

薄手のグローブでも冬に指が凍えないのは、ナックルガードのせいかもしれません。
ナックルガードは「オフロード乗りが付けるもの」と思われがちですが、実はオンロードライダーこそ恩恵を受けやすいアイテムです。特に防寒という観点では、想像以上の効果があります。
バイクで時速60kmで走行すると、体に当たる風速はおよそ17m/sに相当します。風速が1m増すごとに体感温度は約1℃下がるため、気温10℃の日に60km走行すれば、ハンドルを握る手が体感する気温は氷点下に近くなることも珍しくありません。ナックルガードは、この走行風を手元で直接防いでくれます。
外気温5〜6℃の環境でも、ナックルガードを装着していれば快適に走れるという体験報告も多く、特に「防風効果が体感的に明確だった」という声はツーリングライダーの間で共通しています。つまり、防寒効果は確かです。
さらに、転倒時にレバーが破損するリスクも大幅に下がります。クローズドタイプのナックルガードは、高剛性アルミ合金を使ったフレームでバーエンドまで保護しており、転倒によるレバー折れなどのトラブルを防ぐ役割を担います。レバーが転倒で折れると、そのままでは走行継続が困難になるため、林道や遠方ツーリングでは特に重大なリスクです。
高速道路での飛び石対策も忘れてはなりません。時速100kmで飛んでくる小石は、素手はもちろん薄手のグローブを貫通するほどの威力になります。ナックルガードが前面に付いていれば、その衝撃を受け止めてくれるので、手へのダメージを防げます。これは使えそうです。
| 効果 | 特に有効なシーン | 対応タイプ |
|---|---|---|
| 防寒・防風 | 秋冬の通勤・ツーリング | オープン・クローズド両方 |
| 飛び石・枝葉ガード | 高速道路・林道走行 | オープン・クローズド両方 |
| 転倒時のレバー保護 | オフロード・林道 | クローズド(アルミフレーム) |
| 手の疲労軽減 | ロングツーリング | 大型のシールド付き |
| 雨・泥除け | 雨天・ダート走行 | 大型クローズド |
ナックルガードはただの防寒グッズではなく、安全装備という側面もある多機能なパーツです。グローブも薄手にできるため、レバー操作の精度が上がるという副次的なメリットもあります。
参考:ナックルガードの防寒・防護効果についてgoobikeが詳しく解説しています。
バイクのナックルガード(ハンドガード)で障害物や風から手を保護! – goobike
ナックルガードには大きく分けて「オープンエンドタイプ」と「クローズドエンドタイプ(クローズエンドタイプ)」の2種類があります。どちらが自分に向いているかを知ることが、後悔しない選択への近道です。
オープンエンドタイプは、ガード本体がバーエンド(ハンドルの先端)まで伸びていないタイプです。樹脂製のシールドがレバー前面を守る構造で、軽量で取り付けが比較的簡単というメリットがあります。ハンドリングへの影響もほぼなく、初めてナックルガードを装着する人や、防風メインで考えている人には最初に選びやすいタイプです。価格帯は安いものだと1,000〜3,000円台からあり、汎用品が豊富に揃っています。
クローズドエンドタイプは、アルミ合金などの金属製フレームがバーエンドまで伸び、手全体をしっかり囲むように保護するタイプです。防風効果・プロテクション性能ともにオープンより格段に高く、林道ツーリングやエンデューロなど、転倒リスクがある場面では必須と言われています。ただし、フレームの分だけ重量が増え、取り付け箇所も2点固定になるため、ハンドルのサイズや形状との適合確認が必要です。ZETA RACINGのアーマーハンドガードシリーズは、このクローズドタイプの代表格として長年支持されています。
オープンかクローズドか、どちらを選ぶかは走り方と目的で決まります。
オープンとクローズド、それぞれ使い分けが基本です。
なお、最近ではZETA「スクード プロテクター」(実勢価格約3,850円)のように、クローズドフレームに大型の樹脂シールドを組み合わせた"ハイブリッド"な製品も登場しています。ハンターカブやCT125などアドベンチャー系との相性が良く、防風と保護を同時に求めるライダーに人気があります。
参考:ZETAハンドガードのクローズドタイプの種類と選び方について詳しく解説されています。
令和最新版・ZETAハンドガードの選び方 – ダートバイクプラス
ここでは、実際の使用感や評判をもとに、用途別でおすすめのナックルガードを5製品紹介します。「どれを選べばいいかわからない」という方は、まず自分の走り方・バイクのスタイルと照らし合わせてみてください。
価格帯の幅が広いですね。予算に合わせて入り口を決めるのが条件です。
参考:各ナックルガードの詳細な使用インプレッションやランキングはWebikeに掲載されています。
ハンドガード・ナックルガード売れ筋ランキング – Webike
ナックルガードを購入したはいいものの、いざ取り付けてみたら「干渉してレバーが戻らない」「ハンドルを切るたびにカウルに当たる」という失敗は、バイク乗りの間でよく聞かれます。事前に知っておけば防げます。
取り付け方は大きく2パターンあります。ひとつはバックミラーの根元に共締めする方法で、多くの汎用ナックルガードはこの方式です。ミラーを外し、付属のステーを間に挟んで締め直すだけなので、特殊工具は不要です。もうひとつは、ハンドルバーにクランプを直接固定する方法で、クローズドタイプのアーマー系ハンドガードに多い取り付けです。2点固定になるため強度が高い反面、バーエンドの形状やハンドル径(標準は22.2mm)との適合確認が必須です。
