

高速コーナーでも摩耗を気にせずスポーツ走行したいライダーは、実はトリプルコンパウンドのショルダー部を使い切る前に寿命が来ます。
トリプルコンパウンドタイヤは、中央部から端にかけて3種類の異なるゴム素材を配置した構造を持っています。タイヤの色を見ると中央から端まで若干色が違うことが確認できるほどです。中央部には耐久性重視の硬めのコンパウンドを配置し、直進走行時の摩耗を抑えています。
ショルダー部に向かうにつれてグリップ性能を重視した柔らかいコンパウンドを使用することで、コーナリング時の安定性を確保しています。
つまり耐久性とグリップの両立が基本ですね。
この構造により、街乗りでの長寿命とワインディングでのスポーツ性能を同時に実現できます。ダンロップやピレリなどの主要メーカーが採用しており、特に190/55ZR17以上のサイズでトリプルコンパウンド構成が使われることが多いです。
参考)現代のタイヤの特徴ってなんだろう。最新電子制御に合わせたタイ…
デュアルコンパウンドは中央とショルダー部の2分割構造ですが、トリプルコンパウンドは3種類のゴムを使った5分割構成を採用しています。ピレリのロッソIVの場合、フロントタイヤは2つの異なるコンパウンドを3つのエリアで使い分けており、リアタイヤの大きいサイズでは3種類のゴムを5分割で配置しています。
参考)ロッソIV解説③コンパウンド|最新記事|PIRELLI FA…
この細かい分割により、バンク角に応じたグリップ特性の変化がより滑らかになります。中間バンク角での接地感が向上するということですね。
デュアルコンパウンドはシンプルな2分割のため、製造コストが抑えられる一方、トリプルは中間領域の性能調整が可能です。ただし、街乗り中心のライダーにとっては、ショルダー部のグリップ性能を使い切る機会が少ないため、デュアルで十分な場合も多いでしょう。
ピレリのディアブロ ロッソIVは、190/50ZR17以上のリアタイヤでトライコンパウンドを採用しています。ブリヂストンのBattlax S22もトリプルコンパウンド構造を持ち、グリップ力の高さが評価されています。
トレッド構造という独自の技術を採用しており、センター部とショルダー部に異なるトレッドコンパウンドを配置しています。これは強力なコーナリンググリップと優れた耐摩耗性を両立する技術です。
ピレリは世界市場シェア4.2%で5位のタイヤメーカーですが、スーパーカーやスポーツバイク向けのカスタムメイドタイヤを多数供給している実績があります。トリプルコンパウンドはスポーツ性能と日常使用の両立を求めるライダーに最適な選択肢です。
ダンロップの3分割マルチプルトレッド技術の詳細
上記リンクでは、センター部とショルダー部のコンパウンド配置を調整してタイヤ特性を最適化する技術が解説されています。
街乗り中心のライダーのタイヤは中央部分が早く摩耗する傾向があります。これは直進走行時に荷重がタイヤ中央に集中するためで、安全運転をしている証拠とも言えます。トリプルコンパウンドの場合、中央部は耐久性重視のコンパウンドなので、この摩耗に対する耐性が高いのです。
ブリヂストンのT33タイヤの場合、フロントが約1万8000km、リアが約2万3000km程度の寿命と推定されており、特にリアのロングライフ性能が顕著です。ミシュランのロード5が約2万kmで寿命を迎えたのと比較すると、リアの耐久性が優れていることが分かります。
参考)https://www.bds.co.jp/bdsreport/detail1271.html
タイヤの3つのコンパウンド部分で摩耗具合が明確に異なるため、どの部分を多く使っているか視覚的に確認できます。ワインディングを頻繁に走るライダーは、ショルダー部の摩耗が進みやすい傾向があります。
https://seibii.co.jp/blog/contents/tire-malfunction-type
トリプルコンパウンドタイヤは、スポーツ走行とツーリングの両方をこなしたいライダーに適しています。ただし、サーキット走行が主体の場合は、より柔らかいコンパウンドのハイグリップタイヤを選ぶべきでしょう。競技用タイヤのトレッドウェアは200以下で、町乗りで使うと1年程度しか持ちません。
ピレリのディアブロ スーパーコルサのようなレーシングレプリカタイヤは、冷えている時や雨上がりのハーフウェットでグリップしにくく、相当なウォーミングアップが必要です。オールシーズン使うなら、温度安定性の高いトリプルコンパウンドタイヤの方が扱いやすいでしょう。
街乗り中心なら5年程度持つコンフォートタイヤもありますが、グリップ力は控えめです。
結論はライフとグリップのバランス次第です。
ワインディングでバンク角を使った走行を楽しみたいなら、ショルダー部のグリップ性能を重視したトリプルコンパウンドが理想的な選択となります。走行スタイルに応じてタイヤを選ぶのが原則です。