鈴鹿8耐2026エントリーの新選考制度と参戦への道

鈴鹿8耐2026エントリーの新選考制度と参戦への道

鈴鹿8耐2026エントリーの新選考制度と参戦への全体像

トライアウトで走るだけでは、もう鈴鹿8耐に出られない。


鈴鹿8耐2026エントリー完全ガイド
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トライアウトが完全廃止

2026年から国内チーム向けのトライアウト制度が廃止。ホンダモビリティランド・FIM・EWCプロモーターによる選考委員会方式に全面移行した。

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選考は最大3回チャンスあり

第1回(2025年12月)・第2回(2026年3月)・第3回(2026年4月)の3段階で選考。第1回を逃しても次回以降に申請できる。

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決勝は2026年7月5日(日)

大会は2026年7月3日(金)〜5日(日)の3日間。昨年より約1ヵ月前倒しとなり、チームの準備スケジュールも大きく変わっている。


鈴鹿8耐2026エントリーの出場枠と3つのクラス構成

2026年大会の最大出場枠は65から60へと見直された。数字だけ見ると「狭くなった」という印象があるが、実態は少し違う。


近年の出場チーム数は2025年が55チーム、2024年が46チーム、2023年が50チームと、定員に達しない状況が続いてきた。つまり60という上限は、実際の参加数とほぼ合致した現実的な数字への調整ともいえる。


クラス構成は従来どおり3カテゴリーが維持されている。


- Formula EWC(最高峰クラス): 市販車ベースで改造範囲が広く、エンジン強化も可能。全日本JSB1000クラスとほぼ同等の規定。


- SUPERSTOCK(SST): 改造範囲をさらに絞り込み、ほぼ市販車に近い仕様で争うクラス。コストを抑えた参戦が可能。


- EXPERIMENTAL(EXP): 次世代技術や開発目的のチームに門戸を開くクラス。FIM承認が別途必要となる。


EXPERIMENTALクラスは独自性のあるプロジェクトが対象で、たとえば脱炭素技術や新燃料の実証実験を目的としたチームも出場できる。EXPERIMENTALが原則です。これは排除ではなく、むしろ未来の技術を競技の場に引き込む発想だ。


チーム構成については、EWCクラスでは2〜4名のライダーで構成されることが定められている。2名体制の場合は予選で使用できるタイヤ本数が5本(通常は7本)に制限されるなど、人数に応じた規定差がある点も押さえておきたい。


参考:EWC/鈴鹿8耐とは?(ブリヂストンモータースポーツ公式)
https://ms.bridgestone.co.jp/2/8tai/about


鈴鹿8耐2026エントリーのトライアウト廃止と新選考制度の仕組み

最も大きな変更点はここだ。長年、国内チームにとってスポット参戦の登竜門だった「8耐トライアウト」が、2026年から完全に廃止された。


これまでトライアウトは、全日本ロードレース選手権や鈴鹿サンデーロードレースといったレースの一部に組み込まれ、一定の順位に入ることで出場権が得られる仕組みだった。「実力を走りで示す」という明確な基準があっただけに、廃止には戸惑いの声もある。


代わって導入されたのが、選考委員会による審査制だ。委員会はホンダモビリティランド株式会社・FIM(国際モーターサイクリズム連盟)・EWCプロモーターの3者によって構成され、最終決定権はホンダモビリティランドが持つ。


選考枠は最大20チームで、すでに決まっているシード枠(最大20チーム)・EWCフル参戦チーム枠(最大20チーム)と合算して計60枠が構成される。つまりシード以外の国内チームが争える枠は最大20に絞られる計算だ。


この選考方式への移行は、EWC全体の運営体制の刷新とも連動している。2026年のEWCは、スパ8時間を主催するPHA、ル・マン24時間を運営するACO、ボルドール24時間を手がけるÉditions Larivièreの3社が設立する新会社がプロモーターを務める予定で、スタッフも大幅に入れ替わる見通しだ。EWC全体の変革が背景にあると理解しておくと、トライアウト廃止の文脈がより明確になる。


つまり個人の走力だけでなく、チームの計画性や書類準備が問われる制度になったということです。


参考:2026年鈴鹿8耐トライアウト廃止・新選考制度の詳細(Webike News)
https://news.webike.net/raceinfo/505802/


鈴鹿8耐2026エントリーのシード権と第1回選考結果まとめ

2026年大会のエントリー枠は、大きく2つのルートから埋まっていく。1つ目はシード権の行使、2つ目は選考委員会による選考通過だ。


シード権は2025年の鈴鹿8耐の決勝結果に基づいて付与される。付与条件はFormula EWCクラス上位15チーム、SUPERSTOCKクラス上位5チーム(いずれも年間契約チーム除く)だ。2月16日に鈴鹿サーキットが発表したシード権行使チームリストでは、Formula EWCクラスで13チーム、SUPERSTOCKクラスで4チームが行使した。


| クラス | 付与チーム数 | 行使チーム数 | 不行使チーム |
|--------|------------|------------|------------|
| Formula EWC | 15チーム | 13チーム | 2チーム(AutoRace Ube Racing Team、SDG-DUCATI Team KAGAYAMA) |
| SUPERSTOCK | 5チーム | 4チーム | 1チーム(BALZ & ADVANCE MC with FUJIKI KOGYO) |


