挙動がおかしい場合、ダンパーが効いていない「サスが抜ける」状態かもしれません。この状態のサスペンションは、本来のように衝撃を和らげるのではなく、反発によってトランポリンのように弾む非常に危険な状態になっています。
この場合はオーバーホールが必要です。
参考)https://www.goobike.com/magazine/ride/technique/6/
Astemo公式サイト:ショーワブランド二輪車用製品
ショーワの製品ラインナップや技術情報を確認できる公式サイトです。
バイクニュース:ショーワの電子制御サスペンション技術解説
EERAの技術詳細やハイトフレックス、スカイフック制御の実走テスト結果が掲載されています。

ショーワグローブ 【ニトリル手袋・食品衛生法適合】 No.883 ニトリスト・タフ 100枚入 ブルー Lサイズ 1函 ニトリルゴム 使い捨て 左右兼用 パウダーフリー ラテックスフリー