

ベルト層の劣化に気づかず高速走行すると、突然のバーストで転倒する危険があります。
ベルト層は、タイヤのトレッド部とカーカスの間に配置される補強層です。進行方向に対し0度で巻きつけられたスチール素材のベルトが、カーカスを桶の「たが」のように締め付けます。これにより外傷がカーカスに及ぶことを防ぎ、ゴム層とカーカスの剥離も防止します。
つまりベルト層が安全の要です。
バイクのラジアルタイヤでは、カーカスのコードが放射線状(ラジアル)に並んでおり、中心線に対し0度〜20度のベルトで締めつけられています。この構造により、剛性はベルトだけで決定できるため、軽量化と高性能化を両立できます。ベルト層は遠心力でタイヤが変形するのを抑える役割も果たしています。
高速走行時には、タイヤが遠心力で外側に膨らもうとします。
ベルト層がないと、この変形によってタイヤの接地面が不安定になり、グリップ力が低下するのです。特に高速型タイヤやロープロファイルタイヤでは、ベルトカバーと呼ばれる追加の補強層が設けられることもあります。このベルトカバーは、ベルト層の締め付け効果をさらに高め、高速走行時のトレッド変形を抑制します。
参考)タイヤ性能の鍵!ベルトカバーとは? - クルマの大辞典
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ラジアルタイヤは、カーカスが1層で進行方向に対し90度に配置され、その上にスチール素材のベルトが進行方向に対し0度で巻きつけられた構造です。フロントタイヤの場合はカーカスが2層になります。この構造により、サイドウォールが柔軟に変形する一方で、トレッド部はベルト層の影響で硬く保たれます。
参考)https://tire.bridgestone.co.jp/about/knowledge/radial/
構造がシンプルで高性能です。
一方、バイアスタイヤは基本的にカーカスのみでタイヤの剛性を確保しています。剛性を高めるにはカーカスを増やす必要があり、重量が重くなりやすい欠点があります。ベルテッドバイアス構造では、従来のカーカスに2層以上のバイアスベルトを巻きつけています。カーカスは主にタイヤの剛性と耐荷重を決定し、ベルトはアラミド繊維で作られ遠心力による変形を抑える役割を分担します。
参考)タイヤの構造と技術
ラジアルタイヤは耐久性と耐摩耗性に優れています。
転がり抵抗が少ないため燃費性能も高く、トレッド面の剛性が高いのでスリップが少なくグリップ力にも優れます。ただし構造が複雑で製造コストがかかり、販売価格も高価になりやすいというデメリットがあります。バイアスタイヤはラジアルと比較すると寿命が短くなってしまうのが大きなデメリットです。
ベルト層の層数は、タイヤの性格を決定づける重要な要素です。高速走行を重視したスポーツタイヤでは、ベルトカバーの層数を増やしてトレッド部の剛性を高めています。複数層を重ねてベルト層全体を補強することで、高速走行時の遠心力によるトレッド変形を抑制できます。
層数が多いほど高速性能が向上します。
一方、乗り心地や静粛性を重視したコンフォートタイヤでは、ベルトカバーの層数を減らして柔軟性を高めています。これにより路面からの衝撃を吸収しやすくなり、快適な走行が可能になります。ベルトカバーはタイヤの特性に合わせて、ベルトの両端にのみ設けたり、ベルト層全体を補強したりする場合があります。
高速型タイヤにはベルトカバーが必須です。
ロープロファイルの高速型タイヤでは、ベルトカバーが特に重要な役割を果たします。タイヤの扁平率が低いと、空気の量が少ないため柔軟性の高い純粋なラジアル構造では200km/h以上の高速からのブレーキングに耐えられません。そこでベルトカバーで補強することで、高速走行時の安定性と制動性能を確保しているのです。
参考)教えてディアブロマンVol.8【バイアスタイヤとラジアルタイ…
ベルト層の損傷で最も危険なのがセパレーション(剥離)です。タイヤの内部でトレッド、ベルト、カーカスなどの接着が剥がれる現象で、外見上は膨らみ(コブのようなもの)として現れることが多いです。内部で剥離が進行している場合もあり、外見だけでは判断できないケースもあります。
膨らみを見つけたらすぐに交換です。
セパレーションは、タイヤ内部の接着面が熱や劣化、衝撃によって剥がれてしまうことで発生します。接着力が失われると、空気圧に押されてタイヤの一部がコブのように膨らみます。最悪の場合、タイヤがバーストして走行不能になり、高速走行中であれば転倒事故につながる危険があります。
参考)見逃せないタイヤの危険サイン!ピンチカットとセパレーションと…
古いタイヤほど発生リスクが高いです。
高速走行など連続走行していると起こりやすく、縁石や障害物への衝撃でタイヤの内部構造が破損し剥離することもあります。トレッドの一部分が異様に盛り上がった状態になると、走行中にハンドルが左右どちらかに取られたり、振動の増加、大きな異音が発生します。走行中に異常な振動や音を感じたら、すぐに安全な場所に停車してタイヤを点検しましょう。
参考)走行中にタイヤが壊れる「謎の現象」なぜ起きる? 危険な「セパ…
タイヤ温度の管理も重要なポイントです。
コンパウンドが路面との間でグリップ力を発揮するには、ゴムの分子間運動が必要で、そのためタイヤは適切な温度範囲内で使用する必要があります。普通コンパウンドの設定温度域は数十℃から100℃くらいまでの間にあります。過度な高温状態が続くと、ベルト層とゴムの接着面が劣化してセパレーションのリスクが高まります。高速走行後は、タイヤの熱ダレや空気圧低下に注意が必要です。
定期的な目視点検では、タイヤの全周をくまなくチェックします。スリップサインの露出、ひび割れ、異物の刺さり、偏摩耗などがないかを確認してください。特にタイヤとホイールの接合部分(ビード部分)は、ひび割れが発生しやすい箇所なので念入りに確認します。
全周チェックが基本です。
タイヤ側面の膨らみやコブ状の変形を発見したら、すぐにプロに相談しましょう。トレッド部だけでなく、サイドウォール部分も注意深く観察します。セパレーションは外面だけでなく内面でも起こるため、タイヤを外してみないと分からない部分もあります。
定期的な専門店での点検が推奨されます。
内面の異常は外見で判断できません。
スリップサインの位置は、タイヤの側面にある△マーク(TWI:Tread Wear Indicator)の延長線上にあります。この△マークは、タイヤ側面の全周に沿って等間隔で配置されています。バイクを少しずつ動かしながら、すべての位置でチェックしてください。1箇所でもスリップサインが露出していれば、タイヤ交換が必要です。
空気圧の管理も重要な予防策です。
空気圧不足は、セパレーションやピンチカットの主な原因の一つです。適正な空気圧を保つことで、タイヤ内部の構造への負担を軽減できます。走行前には必ず空気圧をチェックし、メーカー指定の適正値に調整しましょう。空気圧計は定期的に精度を確認し、信頼できる機器を使用することが大切です。
2りんかんの記事でスリップサインの確認方法を画像付きで解説しています

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