

日本人ライダーも参戦できる欧州最高峰の国内選手権なのに、MotoGPより観戦しやすい環境です。
ブリティッシュスーパーバイク選手権(BSB)は、1996年から現在の形式で開催されている英国最大のロードレース選手権です。米国のAMAスーパーバイク選手権とともに、世界で最も競争力の高い国内スーパーバイク選手権として評価されています。
参考)ブリティッシュスーパーバイク選手権 - Wikipedia
この選手権には、ドゥカティ、ホンダ、ヤマハ、カワサキ、スズキといった大手メーカーが工場支援チームを投入しています。ダンロップ、ピレリ、ミシュランなど主要タイヤメーカーも参戦しており、技術開発の場としても重要です。
参考)British Superbike Championship…
BSBは世界スーパーバイク選手権(WSBK)への登竜門として機能しています。過去にはニール・ホジソンやトロイ・ベイリスといった後の世界チャンピオンがここで経験を積んでいます。MotoGPライダーを輩出した実績もあり、世界トップレベルへのステップとして機能していますね。
BSBには2010年から「ザ・ショーダウン」という独自のプレーオフ制度が導入されました。これはシーズン終盤の3大会で、それまでの上位6名だけがタイトルを争える仕組みです。
通常のポイント制ではシーズン途中でチャンピオンが決まってしまうケースもありますが、ショーダウンでは最終戦まで激しい優勝争いが続きます。導入初年度の2010年には、このシステムによって清成龍一選手が逆転で3度目のチャンピオンを獲得しています。
つまり下位からでも巻き返せるということですね。
史上最も接戦だったのは2011年で、トミー・ヒルとジョン・ホプキンスの差はわずか0.006秒でした。最終レースでヒルがホプキンスを0.006秒差で上回り、タイトルを獲得した瞬間は伝説として語り継がれています。
ポイントは上位15位まで付与され、1位が25点、2位が20点、3位が16点という配分です。15位でも1ポイントが与えられるため、完走することにも意味があります。
日本人で最も成功したBSBライダーは清成龍一選手です。彼は2006年、2007年、2010年の3度チャンピオンを獲得しています。
2006年に初のBSBチャンピオンとなった清成選手は、HMプラント・ホンダからCBR1000RRで参戦していました。翌2007年も連覇を達成し、日本人ライダーとしての地位を確立しました。
2010年の復帰シーズンでは、第4戦キャドウェル・パークで復帰後初勝利を挙げます。最終戦では15ポイント差という不利な状況から奇跡の3連勝を達成し、3度目のタイトルを手にしました。ショーダウン制度が導入された初年度での逆転劇は、BSB史に残る名勝負として記憶されていますね。
清成選手は鈴鹿8時間耐久レースでも2005年、2008年、2010年、2011年と4度優勝しており、国際舞台でも実力を証明しています。
国内外で結果を残した稀有な存在です。
BSBは英国内の複数の有名サーキットで開催されます。2026年シーズンの開幕戦はドニントン・パークで4月3-4日に予定されています。
参考)2026 British Superbike Champio…
ドニントン・パークは起伏に富んだレイアウトが特徴で、高低差のあるコーナーが連続します。他にもブランズハッチ、シルバーストーン、スラクストンなど、歴史ある英国サーキットが会場となります。
参考)British Superbike Championship
各サーキットは天候の変化が激しい英国特有の気候条件下にあります。雨天でのレース運営も頻繁に発生するため、ライダーにはウェット路面での高度なテクニックが求められます。路面温度の低い条件でタイヤをいかに機能させるかが勝負の分かれ目ですね。
英国のサーキットは安全性とスピードを両立させた設計が多く、観客エリアからレースが見やすい構造になっています。サーキット走行会なども開催されており、一般ライダーも同じコースを体験できる機会があります。
参考)“鈴鹿”や“もてぎ”を自分のバイクで!自分のペースで!【DU…
BSBの観戦チケットは各サーキットの公式サイトから購入できます。3日間のレースウィークエンドで、金曜フリー走行、土曜予選、日曜決勝というスケジュールが一般的です。
日本からの観戦ツアーは現在のところ大手旅行会社からの公式パッケージはありませんが、個人手配で渡英するファンも増えています。ロンドンからドニントン・パークまでは車で約2時間、ブランズハッチなら1時間程度です。レンタカーを借りてサーキットを巡る観戦スタイルが効率的ですね。
テレビ放送は英国内では地上波とPay-TVで視聴可能ですが、日本ではEurosport 2で一部の大会が放送されることがあります。公式サイトではライブタイミングやハイライト映像が公開されるため、オンラインでの情報収集も可能です。
チケット価格は一般席で1日あたり20-40ポンド程度からで、VIPパッケージもあります。早期予約割引を利用すれば費用を抑えられます。
BSBはMotoGPやWSBKと比較して、観戦のハードルが低いという大きなメリットがあります。チケット価格は世界選手権の半額以下で、パドックへのアクセスも容易です。
マシン規定もWSBKとほぼ同じで、市販車ベースのスーパーバイクを使用します。ただしBSB独自のテクニカル規定があり、英国メーカーのマシンには一部有利な規定が適用されることもあります。競技の公平性を保ちつつ、地元産業を支援する姿勢が見られますね。
レースフォーマットは1大会で3レースが開催されることもあり、世界選手権よりも多くのレースを楽しめます。2025年のブランズハッチ最終戦では決勝3レースすべてでZEROFIT契約ライダーが優勝する「完全制覇」という快挙もありました。
参考)【ZEROFITライダー】BSB最終戦で“完全優勝”達成 ─…
ライダーとファンの距離が近く、サイン会やファンミーティングも頻繁に開催されます。世界トップクラスの走りを身近に感じられるのがBSBの魅力です。
<参考リンク>
BSB公式サイトではレース日程やライブタイミングが確認できます。
British Superbike Championship 公式サイト
清成龍一選手の詳細なキャリアと戦績はこちらで確認できます。
清成龍一 - Wikipedia
Hondaの公式BSB情報ページでは最新のレース結果やライダー情報が掲載されています。