

SPIRIT STタイヤは5,000km以降のウェット路面で急激にグリップ力が低下します
SPIRIT STは英国の老舗タイヤメーカー、エイボンが開発したスポーツツーリングタイヤです。最新技術を駆使して、ドライ路面での優れたハンドリング性能とウェット路面での卓越したグリップ性能を両立させています。
参考)https://bike-gp.jp/collections/spirit-st-%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA
分割コンパウンド技術を採用しているのが特徴です。サイドの柔らかいコンパウンドがバイクを寝かせた時の安心感を生み出し、タイヤが温まるのも早く冬場でも5分程度走れば十分なグリップ力を発揮します。
参考)error
ただし、使用状況によって性能に変化が見られるのが実情です。
海外レビューによれば、最初の5,000~7,000km程度まではバイクを深く寝かせても全バンク幅を使い切れるほどの自信を持てる性能ですが、それ以降はウェット路面での安心感が低下し始めるという報告があります。
つまり前半が勝負ということですね。
参考)https://www.centralepneus.fr/pneu-moto/avon/spirit-st/
SPIRIT STの耐久性は、使用環境によって大きく異なります。
実際のユーザーレビューでは、1,000km走行時点でスポーツツーリングタイヤらしいサラサラとした感触を保ち、グリップは申し分ないレベルを維持しています。ラフに走っても滑る感じはなく、均一な摩耗パターンを示すのが特徴です。
一方で、リアタイヤの寿命は車重の影響を受けやすいです。重量級のツアラーでは12,000km程度でリアタイヤが寿命を迎えるケースが報告されています。軽量車なら4,000km以上の寿命も期待できますが、これは従来試したタイヤより長持ちするという評価です。
バイクの重さで寿命が倍以上変わるわけです。
高温のアスファルトでは過熱して汚れやすくなるという弱点もあります。夏場の長距離走行や高速道路を多用する場合は、タイヤの状態をこまめにチェックする必要があるでしょう。
通常の街乗りとツーリングの混合使用なら、前後セットで10,000km前後を目安に交換を検討するのが安全策です。特にウェット路面を走る機会が多いライダーは、5,000km時点で一度専門店でのチェックをおすすめします。
SPIRIT STシリーズは、幅広い車種に対応する豊富なサイズラインナップを誇ります。
スーパースポーツ、ネイキッド、スポーツツアラーといった多様なジャンルのバイクに装着可能です。具体的な適合車種としては、アプリリア、BMW、ドゥカティ、ホンダ、カワサキ、KTM、モトグッツィなど、国内外の主要メーカーのモデルをカバーしています。
参考)https://item.rakuten.co.jp/webike-rb/23849428/
サイズ展開は17インチを中心に構成されています。フロント用のAV75シリーズでは120/70ZR17や110/70ZR17、リア用のAV76シリーズでは180/55ZR17や190/55ZR17といったサイズが用意されています。
参考)https://www.webike.net/sd/23849415/
SPORTSTER 1200 CUSTOM(2015-2016年式)やXL1200V SPORTSTER72 SEVENTY-TWOには、150/80ZR16サイズのAV76が適合します。クルーザー系でもスポーツタイヤの技術を活かした軽快なハンドリングを実現できるのがメリットです。
参考)AVON(エイボン) AV76 Spirit ST【150/…
ただし、掲載されている適合車種情報は参考値です。車種名・排気量・年式が同じでもマイナーチェンジや仕様変更により実際の装着サイズが異なる場合があるため、購入前に必ず現在装着しているタイヤのサイズを確認しましょう。
参考)https://www.webike.net/sd/23849418/
SPIRIT STの価格帯は、サイズによって大きく異なります。
フロント用の120/70ZR17サイズ(AV75)は13,500円程度、110/70ZR17サイズは31,680円です。リア用の180/55ZR17サイズ(AV76)は17,800円程度、190/55ZR17サイズは楽天市場で取り扱いがあります。
参考)https://www.webike.net/bm/500040925104/67/
前後セットで購入する場合、一般的な組み合わせなら3万円台から4万円台が目安となります。これは国産プレミアムツーリングタイヤと比較すると、やや高めの価格設定です。
コストパフォーマンスの評価は使い方次第です。
海外レビューでは「価格が大幅に上昇しており、コストパフォーマンスは見合わない」という厳しい意見も見られます。特に5,000km以降のウェット性能低下を考慮すると、価格に見合った長期的な価値が得られるかは疑問が残ります。
一方で、最初の5,000km程度の優れた性能を重視し、定期的にタイヤ交換できる予算があるライダーにとっては、その期間中の走行品質が価格を正当化する可能性があります。年間走行距離が10,000km以上で、年1回のタイヤ交換を想定している場合は、性能ピーク時に交換できるため相性が良いでしょう。
予算と走行距離のバランスが鍵になります。
SPIRIT STを選ぶ際は、走行環境と交換サイクルの計画性が重要です。
このタイヤは「前半5,000kmの性能ピーク型」と考えるべきで、その特性を活かせる使い方ができるかが選択の分かれ道になります。年間走行距離が5,000km前後で、毎年新品タイヤの感触を楽しみたいライダーには最適な選択肢です。
タイヤの温まりやすさは冬季ライディングの強い味方になります。早朝や気温の低い時期でも、短時間でグリップ力を発揮する特性は、通年でバイクに乗るライダーにとって安全性の向上につながります。5分程度の走行で本来の性能を引き出せるため、自宅から峠までの道のりでも安心です。
英国製という点も見逃せません。
エイボンの日本輸入総代理店が厳格な検品を行い、全てイギリス製のタイヤのみを販売しています。製造品質の一貫性が保証されているため、アジア製造の一部海外ブランドと比べて品質のばらつきリスクが低いのがメリットです。
逆に避けるべきなのは、タイヤを限界まで使い切りたい節約志向のライダーです。1万km以上引っ張って使うと、後半のウェット性能低下によって雨天時の安全マージンが減少します。特に通勤で雨天走行が避けられない場合は、早めの交換を前提に選びましょう。
重量級ツアラー乗りも要注意です。
車重が200kgを超えるモデルでは、リアタイヤの摩耗が加速します。前後の交換タイミングがずれやすく、結果的にコストパフォーマンスが悪化する可能性があるため、重量車専用ツーリングタイヤとの比較検討をおすすめします。
装着前に現在のタイヤの摩耗パターンを写真に残しておくと良いでしょう。SPIRIT ST装着後の摩耗の進み方と比較することで、自分の走り方とタイヤの相性を客観的に判断できます。次回のタイヤ選びで、より最適な選択ができるようになります。