

鈴鹿8耐で給油なしだとあなたは完走できません。
エンデュランス・オブ・ネイションズは、FIM世界耐久選手権内で設定された国別対抗戦のカテゴリーです。通常のEWCレースがチーム単位での競争であるのに対し、このカテゴリーは各国を代表するライダーたちが国の威信をかけて戦う特別な形式でした。
2006年には「FIM世界耐久選手権シリーズ/FIMカップ エンデュランス・オブ・ネイションズ "コカ・コーラ"鈴鹿8時間耐久ロードレース」という正式名称で開催されました。
つまり国別対抗戦です。
この競技は、1978年から続く伝統的な鈴鹿8耐の枠組みの中で実施されたものです。開催当時は世界各国からトップライダーが集結し、自国の名誉を背負って戦いました。
参考)「鈴鹿8耐」 2024 FIM世界耐久選手権(EWC) 第3…
通常のFIM世界耐久選手権では、チーム単位で年間を通じたシリーズ戦が行われます。ル・マン24時間、鈴鹿8時間、スパ8時間、ボルドール24時間などの耐久レースが開催され、各レースの獲得ポイントで年間チャンピオンを決定する仕組みです。
レース時間によってポイント配分が変わります。8時間以下のレースでは1位が30点、8時間超え12時間以下では35点、12時間超え24時間までは40点が与えられます。
距離が長いほど高い評価です。
エンデュランス・オブ・ネイションズは、この通常EWCとは別の枠組みとして設定されました。同じ鈴鹿8耐という舞台で開催されながらも、国別のカップ戦という独自性を持っていたのです。
鈴鹿8耐は1978年にスタートし、2024年で45回目を迎えた日本を代表するモーターサイクル耐久レースです。三重県の鈴鹿サーキットを舞台に、8時間という長時間にわたって争われる過酷な競技として知られています。
1チームは最低2名、最大3名のライダーで構成されます。理論的には2名のほうがマシンセッティングの妥協点を見出しやすいとされますが、体力面を考慮して3名体制を取るチームも多いです。
各ライダーが交代しながら走り続けます。
参考)鈴鹿8耐基本ルール。1チームで出場選手は何人?【教えて?8耐…
2002年には最長周回数記録となる219周が樹立されました。これはホンダVTR1000 SPWを駆る加藤大治郎・コーリン・エドワーズ組らによる歴史的な記録です。上位チームは通常7回のピットストップで8スティント走行を行い、毎回フロントとリアのタイヤを交換します。
FIM世界耐久選手権公式サイト - 最新の大会スケジュールやレギュレーション詳細
エンデュランス・オブ・ネイションズとしての国別対抗戦は、2000年代前半の限られた期間のみ実施されました。2006年の正式名称記録から、この年代が主要な実施期間であったことがわかります。
その後、この国別対抗カテゴリーは継続されませんでした。現在のFIM世界耐久選手権は、チーム単位での年間シリーズ戦として統一された形式で運営されています。
統一された方が運営効率が良いためです。
2024年のEWCでは、Yoshimura SERT Motulがスズキで優勝を飾るなど、純粋なチーム対抗戦として熱い戦いが続いています。2025年最終戦では、YART Yamahaがわずか1ポイント差で年間王者に輝くという劇的な結末も生まれました。
勝負は最後までわかりません。
参考)スズキレーシングレポート -- 2024 FIM世界耐久選手…
現代のFIM世界耐久選手権は、年間4戦で構成される世界最高峰の二輪耐久レースシリーズです。各レースは8時間から24時間の長時間レースで、昼夜を通じた走行が行われる過酷な競技となっています。
車両規定は「Formula EWC」と「Super Stock」の2クラス混走です。Formula EWCクラスではカムシャフト変更やリアスイングアーム交換などスーパーバイク並みの改造が許されますが、Super Stockクラスはほぼ市販車での参戦となります。
改造範囲が明確です。
予選は各ライダー20分を2回実施し、上位2名の平均ベストタイムでグリッドを決定します。決勝ではタイヤ使用本数に制限がなく、チーム戦略が勝敗を左右する重要な要素となっています。
ブリヂストンモータースポーツ - EWC/鈴鹿8耐の詳細ルール解説
多くのバイク愛好家は、エンデュランス・オブ・ネイションズが現在も続いていると誤解しがちです。しかし実際には2000年代前半の限定的な期間のみ実施された特別カテゴリーでした。
現在は存在しません。
また「世界選手権=常に国別対抗」という思い込みも見られますが、FIM世界耐久選手権の基本はチーム単位の競争です。国籍を問わず、世界中のライダーが同じチームで走ることも珍しくありません。
国境を超えた協力が可能です。
参考)どこで見れる?2026年 FIM 世界耐久選手権(FIM E…
2026年のEWCでは、日本の新興チーム「Team Étoile」が鳥羽海渡と豊島怜という日本人ライダーを起用して注目を集めています。このように国籍にこだわらず実力本位でチーム編成が行われるのが、現代の世界耐久選手権の特徴なのです。
純粋な速さの勝負ですね。
鈴鹿8耐を完走するには、ライダーの技術だけでなくマシンの耐久性も極めて重要です。8時間という長時間の走行に耐えるエンジン、ブレーキ、サスペンション、そして燃料システムの信頼性が求められます。
給油作業は戦略上の重要ポイントとなります。上位チームは通常7回のピットストップを計画し、タイヤ交換と同時に給油を行って時間ロスを最小限に抑えます。
この作業効率が順位に直結します。
2024年には、スズキ0号車がサステナブルアイテムを採用した車両で総合8位完走を果たし、環境配慮と戦闘力の両立を証明しました。近年は速さだけでなく環境性能も評価対象となっています。
技術進化は続いています。
FIM世界耐久選手権の歴史において、スズキは圧倒的な強さを誇ってきました。2001年から2016年にかけて、Suzuki Endurance Racing Teamが多数のタイトルを獲得しています。
GSX-R1000による支配です。
近年では、ヤマハのYART YAMAHAが2023年に、そしてYoshimura SERT Motulが2024年にチャンピオンに輝きました。2025年最終戦では、YART Yamahaがわずか1ポイント差でYoshimura SERT Motulを逆転し年間王者となる劇的な展開がありました。
ホンダのF.C.C. TSR Honda Franceも2017-2018シーズンと2022年にタイトルを獲得するなど、日本メーカーが世界耐久選手権を牽引しています。CBR1000RRの信頼性が評価されました。
一般のバイク愛好家にとって、世界耐久選手権は憧れの舞台であると同時に、技術や戦略を学べる場でもあります。長時間の安定走行、燃費管理、タイヤマネジメントなど、日常のツーリングにも応用できる知識が詰まっています。
鈴鹿8耐の観戦は、2024年も多くのバイクファンで賑わい、夏の風物詩として定着しています。サーキットで直接レースの迫力を体感することで、バイクへの情熱がさらに深まります。
生の興奮は格別です。
最新のEWC情報は公式サイトやSNSで随時更新されており、世界中のファンが熱戦を見守っています。2026年シーズンも全4戦が予定されており、新たなドラマが期待されます。
これから先も目が離せません。
参考)FIM EWC