

溝が3mm残っていても5年経過したタイヤは危険です。
ツーリングタイヤは、長距離走行を快適かつ安全にこなすために設計されたバイク用タイヤです。スポーツタイヤと異なり、グリップ性能だけを追求するのではなく、耐摩耗性、ウェットグリップ、快適性のバランスを重視しています。
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高速道路を長く走る場合は、直進安定性と耐摩耗性を重視したモデルが最適です。長距離でもハンドルのブレが少なく、ライダーの疲労を抑えてくれるからですね。峠道やワインディングロードを楽しみたい人には、コーナリング性能とグリップ力も兼ね備えたスポーツ寄りのツーリングタイヤが向いています。
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雨の日も走る人なら、ウェットグリップ性能が高いモデルを選ぶべきです。ツーリング中に突然の雨に降られることは珍しくないため、濡れた路面でのグリップ力は安全性に直結します。メーカーの試乗会では濡れた路面での急制動テストが多く実施されており、各社がウェット性能に力を入れていることがわかります。
つまりバランス重視です。
主要メーカーの人気ツーリングタイヤを比較すると、それぞれ得意分野が異なることが見えてきます。以下の表は、各タイヤの特徴を比較したものです。
| タイヤ名 | 特徴 | ライフ | ウェット性能 | 高速安定性 |
|---|---|---|---|---|
| ブリヂストン T32 | 日本の王者、雨でも攻められる万能型 | ◎ | ◎ | ◎ |
|
ミシュラン ROAD 6 |
ロングライフと快適性でツーリング王 | ◎◎ | ◎ | ◎ |
| ダンロップ ROADSMART IV | バランス型、スポーツ寄り走りにも対応 | ◎ | ○ | ◎ |
|
ピレリ ANGEL GT II |
峠も楽しめる攻撃的ツーリングタイヤ | ○ | ◎ | ◎ |
とにかく万能で迷いたくないならブリヂストンT32がおすすめです。ロングツーリングで減らない安心感が欲しいならミシュランROAD 6、峠もツーリングも1本で楽しみたいならROADSMART IV、走りのカッコよさと攻めを両立したいならANGEL GT IIが適しています。
ブリヂストンT33は、T32比で耐久性が147%向上しており、年間1万キロ以上走るヘビーユーザーやロングツーリングユーザーに最適です。ミシュランROAD 5は2023年に6位でしたが、新商品の登場によりややポイントダウンしたものの、スポーツ性能とウェットグリップを兼ね備えた万能ツーリングタイヤとして人気を集めています。
価格が安く多くのユーザーから支持を得ているのがアイアールシーのTOURING RADIAL RMC810です。ラジアル構造で乗り心地やグリップ感を感じやすいとのユーザーレビューもあります。
これで選べますね。
タイヤの交換時期は溝の深さだけでなく、使用年数も重要な判断基準です。道路運送車両の保安基準では、バイク用タイヤの残り溝は0.8mm以上と定められており、これを下回ると法律違反となります。スリップサインが露出したタイヤで走行すると、整備不良として違反点数2点、普通車で9,000円の反則金が科される可能性があります。
しかし溝が残っていても、製造後5年以上経過したタイヤは点検が必要です。タイヤはゴム製品のため、紫外線や熱、雨風により年数が経てば必ず劣化します。製造後10年経過したタイヤは、外観上使用可能に見えても新しいタイヤへの交換が推奨されています。
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タイヤの劣化により柔軟性が失われると、グリップ力の低下によるスリップや制動距離が延びるといった不具合が出てきます。トレッドやサイドウォールにひび割れなどがある場合も、溝が十分にあっても交換が必要です。
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実用的な安全マージンを確保するには、2〜3mm程度で交換するのが望ましいとされています。溝の深さが使用限度ギリギリまで使い続けるのは、安全面からおすすめできません。
年数も要チェックです。
空気圧の管理ミスは、ツーリング中の事故につながる重大なリスクです。JAFのデータによると、出動原因の第1位はタイヤに関するトラブル(パンク、バースト、空気圧不足)となっています。特に高速道路では高い速度で走行するため、タイヤのコンディションが事故の規模を左右します。
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標高の高い道を走る際、空気圧を多めに入れて出発すると危険です。標高が上がると気圧が下がるため、タイヤ内の空気が膨張してパンパンになり、タイヤの性能が台無しになってしまいます。実際に乗鞍スカイラインで荷物多めのロングツーリングに出発した際、空気を多めに入れておいたところ、タイヤがカチカチに膨らんで氷の上を走っているような状態になり、転倒事故に至ったケースが報告されています。
空気圧が不足していると、タイヤの性能が発揮できず、突然のトラブルに見舞われる可能性が高くなります。高速道路では他の車両にも影響を与えるため、空気圧管理が不可欠です。
出発前の確認が必須です。
ツーリング前には、バイクの指定空気圧を確認し、走行環境に応じた適正値に調整しましょう。高地ツーリングの場合は、標高差による膨張を考慮して、やや低めの空気圧で出発するのがコツです。ガソリンスタンドやバイク用品店には無料で使える空気圧計があるので、定期的なチェック習慣をつけると安心ですね。
タイヤ選びでの失敗は、走りの快適さだけでなく安全性にも影響します。最も多い失敗が、グリップ性能だけを重視してハイグリップタイヤを選んでしまうケースです。ハイグリップタイヤは摩耗が早く、ロングツーリングでは頻繁な交換が必要になり、コストがかさみます。
バイクのカテゴリーに捉われず、自分の使い方に合ったタイヤを選ぶのが正解です。街乗りやツーリングが中心なら、耐摩耗性とウェット性能を優先したツーリングタイヤの方が実用的です。
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タイヤ交換の失敗例として、ナットの締めすぎや不適合によるホイールの破損、ボルトが伸びる、ネジ山が潰れるといったトラブルも報告されています。2003年4月から2020年3月末までに計794件の脱輪・脱落事故が発生しており、タイヤ交換後1ヵ月以内の発生率が特に高くなっています。
参考)タイヤ交換の失敗例6つ!自分でやると危険?リスクと予防策を解…
自分で交換する場合は、工具や技術、知識が必要です。ネジ山が潰れてホイールナットが空転していたり、錆が原因で固着しているケースでは、無理をせず業者に依頼すべきです。
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交換は慎重に行いましょう。
タイヤ選びで迷った場合は、バイクショップの店員に相談するのが確実です。走行スタイル、年間走行距離、よく走る路面状況を伝えれば、最適なタイヤを提案してもらえます。また、タイヤメーカーの公式サイトでは車種別の適合タイヤ検索ができるので、事前にチェックしておくと店頭での選択がスムーズです。
ツーリングタイヤの選び方と人気モデルの詳細はNAPS公式マガジンで確認できます
バイクタイヤのスリップサインと交換時期について2りんかんライダースアカデミーで詳しく解説されています

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