

スモークレンズのテールランプは、車検前に外さなくても合格することがあります。
PMC(ピーエムシー)は、Z900RS専用カスタムパーツブランド「ARCHI(アーキ)」を展開しており、テールランプだけでも実に多彩なラインナップを揃えています。大きく分けると①LEDリングポジションテールランプ、②Z2タイプLEDテールランプセット、③ミラーコーティングZ2テールランプレンズの3系統です。
まず、最も手軽に試せるのが「LEDリングポジションテールランプ(品番:189-1380/189-1381)」です。純正のレンズ形状をそのまま活かしながら、内部にLEDアクリルプレートを組み込み、点灯時にリング状の輝きを演出します。価格はクリアが20,350円(税込)、スモークが22,000円(税込)で、純正交換タイプかつ車種専用カプラーオン設計のため、配線加工なしで取り付けられます。取り付け難易度はPMC基準で「レベル2」、目安工数は0.2時間。はじめてテールランプをカスタムするライダーにも扱いやすい製品です。
これは使えそうです。
次に、より本格的なZスタイルを求めるなら「Z2タイプLEDテールランプセット(品番:189-1501 ほか)」を選ぶとよいでしょう。このパーツは、1970年代のカワサキZ2が搭載していた楕円形テールランプのデザインを現代のLEDで再現したもので、Z900RSのリアビューを一気に旧車テイストへと変貌させます。テールランプは赤色発光LEDを内蔵し、ポジション点灯時は45%輝度、ブレーキング時は100%輝度で発光。さらに、ナンバー灯用の白色LEDも独立して内蔵されているため、別途ナンバー灯を手配する必要がありません。
Z2タイプは単体販売のほか、ロングテールカウル専用フェンダーレスキットとのセット品(品番:189-1507、189-1508)もあり、セット価格は30,800円(税込)です。後述しますが、ロングテールカウルとの組み合わせには注意点があります。
3番目の系統として、消灯時に鏡のような光沢を放つ「ミラーコーティングZ2テールランプレンズ」があります。これは真空蒸着(シースルーミラーコーティング/フルミラーコーティング)と呼ばれる非常に薄い金属膜の特殊メッキ加工をレンズに施したもので、消灯時は光を反射してまるで金属のような見た目になり、点灯すると光が透過して正常に機能するという二面性が特徴です。価格は各カラー・コーティング種類とも13,970円(税込)。シースルーミラーとフルミラーの2タイプ、クリアとレッドの2色から選べます。
意外ですね。
以下に、主要製品をまとめて整理します。
| 品番 | 製品名 | 価格(税込) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 189-1380 | LEDリングポジションテールランプ(クリア) | 20,350円 | 純正形状・カプラーオン |
| 189-1381 | LEDリングポジションテールランプ(スモーク) | 22,000円 | スモークレンズ仕様 |
| 189-1501 | Z2タイプLEDテールランプセット(旧型) | 参考 | 楕円形旧車デザイン |
| 189-1507 | Z2タイプテールランプセット(スライトリアフェンダー専用) | 30,800円 | ロングテールとセット設計 |
| 196-5202 | シースルーミラーコーティング Z2レンズ(クリア) | 13,970円 | 消灯時ミラー仕上げ |
| 196-5201 | シースルーミラーコーティング Z2レンズ(レッド) | 13,970円 | 消灯時ミラー仕上げ |
参考:PMC公式オンラインショップ Z900RSテールランプページ(商品スペック・価格情報)
https://www.winpmcshop.com/shopbrand/m_z900rs_lig_tal/
Z2タイプテールランプの取り付けに関して、多くのライダーが見落としがちな重要ポイントがあります。それは「ロングテールカウルと組み合わせる場合、テールランプを後方へ移設するための専用キットが別途必要になる」という点です。
ARCHIのロングテールカウルはSTDテールカウルより約60mm(ハガキの幅の半分弱)延長されています。このカウルをそのままノーマルのテールランプ位置のまま装着すると、テールランプがカウル内部に隠れてしまい、後方から視認できなくなってしまいます。これは保安基準の違反に直結するリスクです。
つまり、テールランプのバックマウントが必要です。
PMCがこの問題に対応するため用意しているのが以下の3種類の専用キットです。
