抜重ゴルフでバイク乗りが飛距離を30ヤード伸ばす方法

抜重ゴルフでバイク乗りが飛距離を30ヤード伸ばす方法

抜重ゴルフとバイク乗りの感覚が飛距離を変える

踏み込めば踏み込むほど飛ぶと信じたまま打ち続けると、生涯30ヤード以上を損し続けます。


🏍️ バイク乗りが抜重でゴルフを変える3つのポイント
抜重とは「荷重を抜く」動き

切り返しの直後、左足を踏み込んだあとに一瞬「重みを抜く」ことで地面反力が解放され、ヘッドスピードが一気に加速します。バイクのコーナリング前に荷重を抜く感覚とまったく同じ原理です。

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踏み込みすぎがパワーをロスさせる

「強く踏めば飛ぶ」はアマチュアの最大の勘違い。踏み込んだままインパクトを迎えると地面反力が使えず、手打ちになって飛距離と方向性が両方崩れます。

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プロは「踏む→抜く→回る」の3ステップ

ベン・グリフィンのスイング改革で実証済み。切り返し後の抜重によって体が縦方向に回転し、2024→2025シーズンでドライビングディスタンスが約10ヤード伸びました。


抜重ゴルフとは何か:バイク乗りが即わかる「荷重を抜く」感覚


バイクを日常的に乗っている人なら、コーナリングで「荷重を抜く瞬間」を体が知っています。ブレーキングの慣性力をフロントタイヤから逃がすために身体を前方へスッと動かし、タイヤへの過剰な荷重を一瞬ゼロに近づける。あの感覚が、まさにゴルフスイングでいう「抜重」です。


ゴルフにおける抜重とは、トップオブスイング(クラブヘッドが最も高い位置)の直前後に、足への荷重を一瞬30%程度減少させる動きを指します。足圧測定器でプロのティーショットを計測した研究によると、プロは切り返し直前に体重の約30%分だけ荷重が減少し、その直後に体重の2倍を超える踏み込み荷重が発生することが確認されています。


これがなぜ重要かというと、物理の原理そのものです。ただ静止した状態から地面を踏み込んでも、加えられる力はほぼ体重分に過ぎません。しかし一旦「スッと浮いてから」踏み込むと、自由落下によって重力加速度分の重量が上乗せされます。体重60kgの人なら、抜重のない踏み込みと比べて理論上さらに大きな地面反力を得られる計算になります。


バイクで例えるとイメージしやすいです。コーナー進入でブレーキを使って減速する際、フロントタイヤに荷重が集中したまま倒し込もうとすると、タイヤのグリップを奪い向き変えの動きが鈍くなります。そこで倒し込み直前にライダーが前方へスッと動くことで荷重を抜き、フロント周りの動きを軽くする——この「抜重→向き変えが軽くなる」という感覚は、ゴルフスイングの「抜重→ヘッドスピードが上がる」と本質的に同じです。


つまり抜重が基本です。バイクでもゴルフでも、力を解放するためにはまず「力を抜く瞬間」が必要なのです。


ゴルフダイジェスト「反力打法」バイオメカニクスのクォン教授による抜重の解説記事


抜重ゴルフの切り返しタイミング:踏み込みすぎが飛距離を落とす理由

多くのアマチュアゴルファーが「左足を強く踏めば踏むほど飛ぶ」と信じています。しかし、これはゴルフ界最大の勘違いの一つです。


実際のデータが示すのは逆の事実です。2025年にPGAツアーで3勝を挙げ、ドライビングディスタンスを約10ヤード(295.6ヤード→305.1ヤード)伸ばしたベン・グリフィンが取り組んだスイング改革の核心は、「踏み込みの強さ」ではなく「踏み込んだあとの抜重の質」を高めることでした。必要以上に踏み込み続けると、左足が地面に固定されたままになり、地面反力が体の回転エネルギーへ変換されずに終わります。その結果、手先でインパクトを合わせる「手打ち」になります。手打ちになると、飛距離が落ちるだけでなく方向性まで乱れます。痛いですね。


ではタイミングの正解はどこか。切り返しで左足を踏み込む動作は、バックスイングで左腕が地面と平行になったあたりから始め、ダウンスイングで左腕が再び地面と平行になったあたりで「踏み込みを終える」必要があります。言い換えると、多くの人がインパクトに向かってまだ踏み込んでいるタイミングで、プロはすでに踏み込みを終えて抜重に入っています。


バイクの感覚で例えると、コーナーの後半まで倒し込もうとし続けるのではなく、バンク角がついたら体重移動を止めて重心をセンターに戻す切り替えの瞬間が最も向き変えが鋭くなるのと同じです。動作の方向が切り替わる瞬間こそが、抜重の効果が最大になるタイミングなのです。


「プッシュ(踏み込み)→抜重→プッシュ(地面反力で蹴り上げる)」という3段階のダイナミックな下半身の動きが、反力打法の真髄といえます。これが条件です。


GOETHE「踏み込みすぎが飛ばない原因」——吉田洋一郎コーチによるベン・グリフィンのスイング分析記事


抜重ゴルフで左足が浮く理由:インパクト後の「縦回転」を生む仕組み

グリフィンのスイング動画を見たことがある方は、インパクト後に左足がふわっと浮き上がる独特の動きに気づくはずです。「なぜ浮くのか?」という疑問は自然ですが、これは狙って浮かせているのではありません。


切り返しで左足を踏み込み、その直後に一気に重みを抜く(抜重)ことで、地面反力が縦方向(上方向)に解放されます。このエネルギーが肩の縦回転(前後軸の回転)を一気に加速させ、その反動として左足が自然と浮き上がるのです。意識的に足を浮かせているのではなく、抜重が正しく機能した結果として足が浮くということですね。