注目すべきはAutoRace Ube Racing Teamで、同チームは2026年にEWCフル参戦を行うため、シード権を使わずとも出場権が確定している。シード権を使わないのはデメリットではなくステータスだ。


一方、第1回選考会(2025年12月10日発表)では10チームが本戦出場権を獲得した。


| クラス | 選考通過チーム |
|--------|------------|
| Formula EWC | Astemo ProHonda SI Racing、SHINSYU Re:N with TOTEC、Team Frontier、Honda Blue Helmets MSC Kumamoto & Asaka、TeamマツナガKDC × GEARS |
| SUPERSTOCK | Team TATARA aprilia、NCXX RACING with RIDERS CLUB、Kawasaki Plaza Racing Team |
| EXPERIMENTAL | Team SUZUKI CN CHALLENGE、Honda Tochigi Racing & Koyokai DREAM RT |


第2回選考の申請受付は2026年2月1日〜20日で、結果は3月1日に発表予定。現時点でまだ間に合うスケジュールだ。


参考:2026年鈴鹿8耐 第1回選考会 選考結果(鈴鹿サーキット公式)
https://www.suzukacircuit.jp/8tai/1st-selection-teams/


参考:2026鈴鹿8耐 シード権行使チームリスト(ライディングスポーツ)
https://ridingsport.jp/2026/02/15836/


鈴鹿8耐2026のレースウイークスケジュールと正式エントリー締め切り

出場権を得たとしても、その後にも重要な締め切りが次々と続く。正式エントリー締め切りは2026年5月10日だ。これを見落とすと、選考を通過していても本戦に出られない可能性がある。締め切りは必須です。


その後のスケジュールを整理すると以下の流れになる。


| 時期 | 内容 |
|------|------|
| 5月10日 | 正式エントリー締め切り |
| 5月12〜13日 | 鈴鹿サーキット主催・8耐事前テスト |
| 6月1日 | ピット割り発表 |
| 7月3日(金) | 搬入・テスト開始 |
| 7月4日(土) | 予選・ナイトセッション・トップ10トライアル |
| 7月5日(日) | 決勝レース(スタート予定11:30頃〜) |


大会日程が昨年から約1ヵ月前倒しになったことで、チームの物理的な準備スケジュールもタイトになっている。事前テストが5月中旬という点は特に注意が必要で、車両の仕上げや合同練習の計画をそれ以前に立てておかなければならない。


事前テストはタイムを見せる場でもある。ここでの走りが選考委員会の印象に影響する可能性は否定できない。レースウイーク本番に向けた唯一の公式テスト機会として、戦略的に使うことが重要だ。


また、今大会から「トップ10トライアル」が土曜日に実施される構成はこれまでと変わらない。上位10チームがアタックし、決勝のグリッド最前列を争う場だ。ポールポジション争いは決勝以上の緊張感があると言われるほど独立した見どころとなっている。


鈴鹿4耐2026復活が鈴鹿8耐エントリーへの新たなステップになる理由

8耐に出たいが、いきなりエントリーするには壁が高い——そう感じているチームに向けて、2026年に見逃せない動きがある。2024年大会で一度幕を下ろしていた「鈴鹿4時間耐久ロードレース(鈴鹿4耐)」が、2026年9月6日に復活する。


新生の鈴鹿4耐は従来の単なる「前座レース」ではない。3つのクラスが新設された。


- 8H Challenge-class: 30歳以下のライダーを含むチーム構成が条件で、鈴鹿8耐への参戦を目標とするチームが各種サポートを受けながら走れる育成枠。


- Fun-class(インター4hours/ナショナル4hours): ライセンス区分に応じた2種別。個人参加やスキルアップを目的とした層が中心。


- D-class(開発クラス): 賞典外の開発クラス。車両・部品の技術開発やサステナビリティ目的のチームが参加できる。


注目は「8H Challenge-class」だ。30歳以下のライダーが1名以上いることが参加条件で、鈴鹿サーキットと協賛各社からのサポートが受けられる。これは事実上、鈴鹿8耐への登竜門として機能する仕組みで、選考委員会に対してもチームの実績・実力を示す機会になりうる。


参加車両は2026年MFJ国内競技規則のST600技術仕様に準拠し、最大出場台数は50台。開催地は同じ鈴鹿サーキットのレーシングコース(1周5.821km)で、決勝は日曜日の9月6日に行われる。これは小さなチャンスではありません。


8耐のエントリーには実績と信頼の積み上げが求められる新制度になった今、鈴鹿4耐への参戦は単純に「レースを楽しむ場」以上の意味を持ちはじめている。若手ライダーを育成しつつ、鈴鹿という舞台でのデータとタイムを蓄積することが、翌年の8耐エントリーに直結する可能性は十分にある。


参考:鈴鹿4耐が2026年に復活!3クラス制で再始動(Webike News)
https://news.webike.net/raceinfo/511794/