- 純正フェンダー対応 テールランプバックマウントキット(品番:189-1340、価格:13,200円税込):純正フェンダーはそのままに、テールランプの位置だけをカウルのエンドへ適正移設するキット。純正スタイルを可能な限り残したい方向け。
- アイアンフェンダーレスキット(品番:189-1306):1.5mm厚のSPHCスチール材をレーザーカットして製作した無骨なフェンダーレスキット。ウインカーの取り付け位置を2ポジションから選べる。旧車テイストを好む方向け。
- スライトリアフェンダー(品番:189-1441):カーボン粒子を織り交ぜたPP樹脂製の一体成型品で、下から覗いても配線が見えない構造が特徴。ウインカー位置は1ポジションだが、現代的なスタイリッシュさを重視する方向け。
これが条件です。
Z2タイプLEDテールランプセット(189-1507)はスライトリアフェンダー専用設計、(189-1508)はアイアンフェンダーレスキット専用設計として、それぞれ最適な取り付け位置でテールランプが収まるよう設計されています。他社のフェンダーレスキットとの併用は「適合確認が取れていない」とPMCが明記しており、バックマウントされない可能性があります。
配線については、LEDリングポジションテールランプ(189-1380)とZ2タイプテールランプのいずれもカプラーオン設計を採用しており、純正コネクターにそのまま接続できます。ただし、Z2タイプテールランプ装着時には「微細な配線加工が必要」とPMCの公式ページに記載があります。不安な場合はバイクショップへの作業依頼も選択肢に入れておきましょう。
参考:ARCHIロングテールカウル注意点(PMC公式ページ)
https://www.winpmcshop.com/Z900RS_longtailcowl
Z900RSのテールランプをスモークレンズやミラーコーティングレンズに変更することを検討しているライダーは多いですが、「車検に通るのか?」という疑問はカスタム前に必ず確認しておく必要があります。
まず、国土交通省の道路運送車両の保安基準におけるテールランプ(尾灯)の主な規定は以下のとおりです。
- 灯光の色は赤色であること
- 夜間に後方300mの位置から点灯が確認できること
- 発光面積は15cm²以上(A4用紙の面積の約1/10程度)
- バルブのワット数は5W以上30W以下(2005年以前の車両は30W以下の制限のみ)
- 取り付け位置は地上から250mm以上・1,500mm以下
スモークレンズを装着すること自体は違反ではありません。問題になるのは「濃すぎるスモークによって後方からの視認性が基準を下回った場合」です。整備不良(尾灯等)として警察に判断された場合、二輪車の反則金は6,000円、違反点数1点が課せられます。
整備不良に注意が必要です。
PMCが販売するスモークテールランプ(189-1381)については、PMC公式ショップにおいて車検対応を明記した製品仕様の記載があります。一方でシースルーミラーコーティングレンズ(196-5202など)の商品説明では、「本製品ご使用の際は別途汎用リフレクターが必要」という注意書きがあります。ミラーコーティング製品はレンズの光反射特性上、リフレクター(反射板)が別途必要なケースがあるため、単品交換の際は見落とさないようにしましょう。
フルミラーコーティング(196-5203、196-5204)はさらに反射率が高く、消灯時の見た目の演出効果は高いですが、点灯時の光透過性やリフレクター要件への適合確認がより慎重に必要です。不安があれば、最寄りの陸運局(軽自動車は軽自動車検査協会)への事前確認や、信頼できるカスタムショップへの相談が確実です。
参考:テールランプの保安基準と整備不良リスクについて(clicccar)
https://clicccar.com/2021/04/17/1074671/
Z900RSはもともと1970年代のカワサキ空冷Zシリーズへのオマージュとして設計されたバイクですが、純正テールランプはモダンな丸形デザインで、旧車感を本格的に演出するには少し物足りないと感じるライダーも少なくありません。その点において、PMCのテールランプカスタムは非常に合理的なアプローチを提供しています。
「LEDリングポジションテールランプ」は、純正のアワビテール(真珠のような光沢を持つ純正のテールランプをファンがこう呼ぶ)の形状を変えずにリング状LEDを内蔵させたモデルです。純正の面影を残したまま、点灯時にリング形状の光が浮かび上がるため、夜間の被視認性向上と個性的なドレスアップを同時に実現できます。スモーク仕様では非点灯時にレンズが黒くマットに引き締まるため、Z900RS全体の雰囲気をよりモダンかつシャープに見せる効果があります。
