

エンジンブレーキを使うと、インジェクション車ではガソリン消費がゼロになり燃費が約2%改善されます。
バイクの燃費対策として最もコストパフォーマンスが高く、かつ見落とされがちなのがタイヤの空気圧管理です。タイヤの空気が抜けると、路面との接地面積が広がり、その分だけ走行抵抗が増えます。その結果、エンジンはより多くの燃料を消費しなければならなくなります。
JAFの実験データによると、タイヤの空気圧が適正値より30%低下すると燃費は平均4.6%悪化します。さらに60%低下した状態では、燃費悪化は12.3%にまで達することが確認されています。燃費が悪化するだけではありません。
空気圧低下はタイヤの偏摩耗も加速させます。本来の寿命よりも早くタイヤを交換する羽目になれば、数千円〜1万円単位の出費がかさんでいきます。空気圧が原因の燃費悪化とタイヤ早期交換を合わせると、年間で換算すると想定外の出費になることも珍しくありません。
つまり、空気圧管理が基本です。
適正空気圧の確認場所は、スイングアームやチェーンカバー付近に貼られているステッカーです。多くのガソリンスタンドには無料で使える空気入れが常備されており、給油のタイミングで一緒に確認する習慣をつけるだけで対処できます。月に1〜2回の確認で十分です。
空気圧の点検をもっと手軽にしたい場合は、タイヤバルブに装着するだけで空気圧を常時確認できる「TPMSセンサー(タイヤ空気圧監視システム)」も市販されています。バイク用は3,000〜5,000円程度で購入できるものもあり、乗り出し前に一目で確認できる環境を整えておくのも選択肢のひとつです。
参考:JAFによるタイヤ空気圧と燃費の関係についての実験データが確認できます。
燃費に直結するパーツのなかで、最もコストが低く効果が出やすいのがスパークプラグです。プラグは走行を重ねるごとに電極が磨耗し、火花が弱くなっていきます。火花が弱いと燃料を完全に燃焼しきれず、アクセルを余計に開けがちになります。これが燃費悪化につながります。
実際に街乗りバイクでプラグを交換したテストでは、交換前25.1km/Lから交換後26.93km/Lへと約1.8km/L向上したデータがあります。数値だけ見ると小さく感じるかもしれませんが、年間5,000km走行するライダーにとっては計算上で約18L分のガソリンが節約できる計算になります。これは使えそうです。
プラグの交換目安は走行距離3,000〜5,000kmです。ただし、実際には「エンジン不調がなければ交換しない」というライダーも多く、気づかないうちに何万kmも無交換になっているケースも見られます。プラグ本体は1本500〜1,500円程度とリーズナブルなので、定期交換の出費よりも燃費悪化のほうが損失は大きくなります。
エアクリーナー(エアフィルター)も同様に重要なパーツです。エアクリーナーに埃やゴミが詰まると、エンジンへ送り込む空気量が足りなくなります。空気と燃料の混合比が崩れることで燃焼効率が下がり、燃費の悪化を招きます。清掃の目安は2,000〜3,000kmごと、交換の目安は約10,000kmです。
点検・交換が必要かどうかわからない場合は、バイクショップでの定期点検を活用するのが確実です。エアクリーナーの状態は目視で確認できるため、整備士に見てもらうと一目で判断できます。
参考:プラグ交換の具体的な燃費改善データについて詳しく紹介されています。
エンジンオイルは燃費に対して二方向から影響します。ひとつは「劣化による燃費悪化」、もうひとつは「粘度が適切かどうか」です。この2点を押さえておけばOKです。
まず劣化についてです。エンジンオイルは走行を重ねるごとに酸化や汚染物質の混入で性能が落ちていきます。結露による水分がオイルに混ざったり、燃え残ったガソリンがオイルに溶け込んだりすると、粘度が変化してフリクションロス(摩擦抵抗によるパワー損失)が発生します。これが燃費低下の原因になります。一般的な交換目安は3,000〜5,000kmごと、または半年に1回です。
