

250cc以下のバイクでも不正改造は罰金30万円です。
バイクの排出ガス規制は年式によって大きく異なります。平成28年規制では、クラス1(排気量150cc未満で最高速度100km/h未満)の二輪車は一酸化炭素(CO)が1.14g/km、炭化水素(HC)が0.30g/kmという基準値が設定されています。
参考)https://jmca.gr.jp/about_muffler/emissions_regulations/
最新の令和2年排出ガス規制は2022年11月に施行され、ヨーロッパのEURO5と同等の厳しさを持つ世界最高水準の規制です。規制強化により一酸化炭素や炭化水素、窒素酸化物(NOx)の排出量を大幅に削減することが求められています。
この規制により多くの人気モデルが生産終了に追い込まれました。
参考)バイク排出ガス規制の最新動向2025|影響・対応策・生産終了…
メーカーは新たなエンジン技術や排ガス処理システムの開発を進めています。クラス2(排気量150cc未満で最高速度100km/h以上130km/h未満、または排気量150cc以上で最高速度130km/h未満)では、COが1.14g/km(猶予期間は1.58g/km)、HCが0.20g/km(猶予期間は0.24g/km)という数値になります。
規制値は車種区分だけでなく、測定モードによっても変わります。アイドリングモードでの一酸化炭素は原付一種・二種で4.5%から3.0%へ、軽二輪・小型二輪では同じく33%の削減率が求められました。
排気量250cc超のバイクは車検が必須であり、排ガス検査は最終検査項目として実施されます。車検では一酸化炭素(CO)と炭化水素(HC)の濃度が測定され、道路運送車両法の保安基準に則って判定されます。
参考)https://www.goobike.com/magazine/maintenance/cost/121/
検査はアイドリング状態で行われるため、エンジンが十分に暖まっていないと燃焼効率が悪化し、COが多く発生します。検査前には必ず暖機運転を行い、触媒を活性化させる必要があります。
参考)バイク車検裏ワザ!排ガス検査で失敗しないための完全ガイド
車検証の型式欄に「BC-〇〇」や「EBL-〇〇」と記載されているバイクが排ガス規制の対象です。
不合格になった場合でも、1回の申請で当日中に合計3回まで検査を受けられます。検査直前にエンジン回転数を3,000〜4,000回転で数分間維持すると、マフラー内の触媒が活性化し合格率が高まります。
それでも基準値をクリアできない場合は、車検場近くの予備検査場(テスター屋)に持ち込むのが賢明です。日頃のメンテナンスや検査当日の準備で、排ガス検査の不合格原因のほとんどは改善できます。
マフラー交換をする際には排ガス規制への対応が不可欠です。ノーマル時にキャタライザー(触媒)が付いている車種でマフラー交換をした場合、排ガス検査証明書(ガスレポ)がないと車検に通りません。
参考)バイクのマフラー保安基準!車検に通る音量と排ガスを詳しく解説…
証明書がなければ、たとえ車検での測定値が合格基準を満たしていても不合格になります。フルエキゾーストでの交換を考えている場合、ほぼ確実にキャタライザーは外れてしまうため、車検対応マフラー(排ガス試験成績表が付属しているマフラー)の装着が推奨されます。
参考)https://ameblo.jp/mf-hopper/entry-11378465873.html
規制対象外の旧車はそもそも検査がありません。
しかし規制対象のバイクでマフラー交換をする場合、ノーマル時に触媒が付いているかどうかの確認が必須です。メーカーへの問い合わせやJMCAのマフラー検索を活用すると正確な情報が得られます。
社外マフラーを装着している状態で車検を受ける際は、事前にガスレポの有無を確認しましょう。証明書を紛失した場合は、マフラーメーカーに再発行を依頼する必要があります。基本的にマフラーを変えていたら証明書が必要という認識を持つことが重要です。
不正改造に対する罰則は非常に厳しく設定されています。道路運送車物法第99条の2では、保安基準に適合しない自動車の改造、装置の取り付け、取り外しを行ってはいけないと定められています。
違反した場合、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。この罰則は車検が不要な250cc以下のバイクにも適用されるため注意が必要です。
整備不良違反の場合、懲役3か月以下または罰金5万円以下、違反点数2点、反則金7,000円(二輪)または6,000円(原付)という罰則があります。整備不良違反は一時的な不具合ではなく、「改善の意思がない状態」と判断されやすい点も注意すべきです。
参考)バイク車検に通るマフラー音量は?年式別の基準や静音対策、罰則…
不正改造ステッカーが貼付されると整備命令が発令されます。
参考)不正改造防止
整備命令を受けた使用者は15日以内に整備し、運輸支局に車両を提示しなければなりません。これを守らなければ車検証・ナンバープレートが没収され、最大6ヶ月の使用停止となります。
整備命令違反や現車提示違反については50万円以下の罰金が科せられ、使用停止違反については6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。基準を超えた排気音も取り締まり対象となるため、マフラー交換時は音量基準も確認する必要があります。
参考)https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/content/000245212.pdf
令和2年規制で最も注目すべき変更点は、車載式故障診断装置(OBD2)の搭載義務化です。OBD2は車両のエンジンや排出ガス浄化装置の状態を常時監視し、異常が検出された場合にライダーに警告を発するシステムです。
排ガス関連の故障や劣化を早期発見してくれるため、環境保護と車両の安全性確保に貢献します。50cc以下の原付バイクについては2025年10月末までという猶予期間が設けられています。
OBD2を搭載すると車体価格が高額になる懸念があります。
総排気量50cc以下かつ最高速度50km/h以下の原動機付自転車を除く二輪車に、OBD2の導入が義務化されました。この装置により、排出ガス浄化装置に異常が発生したとき、ライダーに警告を発する機能が必要となりました。
OBD2の搭載義務化は、メーカーにとって新たな技術開発の課題となっています。一方でライダーにとっては、エンジンや排ガス関連部品の不具合を早期に把握できるメリットがあります。環境規制の強化は世界的な流れであり、日本もその流れに沿った対応を進めています。