これは好みで選べばいいです。
一方、「Z2タイプLEDテールランプセット」を選んだ場合、リアビューの印象は根本的に変わります。縦長の楕円形状を持つZ2テールは、1970年代のカワサキZ2の純正テールランプを模したデザインで、ロングテールカウルと組み合わせると後ろから見たシルエットが一気に旧車そのものに近づきます。Z900RSのキャンディトーンブラウンやメタリックスパークブラック系のカラーと組み合わせたときの完成度は高く、SNSでのカスタム投稿でもZ2テール+ロングテールカウルの組み合わせは高い人気を集めています。
ミラーコーティングレンズは、「ドレスアップしたいけれど派手すぎるのは好みじゃない」という方に向いている選択肢です。消灯時は鏡面仕上げのメタリックな質感を演出しながら、点灯時は内側から光が透過して通常のテールランプとして機能します。昼間の駐車中も光沢感があり、見た目の満足度が高い製品です。
いずれの製品もARCHIブランドとして旧車テイストへのこだわりを軸に開発されており、Z900RSというバイクが持つ「懐かしさと現代性の融合」というコンセプトに非常に忠実です。
ここでは、一般的な紹介記事ではあまり触れられていない、実際に取り付けを検討するライダーが気づきにくいポイントを3点取り上げます。
1点目は、ロングテールカウルと他社フェンダーレスキットの非互換問題です。
PMCのARCHIロングテールカウルは、PMC純正のフェンダーレスキットやバックマウントキットと組み合わせることを前提として設計されています。「他社製フェンダーレスキットではバックマウントされない」とPMCが公式に明記しており、すでに他社のフェンダーレスキットを装着しているZ900RSにARCHIのロングテールカウルだけ追加しようとすると、テールランプがカウルの奥に沈んだまま固定できないケースが生じます。テールランプが見えない状態で走行すると保安基準違反になるため、この組み合わせ問題はコスト計画にも影響する重要な確認事項です。
組み合わせは必ず確認が条件です。
2点目は、Z2タイプテールランプのリフレクター(反射板)問題です。
ミラーコーティングレンズ系の製品は商品説明に「別途汎用リフレクターが必要」と記載されています。一方でZ2タイプLEDテールランプセット(189-1507、189-1508)については、セット内容にリフレクターが含まれているかどうかを購入前にPMCに確認することをおすすめします。保安基準では後方にリフレクターが必要なケースがあり、フェンダーレスキット化によって純正のリフレクター位置が変わる可能性があるためです。
3点目は、スライトリアフェンダーとアイアンフェンダーレスキットの「ウインカー位置の自由度」の差です。
スライトリアフェンダーはウインカー取り付けポジションが1ヶ所固定ですが、アイアンフェンダーレスキットは2ポジションを選べます。後からZ2タイプウインカー(品番:189-1551など)を追加したい場合など、ウインカー位置の微調整が必要になるシーンではアイアンフェンダーレスキットの方が融通が利きます。フェンダーレスキットを一度取り付けると変更のコストもかかるため、将来的なカスタムプランも含めて選択することが賢明です。
これだけ覚えておけばOKです。
以下の表で比較をまとめました。
| 項目 | バックマウントキット | アイアンフェンダーレス | スライトリアフェンダー |
|---|---|---|---|
| フェンダー | 純正のまま | フェンダーレス化 | フェンダーレス化 |
| ウインカー位置 | 純正位置 | 2ポジション選択可 | 1ポジション固定 |
| 素材 | スチール | スチール(塗装仕上げ) | PP樹脂+カーボン粒子 |
| 配線の見え方 | 見える | 見える | 見えない |
| 向いているスタイル | 純正スタイル重視 | 旧車・無骨系 | スタイリッシュ系 |
| 価格(参考) | 13,200円 | 別途確認 | 別途確認 |
参考:ARCHIブランド概要・Z900RS専用ロングテールカウル詳細(PMC公式サイト)
https://www.win-pmc.com/column_post/archi-z900rs-longtail

PMC(ピーエムシー) ARCHI(アーキ) バイク用外装 スライトリアフェンダー ロングテールカウル専用 Z900RS/CAFE '18-'23 189-1441