グリップヒーターのバイク取り付け費用と種類の選び方

グリップヒーターのバイク取り付け費用と種類の選び方

グリップヒーターをバイクへ取り付ける前に知っておくべきこと

ネットで購入したグリップヒーターをショップに持ち込むと、工賃が最大2倍になって損をします。


この記事でわかること
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グリップヒーターの種類と選び方

グリップ交換型・巻き付け型・USBタイプの3種類を比較。自分のバイクと用途に合ったタイプがすぐわかります。

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取り付け費用と工賃の相場

ショップ依頼なら総額2〜3万円が目安。DIYなら本体+工具代のみで大幅に節約できます。

DIY取り付けの手順と注意点

電源の取り出し方から配線処理、グリップの固定まで、失敗しないための手順を解説します。


グリップヒーターのバイク取り付けに向く3つの種類と特徴


グリップヒーターにはざっくり3つのタイプがあり、どれを選ぶかで取り付けの難易度も費用も大きく変わります。まずはここを押さえるのが基本です。


グリップ交換型(グリップ一体型)は、元のグリップを取り外して専用のヒーター付きグリップに丸ごと交換するタイプです。仕上がりがもっともスッキリし、耐久性も高いのが魅力。グリップ外径は純正に近い約Φ33〜34mmに抑えられており、操作感が大きく変わらない点も評価されています。デイトナの「ホットグリップ ヘビーデューティー ビルトイン4Sn(¥16,500)」やキジマの「GH07」「GH11」などがこのタイプの代表格です。


② 巻き付け型は、今ついているグリップの上からヒーター素材を巻き付けるだけのタイプです。グリップを外す必要がなく、工具も最小限で済みます。ただし巻き付けた分だけグリップが太くなるため、細いグリップが好みのライダーには向きません。それでも手軽さでは圧倒的で、価格も3,000〜7,000円台からそろっています。これは使えそうです。


③ USBタイプ(巻き付け型の一種)は、バイクのUSBポートやモバイルバッテリーから給電するタイプです。配線加工が一切不要なため、電気作業が苦手なライダーでも安心して取り付けられます。デイトナの「ホットグリップ 巻きタイプEASY2 USB(¥7,700)」がその代表例で、フルパワー(赤モード・70℃設定)でも約5.5時間使用可能です。


つまり「手軽さ重視ならUSBタイプ、仕上がり重視ならグリップ交換型」が基本です。


| タイプ | 価格帯 | 取り付け難易度 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| グリップ交換型 | 5,000〜20,000円 | ★★★ | スッキリ仕上がり・耐久性高 |
| 巻き付け型(12V) | 3,000〜10,000円 | ★★☆ | 手軽・グリップが太くなる |
| USBタイプ | 3,000〜8,000円 | ★☆☆ | 工具不要・モバイルバッテリー対応 |


グリップの長さにも注意が必要です。バイクの標準的なグリップ長は105〜130mm程度ですが、製品ごとに対応サイズが異なります。購入前に愛車の実測値を確認しておくと、取り付け不可のトラブルを防げます。


グリップヒーター取り付けの工賃・費用の相場を正確に把握する

「ショップに持ち込めばすぐ終わる」と思って行ったら、思いのほか高額になった——そういう話はライダーの間でよく耳にします。費用が原因です。


ショップに依頼する場合の工賃の目安は以下の通りです(2りんかんの場合)。


| 車種区分 | グリップ交換型工賃 | 巻き付け型工賃 |
|---|---|---|
| ネイキッド・アメリカン | 7,260円 | 5,280円 |
| 125cc以下スクーター | 9,240円 | 7,260円 |
| フルカウルビッグスクーター | 11,220円 | 9,240円 |


これに加えて、スロットルホルダーのリブ(段差)の加工が必要な場合は別途1,320円ほどかかります。このリブ加工は5〜7割以上のバイクで必要とされているため、事実上「ほぼ全員」に加算されると思っておいた方が現実的です。


ここで大きな落とし穴があります。 ネットで先に商品を購入してショップに持ち込むと、「持ち込み工賃」が適用されます。2りんかんの場合、通常工賃7,260円が14,520円と、なんと2倍になります。これは痛いですね。