次に粘度についてです。オイルの粘度は「10W-40」などと表記され、後半の数字が高温時の粘度を示します。バイクメーカーが指定する粘度よりも高粘度のオイルを使うと、フリクションが増えて燃費が落ちます。逆に低粘度オイルは燃費向上に有利ですが、バイクのエンジン特性に合わないオイルを使うと耐久性に問題が出る可能性があります。メーカー推奨粘度の範囲内で、街乗り中心なら高温側の粘度を少し下げたオイルを選ぶと燃費改善が期待できます。
オイルを入れすぎるのも問題です。規定量より多いと抵抗が増えて燃費が悪化します。オイルレベルゲージで確認するときは、バイクを垂直に保って計測するのが正確です。入れすぎは燃費悪化だけでなくエンジントラブルの原因になるため、規定量を厳守しましょう。
メンテナンスと同じくらい、あるいはそれ以上に燃費へ直結するのが走り方です。特に意識すべきなのがシフトアップのタイミングです。低いギアのまま高回転を維持して走ることは、エンジンの燃料消費量を大幅に増やします。
燃費を重視した走り方では、市街地走行で2,000〜3,000rpm、高速道路では3,000〜4,000rpmを目安にシフトアップするのが基本です。大型バイクで高速クルーズをする場合は、各ギア3,000rpm程度でシフトアップすると燃費の改善が期待できます。エンジンがうなる前にギアを上げるイメージです。
急発進・急制動も燃費の大敵です。アクセルを一気に開けると短時間で大量の燃料を消費し、逆に急ブレーキで速度を落とすと、せっかく使ったエネルギーを無駄に捨てることになります。前の信号が赤に変わったと気づいたら、早めにアクセルを戻してエンジンブレーキを使いながら減速するのが、インジェクション車では最も燃費に有効です。
インジェクション車でアクセルを戻すと燃料カットが働きます。これが原則です。
エンジンブレーキ中はガソリンの噴射が止まるため、走行距離は伸びているのに燃料は消費されないという状態になります。エンジンブレーキを積極的に使うことで、約2%の燃費改善効果があるとされています。赤信号が見えたら早めにアクセルを戻す習慣だけで、積み重ねれば大きな節約になります。
また、不要なアイドリングを避けることも重要です。長時間の暖機運転は、特にインジェクション車では不要です。インジェクション車はコンピューター制御で最適な燃料量を自動調整するため、エンジン始動後に数十秒ほどで走り出しても問題ありません。長時間のアイドリングはガソリンを消費するだけでなく、近隣への騒音・排気ガスのマナー問題にもなります。
多くのライダーが見落としているのが、チェーンとブレーキの状態です。これらが原因の燃費悪化は、走り方やメンテナンスに気を使っていても効果が薄まる要因になります。
チェーンについては、伸びや緩みがあると動力の伝達ロスが発生します。エンジンが生み出したパワーが後輪にしっかり届かず、その分余計にアクセルを開けることになります。チェーンの張り調整は1,000kmごとが推奨されています。また、チェーンが汚れてオイル切れを起こしている場合も摩擦抵抗が増えます。チェーンクリーナーで汚れを落とし、専用のチェーンルブを塗布するメンテナンスを500〜1,000kmごとに行いましょう。チェーン交換の目安は10,000〜30,000kmです。
ブレーキの引きずりは、より見落とされやすい燃費悪化の原因です。ブレーキキャリパーのシールが劣化すると、ブレーキを解除した後もピストンが完全に戻らず、常時軽くブレーキがかかった状態になります。厳しいところですね。この「引きずり」の状態では、エンジンの出力を常にブレーキで打ち消しながら走っているようなものです。当然、燃費は悪化します。
引きずりの確認方法はシンプルです。メンテナンススタンドでタイヤを浮かせ、手で勢いよく回転させてみてください。惰性で2回転以上しない場合は引きずりが疑われます。20,000km以上メンテナンスしていないブレーキキャリパーがある場合は、バイクショップでのオーバーホールを検討しましょう。工賃を含めても、燃費悪化による長期的な損失と比較すると費用対効果は高いといえます。
参考:チェーンのたるみ管理や引きずりを含む総合的なメンテナンス情報が確認できます。
グーバイク「気になるチェーンのたるみ・危険シグナルを察知しよう!」

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