干渉トラブルで最も多いのが「フルステア時にカウル・スクリーンに当たる」ケースです。これは汎用品特有の問題で、ハンドルを目一杯切ったときにナックルガードの端がカウルやスクリーン、フロントフォークのインナーチューブなどに接触してしまうものです。最悪の場合、ブレーキやクラッチのレバーを常に軽く押し続ける状態になるため、走行前の動作確認は必ず行う必要があります。
アドベンチャー系バイクにクローズドタイプを装着する際は、スクリーンとの干渉が特に起きやすいです。車種専用品がある場合は、汎用品よりも専用品を選ぶほうが干渉リスクを大幅に減らせます。取り付けの手間と確実性を考えると、専用品がある車種は専用品が原則です。
参考:汎用ナックルガードの取り付け時の干渉チェックや車種適合についてRIDE-HACKが詳しく解説しています。
これでもう迷わない!あなたのマシンに適合するハンドガードの選び方 – RIDE-HACK
「ナックルガードを付けたいけど、配達員のバイクみたいに見えそうで躊躇している」という声は、バイク乗りの間でよく耳にします。見た目を気にしてつけないでいると、防寒・防風・保護のメリットをまるごと手放すことになります。厳しいですね。
「ダサい」と言われやすいナックルガードには共通したパターンがあります。サイズが大きすぎてバイクとのバランスが崩れているもの、バイクのカラーと全く合っていないもの、そして形状がのっぺりとしていてスポーティ感がないものです。逆に言えば、これらを意識して選べばダサく見えにくくなります。
スタイル別の選び方のポイントをまとめると、次のような基準があります。スポーツネイキッドやSSには、流線型で小型のオープンエンドタイプが馴染みやすいです。サイズがコンパクトで透明(スモーク・クリア)素材のものは、バイクのシルエットへの影響が最小限に抑えられます。アドベンチャー系やトレール系であれば、クローズドタイプのしっかりしたガードがバイクのコンセプトとマッチするため、むしろカッコよく見えます。ハンターカブにZETA スクードプロテクターを装着した写真は、SNSで「純正みたい」と評されるほど馴染んでいます。
カラー選びも重要です。バイクと同系色にすれば統一感が出ますが、黒いバイクにスモーク(クリア系)のナックルガードを選ぶのも目立たせない有効な方法です。逆にアクセントとして赤や白を取り入れて、あえてコントラストを出すというスタイリングも人気があります。
なお、「クリアタイプ」はどんなカラーのバイクにも自然に合わせやすいため、見た目の変化を最小限にしたいライダーには特におすすめです。バイクのデザインとの相性が最優先というのが条件です。
実際にnanosや各バイクコミュニティでの「ナックルガード かっこいい」「ダサくない選び方」のトピックを見ても、「バイクに合ったサイズと色で選んだら気に入った」という声が圧倒的多数を占めます。つまり選び方次第でダサさは防げます。
参考:ナックルガードのダサさを防ぐためのデザイン・カラー選びのポイントはbikeman newsが参考になります。
バイクのナックルガードに効果はある?つけた方がいい理由と選び方を解説 – バイクマンニュース
ナックルガードは単体で使うだけでなく、グローブとの組み合わせを工夫することで、快適性と安全性が大きく変わります。意外と見落とされているポイントです。
防風効果があるナックルガードを装着することで、冬でも厚手のウィンターグローブではなく、薄めのグローブで走れるようになります。これは単なる快適性の話だけではなく、操作性の向上に直結します。厚手のグローブはブレーキやクラッチレバーの感触が鈍くなりやすく、細かい操作の精度が下がるという問題があります。ナックルガードで風を防ぎつつ、比較的薄めのグローブを使うことで、レバー操作の感覚を保ちながら手の冷えも防げます。これが基本です。
具体的な組み合わせの例を挙げると、秋から初冬(外気温5〜10℃程度)であれば「中厚手グローブ+オープンエンドナックルガード」の組み合わせが多くのライダーに支持されています。真冬(氷点下〜5℃程度)では、「ウィンターグローブまたは電熱グローブ+クローズドタイプナックルガード」にすることで防寒の二重防御が可能です。
電熱グローブとナックルガードを組み合わせると、電熱グローブの消費電力の節約にもなります。ナックルガードで走行風をカットしてあれば、電熱グローブを低出力設定で十分に暖かくなるからです。長距離ツーリングでは、バッテリーへの負荷を下げながら快適さを維持できるという意外な効果があります。
また、ZETAでは「ソニックハンドガード」に専用の「ハンドウォーマー」を被せて使用する組み合わせが推奨されています。ハンドガードの骨格はそのままにしつつ、その上からウォーマーを装着することで、形状もしっかりフィットし、ズレにくい設計になっています。真冬のロングツーリングでも「指先が寒くてグリップを離したくなる」という状況を防ぐ、実用的な組み合わせです。
グローブの素材との相性も大切です。レイングローブの観点でいうと、ナックルガードが雨の大部分を手元でブロックしてくれるため、普通のグローブの延命効果もあります。防水グローブの使用頻度が下がり、グローブの傷みが減ったという報告もライダーの間では珍しくありません。
グローブとの組み合わせを変えるだけで、快適性がワンランク上がります。
参考:Webikeのナックルバイザー特集では、季節によるグローブ・装備の切り替えが実体験とともに紹介されています。
走行風から指先を守るだけ!冬グローブはまだ早い?【ナックルバイザー】で通年快適ライディング – Webike