ネイキッドバイクでのトータル費用の目安は次の通りです。


- 🛒 ショップで商品購入+取り付け依頼:商品代約10,000円+工賃8,580円+ボンド1,000円=合計約2万円
- 💻 ネット購入+持ち込み:商品代約5,000〜10,000円+持ち込み工賃14,520円〜=同額かむしろ高くなる可能性あり
- 🔧 DIY(自分で取り付け):商品代3,000〜20,000円+工具代5,000〜20,000円(初回のみ)=長期的には最も安い


コストを抑えたいなら、商品はショップ購入か、ネット購入するなら必ずDIYで取り付けるかのどちらかが条件です。


なお、Honda正規ディーラー(ドリーム店)や車種専門ショップでは、工賃が3万円超になるケースも報告されています。特に純正オプション品の取り付けを依頼する場合は事前見積もりが必須です。


【元バイク屋が解説】グリップヒーター取り付け工賃の比較と自分で取り付ける手順(2りんかん・ナップス・ライコランド工賃表あり)


グリップヒーターのDIY取り付け手順と電源配線の注意点

自分で取り付けるとなると、最初に「電気は難しそう…」という壁に感じる人が多いです。ただし、正しい手順さえ理解すれば作業自体は難しくありません。


ステップ1|アクセサリー電源を見つける


グリップヒーターはキーをONにしたときだけ電流が流れる「アクセサリー電源(ACC電源)」に接続するのが基本です。常時通電のバッテリー直結(バッ直)は、乗車後にキーを切り忘れるとバッテリー上がりに直結するため原則NGです。ACC電源は検電テスターを使って探します。フロントブレーキスイッチやテールランプ付近から取るのが一般的で、作業のしやすさからブレーキスイッチが選ばれることが多いです。検電テスターは500〜2,000円ほどで購入できます。


ステップ2|電源を分岐して接続する


見つけたACC電源から専用の分岐ハーネスを使って電源を取り出します。このとき、電工ペンチ(約1,500円)を使って端子の圧着作業を行います。圧着が甘いと走行中の振動で断線するリスクがあるため、しっかりとかしめることが重要です。圧着より簡単に接続できる「ギボシ端子」や「エレクトロタップ」もありますが、エレクトロタップは長期的に接触不良を起こしやすいため、できればギボシ推奨です。


ステップ3|マイナス(アース)の取り出し


プラス側が確保できたら、マイナス(アース)をフレームのボルトに共締めする形で取り付けます。ボディアースから取るのが原則です。


ステップ4|グリップ本体を取り付ける


元のグリップをマイナスドライバーとカッターで慎重に外します。スロットル側はスリーブ(プラスチック)が入っており、これを傷つけないよう注意が必要です。スロットルスリーブにリブ(段差)がある場合はカッターやヤスリで削り取り、平面にしてからグリップボンドを塗って新しいグリップを押し込みます。ボンドが硬化するまで(目安24時間)はグリップを動かさないようにしましょう。


🔧 DIYに必要な工具一覧
- 検電テスター(500〜2,000円)
- 電工ペンチ(1,000〜1,500円)
- グリップボンド(1,000円前後)
- カッター・マイナスドライバー・ヤスリ
- カウルやタンクを外す六角レンチ類(車種による)


消費電流は左右合わせて2〜3A程度のため、分岐元の系統が10Aを超えていないかも事前に確認が必要です。電流容量を超えた系統に接続するとヒューズが飛びます。これが条件です。


【長野二輪】ZX-14Rへのグリップヒーター取り付け準備編:電源系統のアンペア確認方法や配線設計の実例


グリップヒーター取り付け後のバッテリー管理と消費電力の実態

グリップヒーターを取り付けたあと、意外と見落とされがちなのがバッテリーへの影響です。「取り付けたら終わり」ではありません。


一般的なグリップヒーターの消費電力は8〜40W、消費電流に換算すると2〜3A程度です。数字だけではピンとこないかもしれませんが、走行中のバイクのオルタネーター(発電機)の発電量は車種によって異なり、小排気量・低回転域では発電量が消費量に追いつかないケースがあります。アイドリング状態や渋滞中に長時間ヒーターをフル稼働させると、徐々にバッテリーが消耗していきます。