これはバイクライダーにも直感的に理解しやすい現象です。コーナリング後、バンクを戻しながら立ち上がり加速するとき、ライダーの身体はバイクから半ば押し上げられるような感覚を受けることがあります。地面(タイヤと路面)から上向きの反力を受けて体が持ち上がる——あの感覚と原理は同じです。


重要なのは「インパクトで左足が地に着いていることが必ず正解」という思い込みを手放すことです。左足が浮くのはダメなことだと思って踏み込み続けると、縦方向のエネルギーが逃げ場を失い、スイング全体が横回転だけになってしまいます。体が開いてスライス系のボールが増える原因にもなります。これは使えそうです。


フォロースルーで右肩が前へ出る「縦回転」が加速するかどうかは、インパクト前後の抜重の質で決まります。結論はシンプルです。「踏む→抜く→回る」の連動ができたとき、初めて地面反力はボールへ向かうエネルギーに変わります。


GOETHE「左足の踏み込みと抜重感覚の覚え方」——飛距離が格段にアップする下半身の使い方の詳細解説


抜重ゴルフを意識しすぎるとスイングが崩れる:バイク乗りだけが知る「任せる感覚」

ここが最も見落とされがちな、独自視点の話です。


抜重を知ると、すぐに「意識してやろう」とします。しかし専門家たちが口を揃えて指摘するのは「抜重しようと意識しすぎるとタイミングがズレ、動きが硬くなる」という事実です。ゴルフにおける抜重の動きは、あまりにも瞬間的すぎて、意識的に再現することはほぼ不可能とも言われています。意識し過ぎは禁物です。


これを誰よりも直感的に理解できるのが、バイク乗りです。


コーナリング中、サスペンションの動きを「意識してコントロール」しようとするライダーは逆に動きが固くなり、バイクの動きを妨げてしまいます。熟練ライダーは「バイクに任せる」という感覚を持っています。ライダーが適切なポジションをとり、体幹がしっかりしていれば、バイクは自然に向きを変えます。あえて力を加えない「任せる勇気」が、スムーズなコーナリングを生むのです。


ゴルフの抜重もまったく同じ原理です。体幹・股関節・肩甲骨の柔軟性と使い方が体に染み込んでいれば、スイングの中で抜重は「勝手に起きる」ものです。抜重が条件です。身体操作トレーニングによって、まずスイング外の場面で抜重を扱いこなせるようになること——そこがスタートラインです。


具体的に取り組むべき身体のポイントは「脇」「体幹(特に肋骨と骨盤の間の脇腹)」「股関節」の3箇所です。この3カ所の柔軟性が不十分なまま抜重を意識しても、動きは硬くなるだけです。バイクで言えば、ライダーの体が固い状態でサスペンションを信頼しようとしても、無意識のうちに腕がバイクを押さえつけてしまうのと同じことが起きます。


COTSU Training「ゴルフのスイングに抜重を活かす方法」——股関節・体幹・肩甲骨の具体的なエクササイズ解説


抜重ゴルフを習得する練習ドリル:バイク乗りが30ヤード伸ばすためのステップ

抜重の感覚を体に覚えさせるには、実用的な3つの練習アプローチがあります。


🏋️ ドリル①:サッカーボール投げドリル(切り返しタイミング習得)


アドレスの姿勢でサッカーボールを両手で持ち、スイング動作を行います。ポイントはボールを放すタイミングで、左足を踏み込み、その反動で左脚が伸びて抜重し始めた後にボールを下方向へ放します。手先で投げるのではなく、抜重する足の動きによって手が引っ張られる感覚でボールを離すのがコツです。


多くの人は左足の踏み込みが遅く、ボールを持ったままインパクトを迎えてしまいます。これが「踏み込んだまま打つ」という問題の体感学習になります。


🏌️ ドリル②:ステップバックドリル(抜重と縦回転の習得)


アドレスからバックスイングし、切り返しで左足を踏み込んだら、インパクトからフォロースルーにかけて左足を後方へ一歩ステップさせます。つま先を目標方向に向けるのがポイントです。最初は大袈裟なくらい大きくステップしても構いません。踏み込んだあとに「スッと抜ける」縦方向のエネルギーが体に伝わる感覚をつかめれば成功です。


これはまさにバイクで「倒し込みの途中で体重移動を止めて重心をセンターに戻す切り替え」の体感と同じです。動作の方向転換の瞬間が抜重のピークになります。


🦵 ドリル③:左足ジャンプ素振り(抜重のタイミング確認)


切り返したら左足で地面を蹴って、ヘッドがスイングの最下点を過ぎるタイミングで地面から浮き上がるようにします。素振りでこの感覚を体に焼き付けることで、実際のスイングでも「踏む→抜く→回る」の連動が生まれやすくなります。


3つのドリルに共通する大切な考え方があります。それは「ドリルが目的ではない」ということです。ドリルを通じて「踏み込み→抜重→回転」という連動を神経に覚えさせることが目的であり、慣れてきたら実際のスイングで同じエネルギー循環が自然に起きるようになります。バイクで峠を走り込んでいくうちに、無意識でコーナリングができるようになるプロセスとまったく同じです。


なお、この練習でさらに効果を上げたい場合、鏡や動画での自己確認が非常に有効です。スマートフォンを三脚に固定し、スイングの正面と後方から撮影することで、左足が実際に自然と浮き上がっているかどうかを確認できます。「感覚と実際の動き」のギャップを埋めることが上達の近道です。


COTSU Training「初動を素早くする抜重トレーニング」——抜重・膝抜きの体得から応用までの解説