

白線に乗りながらスロットルを開けるとドライ路面でも滑ります。
PIRELLI SPORT DEMONは、イタリアの名門タイヤメーカーであるピレリが開発したスポーツツーリング向けのバイアスタイヤです。最大の特徴は、濡れた路面でも乾いた路面でも高いグリップを発揮する安全性と信頼性。スポーツとツーリングの中間的な性格を持っています。
軽量バイアス構造があらゆる走行条件での安定した操縦性を実現しています。タイヤプロファイルはバイアスにしては鋭めで、使っていくうちに端が丸まるツーリング系のタイヤに近い形状になります。減り方のバランスは悪くないため、ハンドリングが激変することはありません。
新シリカコンパウンドが低温時やウェット路面においてもすばやいウォームアップと優れたグリップを実現。走り始めのウォームアップはそれほど意識する必要がないレベルです。冬季でも降雪していない市街地であれば、オールシーズン普通に走れます。
参考)https://www.shop-mach.com/index.php?pid=12610033
つまりツーリング重視です。
サイズ展開は100/90-16から140/70-18まで幅広く対応。軽量車では時にハイグリップタイヤとして扱われることもあり、ドライグリップ性能はバイアスタイヤの中では良い方です。アグレッシブなトレッドパターンがウェット性能を向上させるとともに、偏摩耗を抑制してランニングコストを低減します。
参考)https://www.webike.net/brand/564/series/22457/
ドライ路面でのグリップ性能は、バイアスタイヤとしては優秀なレベルです。走る・曲がる・止まるには不足なく、マンホールと白線に気をつければ安心して走れます。峠遊びをしても空冷スラクストン程度の動力性能ではリアが限界を超えることはそうそうありません。
ただし白線に乗った状態でスロットルを開けると、ツルッと滑ります。例えば左コーナーの立ち上がりで膨らんでしまった時、リアタイヤが白線に乗ってしまうと危険です。コーナリング中の金属継ぎ目も少し怖いと感じます。
ウェットグリップは評価に悩むところです。ハーフウェット程度の路面ではラジアルハイグリップよりも不安感が強くなります。ドライで滑るのにウェットで滑らないということは考えづらいため、ハーフウェットでもなんとなく不安という気持ちは強くなりますね。
中庸な性能ということですね。
とはいえ、普通に走る分には雨の中の峠や高速道路であっても普通に走れます。安全運転の意識があってそれ相応の操作をすればタイヤはそれに応えてくれます。排水溝は多く、低温に強いコンパウンドを採用しているおかげで、雨の中の直線を走る場合はラジアルハイグリップより遥かに安心です。
ライフはラジアルバイアス問わずツーリングタイヤとしては普通かちょっと短いくらい、ハイグリップと比較するとかなり優秀です。1年ちょい1万キロ程度使ってまだまだ溝が残っている実例があります。バイアスタイヤの中ではハイグリップな方なので、それを考えると超優秀と言えます。
200kgを切る車両で適切な空気圧で使用すればもっと持ちそうです。公道使用で安全のために溝が余っていても1-2年程度で交換することを考えると、ちょうど良いライフですね。どちらかというとフロントの方が減りますが、乗り方や車両の性格でも変わってきます。
価格面では、フロント110/90-18で17,981円から。リア140/70-17で17,050円から購入できます。特にスポーツツーリングモーターサイクルに最適で、費用対効果に優れたタイヤです。
1万キロは走れそうです。
ただしVレンジのフロントは価格が高く、サイズ変更して装着する場合はGPR300などのラジアルタイヤを装着するより高くつく可能性もあります。HレンジとVレンジで多少価格が違ってくるため、購入前に確認が必要です。メーカー欠品が多いため、購入前にメーカー在庫確認をおすすめします。
バンク速度はかなり早く、バイアスタイヤらしい軽快なハンドリングを実現しています。タイヤプロファイルが尖り気味なため、素直に倒れる角度が深いと感じます。パタっと倒れはするものの、ぐいぐい曲がっていく感覚はありません。
ステアリングダンパーを抜いていても、バンク角に対して切れるステアリングの量が少ない気がします。特にコーナーの侵入ではラジアルタイヤとの感覚の違いが大きいです。少しオーバースピード気味なところからフロントブレーキを強く引きながらバンクさせると、少しフロントがアウトに逃げていく感覚があります。
街乗りや高速道路では車体がひらひら倒れるセッティングでも直進安定性を感じられます。こういうところではツーリングタイヤみたいな性格を感じます。乗り心地は純正タイヤと比較すると少し硬めですが、街乗り程度の速度域はまずまず快適です。
これは使えそうです。
高速道路では継ぎ目でカツンと硬さを感じますが、サスペンションの仕様によっても変わってくるでしょう。縦溝では少しハンドルを取られやすい気がしますが、グルービング加工された舗装は特に問題ありません。トレッドが潰れやすいバイアスタイヤなので、気になるような振動は発生しません。
サーキット走行を含めた評価では、RX-01と比べてひと回り性能ダウンという意見もあります。ウェットでの安心感も、タイヤの暖まりの早さも、冷えている時の安心感も全部IRCより劣るという評価です。半年以上使って偏摩耗したRXと新品のピレリでタイムが変わらなかったという報告もあります。
参考)https://ameblo.jp/okutamaworks/entry-11443193402.html
走っている時に結構ホイルスピンに悩まされたという声もあります。横に流れないで回転方向に空転するという、今までなかなか体験しなかった滑り方をするようです。3コーナー立ち上がりでは久々に諦めたくなるようなハイサイドも発生しています。
良かった点としては、進入スライドの練習では偏摩耗したRXよりは格段にコントロールしやすかったという評価があります。立ち上がりで滑る時もタイヤがなくなるような滑り方ではなく、何かに引っ掛かりながら小刻みに滑る感じです。
意外ですね。
絶対的なグリップは低いけど滑っている時の食い付きはそこそこ良いタイヤだという評価です。500km走っての評価では、至って平均的な性能で普通に走る分には不足なしという声もあります。セミウェット路面であれば不満なしという評価です。
📊 主な比較ポイント
| 項目 | SPORT DEMON | RX-01 (IRC) | ラジアルハイグリップ |
|---|---|---|---|
| ドライグリップ | バイアスとしては優秀 | より高性能 | 最も高性能 |
| ウェットグリップ | 中庸 | より高い | 低温で不安 |
| ライフ | 1万km程度 | - | 短い |
| 価格 | 17,000円台 | - | - |
| ハンドリング | 軽快 | - | より俊敏 |
レーザーテックやBT-45といった、空冷ボンネビル系でよく選ばれるツーリング向けバイアスタイヤからのステップアップにはお勧めできるタイヤです。ドライグリップ性能を中心として、各性能を高次元にバランスしています。スポーツランをしてもコケない程度のグリップに、日常使いしやすいハンドリングとライフを組み合わせています。