特にインジェクションフューエルインジェクション)車は押しがけができないため、バッテリー上がりが起きると完全に動けなくなります。意外ですね。キャブ車との大きな違いがここにあります。


実際、寒冷地走行でグリップヒーター+スマホ充電+電熱インナーを同時使用したライダーが、走行中にバッテリーが上がったという報告もあります。バッテリーに並行して複数の電装品を使う場合は、合計消費電流が発電量を超えないよう確認することが大切です。


バッテリー上がりを防ぐための具体的な対策としては次のことが有効です。


- ✅ バッテリー電圧計をダッシュボードに設置して走行中も監視する(エーモン製など3,000〜5,000円程度)
- ✅ 電圧低下を検知して自動でヒーターをOFFにする「バッテリー保護機能付き」グリップヒーターを選ぶ(エンデュランス SPスイッチモデルなど)
- ✅ 渋滞・信号待ちでは温度設定を1〜2段階下げて消費電力を抑える
- ✅ バッテリーが古い(3年以上使用)場合は交換を検討する


また、気温が0℃以下になるとバッテリーの出力性能自体が20〜30%低下するという特性があります。冬のツーリング前にはバッテリーの残量確認を習慣にしましょう。これだけ覚えておけばOKです。


グリップヒーターのバッテリーへの影響と対策:消費電力・バッテリー上がりリスクを解説


グリップヒーターだけでは「手の甲」が温まらない盲点と解決策

グリップヒーターを付けたのに「思ったより手が暖かくならない」と感じたことはないでしょうか。これは多くのライダーが経験する"落とし穴"で、理由がはっきりしています。


グリップヒーターが温めるのは、グリップを握っている手のひら側・指の内側だけです。風を正面から受ける手の甲・手首・指先の外側は一切温まりません。走行中は体感温度が気温よりも大幅に低くなります。たとえば気温5℃で時速60km走行すると、体感温度はマイナス7℃前後にまで下がります(風速換算)。その状況でグリップヒーターだけに頼ると、手のひらは暖かいのに手の甲が凍えるという、不均一な冷えが起きます。


これを解消する方法として広く使われているのが以下の2つです。


🧤 ① 電熱グローブとの組み合わせ:手全体を内側から温められるため、特に厳冬期のツーリングや通勤に最適です。コミネやヒーテック(Heated Gear)などが人気で、12Vバッテリー接続型は1万〜3万円台、USB給電型は5,000〜1万5,000円台が相場です。


🧤 ② ハンドルカバーナックルガード)の活用:ハンドル前方に装着するウインドシールド的なカバーで、走行風を物理的に遮断します。コミネの「バイク用ハンドルカバー」は2,000〜4,000円程度と安価で、グリップヒーターと組み合わせると暖かさが劇的に向上すると評判です。グリップヒーターの設定温度を1〜2段階下げても十分な温かさを確保でき、バッテリーへの負担も同時に軽減できます。


実際のところ、グリップヒーター単体よりも「グリップヒーター+ハンドルカバー」の組み合わせの方が、コスパ・効果の両面で優れているという意見がベテランライダーの間で多数派です。ハンドルカバーを追加するだけで数千円の投資で実現できるため、まず試してみる価値は十分あります。


| 防寒対策 | 特徴 | コスト |
|---|---|---|
| グリップヒーターのみ | 手のひら側のみ温まる | 3,000〜20,000円 |
| グリップヒーター+ハンドルカバー | コスパ最強の組み合わせ | プラス2,000〜4,000円 |
| グリップヒーター+電熱グローブ | 手全体が温かい・厳冬期向け | プラス5,000〜30,000円 |


これは使えそうです。冬のバイク通勤・ツーリングで快適さを求めるなら、グリップヒーターを「出発点」として他の防寒と組み合わせる発想が重要です。


【Webike】電熱グローブとグリップヒーターの違いと選び方:手全体を温めたいなら電熱グローブが有利




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