

スロットルをパーシャルのまま横風の中を走るのはダメ
バイクが横風に弱い理由は、車体面積の割に車重が軽いという物理的な特性にあります。四輪車なら何でもない風でも、バイクには重心が高く接地面積が小さいため、横からの力がそのまま転倒力として働いてしまうのです。
参考)https://yamashiro-onlinestore.com/blogs/brogcontents/rider-bike-blog-3
つまり不安定なんですね。
車体が傾くと重力による転倒モーメントが発生しますが、バイクの走行安定性はタイヤの回転による角運動量の保存則で説明できます。走行中の二輪車は、前後のホイールが高速で回転することで生まれるジャイロ効果と、ハンドルの切れ角によるトレール効果の2つで姿勢を保っています。
横風が吹くと、この安定システムに外乱が加わります。風速5m/s程度なら対処できますが、風速10m/sを超えると車体が横に流されてバランスを崩すリスクが高まるのです。風の力は速度の二乗に比例して増加するため、高速走行中ほど影響を受けやすくなります。
高速道路では突風で隣の車線まで流されることもあり得ます。
横風対策で最も重要なのが、スロットル操作による後輪の駆動力コントロールです。加速も減速もしないパーシャル状態は、横風の影響でフラつきやすく旋回が不安定に陥りやすい状態となります。
パーシャルは避けるべきです。
正しい対処法は、エンジンの低い回転(2,000~3,000rpm)でグイッとスロットルを捻って加速し、1~2秒後にスロットルを全閉にする操作の繰り返しです。こうすると後輪が路面を蹴って真っ直ぐ安定して走ろうとし、スロットルを全閉にしたエンジンブレーキも同様に直進性を助けてくれます。
4,000rpm以上回るとスピードが出すぎてしまうため、1速下げて回転数を管理するのがコツです。リアブレーキを軽く引きずる方法も、後輪に荷重をかけて接地感を高める効果があります。
参考)横風でバイク事故にあわないコツ7選!【怖いなら無理しないで!…
駆動力で姿勢を安定させるわけですね。
ジャイロ効果とは、回転体が角運動量を保存しようとする働きで、回転体の回転数および質量が大きいほど効果が大きくなります。バイクではホイールだけでなく、エンジン内部の重いクランクシャフトの回転もジャイロ効果を生み出します。
これが安定性の鍵です。
エンジンの回転数を高くする、すなわち重いクランクシャフトの回転を速くすると、ジャイロ効果が強まるため車体の安定感が増します。具体的には、いつもより1速低いギヤで高めの回転(プラス1,000~2,000回転)をキープするのが効果的です。
ただし、ジャイロ効果がバイクの安定性に寄与する割合は10~20%程度という研究もあり、低速走行時にはトレール効果(ハンドルの切れ角でバランスを補正する仕組み)の方が重要だとされています。中速から高速域では、ジャイロ効果が回転の慣性で車体を垂直に維持する役割を果たすのです。
速度域で効果が変わるということですね。
BikeJIN「バイクの安定感を高めて横風を受け止める!!」では、ジャイロ効果を活用した実践的な横風対策テクニックが詳しく解説されています。
高速道路や山間部では、特定の場所で横風が集中的に吹き荒れます。第3位はトンネルの出口で、無風のトンネルで油断したライダーを突然の横風が襲います。第2位は山間部の橋で、風の通り道になっている谷にかかっているため密度の濃い風がライダーを襲うのです。
場所を知っておくことが大切です。
風速の目安として、道路わきの吹き流しが45度なら風速5m/s以上で警戒態勢、水平なら風速10m以上で勇気ある撤退を検討すべきです。風速10m/sは既に台風並みで、右からの10mが急に左から来ることもあるため、バランスを崩したり並走車にぶつかる事故は時間の問題となります。
高速道路では瞬間風速10m未満で「横風・走行注意」、10~15m未満で最高速度80km/h規制と「強風・速度落せ」の表示、15m/s以上で二輪車通行止めとなります。東京湾アクアラインは風速20m/s前後で通行規制される基準があります。
参考)[雨よりも“風”のほうが危ない!] 台風が来たらバイクに乗る…
15m/sは絶対ラインです。
ヤングマシン「台風が来たらバイクに乗るのは控えたほうがいい理由」では、風速と危険性の関係が具体的に説明されています。
横風に対抗する基本は、上半身を低く伏せて風が当たる面積を減らすことです。実際に風速10m/s程度から、バイクは進路を持っていかれそうになるため、吹き流しが真横まで持ち上がってバタついていたら、燃料タンクに顎がつくほど伏せるべきです。
姿勢を低くするだけで違います。
ニーグリップは車体との一体感を高めて、力まず横風を受け止めるために必須です。ハンドルに体重をかけず、下半身で車体をホールドすることで、突風が吹いてもハンドルが大きく動くのを防げます。
参考)【保存版】バイク横風対策5選|高速道路やツーリングで煽られな…
速度を落とすことも重要で、80km/hで危険だと感じたら70km/h、60km/hと下げるしかありません。横風でバランスを崩すと横にスライドするため、速度が低いほど転倒リスクを減らせるのです。
下道に避難する選択肢もあります。
風上にバンクして走るテクニックもありますが、これは上級者向けです。最も重要なのは、風速15m/s以上では絶対に乗らないという判断で、命に関わる事故につながりかねません。
参考)バイクに乗るなら風速に注意!何メートルから危険?|Okina…
意外と見落とされがちなのが、信号待ちや停車時の横風リスクです。足つきの悪いバイクで油断していると、横風で「コテン!」とアッという間に限界傾きを超えて立ちゴケしてしまいます。
走行中だけが危険じゃありません。
停車中はジャイロ効果もトレール効果も働かないため、車体を支えるのはライダーの脚力だけです。風が強い日は信号待ちで止まる場合も、両足をしっかり地面につけて風上側の足に重心をかけ、車体が傾かないよう注意が必要です。
高速道路のサービスエリアで停車する際も、風向きを考えて駐車位置を選ぶべきです。風上側にバイクを傾けない場所、できれば建物の風下側に停めると、乗り降りや荷物の積み下ろし時の転倒リスクを減らせます。
停車時こそ油断大敵ですね。
風速計アプリやウェザーニュースなどで事前に風速をチェックし、風速10m/s以上が予想される日はツーリング計画自体を見直す判断も大切です。無理をして事故を起こすより、安全第一で楽しむほうが賢明といえます。

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